散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

羽田から大井へ、人工島を歩く

羽田空港を離陸した飛行機を間近で見ることができる公園があることを何かで知り、それじゃ見に行こうと軽いノリで羽田の弁天橋から歩きはじめることにして、昭和島、京浜島、城南島を経由して大井ふ頭、最後に本土へ上陸して旧東海道も通る立会川まで。飛行機のみえる公園は結構遠かった。

スタート地点に向かうために京急空港線穴守稲荷駅で下車。

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ここから羽田弁天橋の赤い大きな鳥居があるところへは以前多摩川を遡ったときに通ったことがある。羽田界隈の小さな工場があったり、住宅の立て込んだ路地の雰囲気は独特でわざと細い道をジグザグに歩いて行く。ほどなく多摩川の堤防に突き当たる。

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住宅手前にあるのは多摩川の古い堤防。レンガ造りの堤防のあとがこのあたりにはまだ残っている。
レンガ堤防の向こうは河原になるのだが、時代が下って向こう側にコンクリート製の大きな堤防が造られ、元の河原だったところにも住宅が建てられるようになったのだろう。
海側へ少し行くと弁天橋に出る。弁天橋と大鳥居、下は海老取川

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海老取川にかかる橋の向こう側は羽田空港。ちなみに空港のターミナルへ徒歩でも行くことは可能で、国際線ターミナルまでは実際に歩いて行ったことがある。赤い大鳥居は穴守稲荷神社のもので神社は別の場所に移されているが鳥居はいろいろ顛末あってここにある。(羽田の大鳥居や穴守稲荷神社などで検索するといろいろわかります。)
さて、やっとスタート地点。ここから多摩川に背を向ける格好で海老取川沿いに北へ遊歩道をすすむ。最初に見えてくるのが天空橋
天空橋

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橋の先にちょこっと三角の屋根がみえるのが京急天空橋駅入口。
次が稲荷橋

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赤い欄干の幅の広い橋だが歩行者専用橋。
その次が穴守橋

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ここは都道が通っていて交通量もそれなりに多い。橋の飾りに飛行機の翼のモチーフがつけられていた。
穴守橋のうえから

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東京モノレール整備場駅近く。空港や航空機の整備、管理のための建物が多い。そのまますすむと羽田クロネコ、もとい、クロノゲートという物流会社(もう会社名は言わなくてもわかる)の大拠点。ここの手前で川沿いに進めなくなり巨大な建物の周囲を迂回。そこから北へ進んで全日空訓練センターを海老取川方向へ迂回すると北前堀という運河に水門があった。
北前堀水門

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堀自体はここからすぐ上流で埋め立てられてしまっているが水門はまだ現役で機能しているようだ。水門の向こうは船溜まりになっている。
その先呑川(のみかわ)を渡る旭橋のうえから上流側

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呑川に沿って下流の河口方向へ歩道が現れるのでそこへ入ってすすむ。
呑川と海老取川合流点

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その反対側は首都高羽田線上りの羽田可動橋

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切れ切れに見えるが壊れているわけではない。使用するときは橋げたが旋回してくっつく可動橋である。
1990年から98年までしか使われなかった首都高の橋である。羽田線の渋滞緩和のために造られたが、下の海老取川沿いの工場に大型船の通行を確保する必要があり旋回式の可動橋となった。首都高速湾岸線の開通にともなって役割を終えたが、空港拡張後の交通量増加に備えて保存されているとのことである。
この先は首都高速羽田線と森ケ崎水再生センター(下水処理施設)の間の遊歩道をすすむ。首都高の向こう側にはモノレールも並走している。

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しばらく行くと首都高とモノレールが向こう側昭和島へカーブしていく。

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歩行者は少し先の大森東避難橋で昭和島に渡る。
大森東避難橋のうえから

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下は平和島運河。右側が昭和島、向こう、団地の前に白っぽくみえるのは「ふるさとの浜辺公園」の人工砂浜。
昭和島に入る。入ったところは野球のグラウンドで、首都高の向こう側へ出るとモノレールの昭和島駅。一般の民家などは一軒もないが、工場や倉庫などがたくさん。モノレールの駅近くには車庫があった。

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何か布団が干してあるように見えなくもない車庫。
こちらは稼働中のモノレール

