散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

相模川左岸用水を歩く その2

前回のつづき。
座間市座間付近の住宅地から下って、寒川町倉見まで行く。終端点はそのまだ先だけど。

相模川左岸用水・足あと
今回その2は、青いライン途中のオレンジ〇から、赤丸まで

昨年冬(2017年12月)に座間市内の左岸用水を通過したときの写真が下。冬は通水していないとのことだが、なぜかこのときは水量豊富。

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さほど離れていない場所で、2ヶ月たって2月は空っぽの水路

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そして5月、これもその近所

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水があるのないのは、きりがないのでこれくらいにして先へ。

県道の高架下を通過し、座間市入谷へ入っていくと再び田んぼが広がるのどかな風景に変わる。JR相模線の線路が近づいてきて並走し、入谷駅という駅もある…、いや、駅しかない。

用水路にかかる橋は駅前一等地へのメインストリート

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向こうは駅ホーム。

その反対側

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奥には座間高校、ということはこの道は駅からの通学路?

相模線と用水・冬

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線路と並行して進み、座間市・海老名市境界まで行くと、別の用水路あるいは自然河川?とのちょっと複雑な立体交差点がある。文字や写真で説明できそうもないので地図を貼ってみた。

北から相模線線路と並行しているのが相模川左岸用水、その東側から別の水路が寄ってきて左岸用水と立体交差し、周辺には別途水門が複数あって用水の水があちこちに分岐している。

相模線踏切上から北東方向

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左から右下へ左岸用水水路、その向こうに別の水路がカーブしてきて左岸用水の下を立体交差している。左岸用水は正面下で分岐(分水)し、分かれた1本は線路の下をくぐっている。

踏切の下流側から

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右側が左岸用水本流、左は分けられた水でこの周辺の田畑の使用分になる。

踏切の西側から

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左側は左岸用水の下をくぐった別水路。白く泡立っているのはその右側から左岸用水の余水が大量に放流(排水)されているため。

放流地点の手前、松の木の陰になってしまったが、「お松地蔵尊」があった。江戸時代に相模川堤防工事の際に人柱となったお松の冥福を祈るためにたてられたという。(相模川はこの西側1キロくらい先)

海老名市内に入ると至る所に水路があり、暗渠になる部分もあってややこしく、追いかけている左岸用水を忠実にたどるのも難しい。
左岸用水と並行するコンクリート蓋暗渠

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左のフェンスの間を流れるのが左岸用水、突然現れるこの蓋暗渠の下はどこからきた水?、先ほどの別水路から分かれたものか?→これのよう。(あとで確認したところ)

先へすすむと、今泉小学校付近から先へ左岸用水沿いに歩くことができなくなる。
いったん迂回して、ららぽーと海老名近くまで行く。相模線の踏切を渡ると尼寺交差点で左岸用水の流れを確認できるが、交差点下へ暗渠となる。

尼寺交差点から南方向

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横断歩道の真下から、先の不自然な歩道部分を通る左岸用水水路暗渠。さらにその先、小田急車両基地の下を横断して海老名駅前交差点下あたりを通過しているが、忠実に辿れない。

迂回して小田急相鉄線路を横切り南側へ出る。

海老名ビナウォークと海老名中央公園から

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海老名はかつて相模国国分寺があったところで、七重塔が公園内に再現されている。先ほど通過した「尼寺(あまでら)」交差点も、国分尼寺跡に近い場所にあることが由来になっている。

後ろビナウォークの建物は間が切れていて上階は通路で結ばれている。建物の間に暗渠の水路(永池川上流部・国分一号都市下水路)が通っているため、この部分に建物をつくれなかった。

相模川左岸用水は海老名駅前を暗渠で通過し、海老名市役所方面へ向かう道路の下を流れる。

国分関免交差点付近

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道路わきのフェンスの中に水路の制水門が現れた。下を左岸用水が流れている。この付近、現在は海老名繁華街の一部だが、用水が開通した頃は一面の水田地帯だった。

海老名市役所前

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歩道がとても広くとられているが、実は下が水路。

市役所から南へ遊歩道(水と花と緑のこみち)が伸びる。
暗渠の上の歩道、海老名市役所方向を振り返って

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この付近で横須賀水道の送水管路と交差したが、どちらも地下を通っていて、どのようにクロスしているのかはわからなかった。もっともこのあたりの横須賀水道はすでに使用されていないはずで、そちらを歩いた時もこの交差地点は特に意識していない。

miwa3k.hatenablog.jp

南方向へ下って大谷水門交差点近くまで来ると流れが顔を出す。
冬の大谷水門

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(水門は「貫抜制水門」が正式名称かも?) ここは相模川左岸用水の分水地点。左向こうへ流れて行くのが本流で、右側へも水が分けられていく。結構大きな分水(分岐)点で、水門と道路の間には建設記念の大きな石碑も建てられていた。

水門右へ分岐する水路・春

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こちらの流れが貫抜川放水路と呼ばれるらしい。付近のいくつかの用水路と合流しながら、最終的には相模川へ合流している。

左岸用水本流、水門の先からふりかえって

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ここから南へ下流側はしばらく同じような風景が続く。

東名高速道路下をくぐってから振り返る(海老名市今里付近)

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前方を横切っているのが東名高速

海老名市中河内付近

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この付近はいちご栽培用のビニールハウスが目立つ。いちご狩りができるところもある。

その近く、冬は空堀

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冬には水路