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運河の向こうは平和島
昭和島の北側をぐるりと回る。手前の橋は首都高連絡線・京浜運河道路橋、その下に見えている赤いのが京和橋。

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これから京和橋を渡るが、その手前で向こうの運河に架かる京浜大橋が見えた。橋の右側が京浜島、左側が大井ふ頭。
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京和橋のうえから左首都高京浜運河道路橋、右京浜大橋

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京浜島に入ったが、ここは飛び石のごとくすぐに京浜大橋を渡る。
京浜大橋を渡った先に大田市場がある。

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ここに写っているのは事務棟でこの向こう側に広大な卸売市場がある。この交差点から運河沿いに歩道があるのでそちらを進む。
歩道に出る途中で京浜大橋の下から

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正確には両側の赤い橋が京浜大橋(一般道)、まん中は首都高速湾岸線

歩道を行くと城南大橋に出るがその手前で

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左に見えているのが城南大橋。右奥の方は東京湾になる。

城南大橋のうえから

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城南大橋から城南島海浜公園へはほぼ一直線なのだが、大型車がひっきりなしに通る道路の脇の歩道を歩くことになる。この道路はそのまま車で進むと東京港臨海トンネルと東京ゲートブリッジを経て夢の島、葛西方面へのショートカットになるため交通量が非常に多いのだろう。
耐えながら歩いて行くととっぱずれの城南島海浜公園に着く。歩いて行くところじゃないと実感した。それでも公園のなかは静かでのんびりしている。
公園の端から

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滑走路の進入経路を示すための誘導灯(正式名称は知らない)が橋のように見える。手前にあるのも航空機用の標識なのかも。
航空ファンがいるのかと思ったが見当たらなかった。たしかに行った時刻だと写真を撮るのに逆光になる。それでもせっかく来たのだからとiPhoneのカメラで無理やり撮ってみたが、まあごらんのとおり。
離陸する飛行機1枚目

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2枚目

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東京都大井信号所の設備

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こちらは航空機ではなく、港内交通管制で船舶用の航行管制をするための施設。
空港とは反対側の岸壁からは湾岸方面がみえた。

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左端は臨海トンネルの換気設備、そのずっと向こうは品川から東京タワー、レインボーブリッジの方向。
スカイツリー方向

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スカイツリーの右側は東雲あたりのタワーマンションかな?
しばらく公園内で休憩し、次は大井ふ頭方面を目指す。なんとそちらへ向かう道路には緑道が整備されていた。城南島海浜公園から城南島ふ頭公園までの幹線道路の北側は車道に沿ってはいるが、まるで林の中の歩道のようなところを歩くことができる。来るときは南側を歩いていたので気づかなかった。
ふ頭公園から先は普通の歩道になる。途中城南野鳥橋のうえから

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向こうはコンテナ置き場だが、こちら側へも拡張するのだろうか。それこそ東京ドーム何個分もあるような広さだ。
東京港野鳥公園の脇へ出て環七通りを西に歩き、京浜運河までくる。
大和大橋と京浜運河

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ここから運河沿いに大井ふ頭中央海浜公園へのアプローチになる。その途中に注意看板

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これまで動物の注意喚起ではハチ、マムシ、サル、シカ、熊までは見たことがあったが、エイははじめて。これはきっとレアものだと撮影。
大井ふ頭中央海浜公園夕やけなぎさから大井競馬場方向

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夕やけなぎさから干潟保全地区方向

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しおじ磯から

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この公園は大田区、品川区にまたがって広い公園である。緑地や広場だけでなく、スポーツ施設もかなり充実しているようだ。
公園の北端まできたところで勝島橋を渡る。
勝島橋のうえからかもめ橋方向を望む

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大井ふ頭中央海浜公園をふりかえって

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橋を渡ると目の前がモノレールの大井競馬場駅だったが、帰路に都合がよい京急立会川駅まで歩いた。午後の競馬場前は夕方のレース開催日でにぎわい始めていた。
立会川駅

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駅の少し手前で旧東海道を横切った。旧街道は道幅や一種独特の雰囲気があるのですぐにわかる。

この日は18.6km歩いた。そういえば東京の人工島には商店もコンビニも見当たらないので食料は調達してから行くのが賢明かと。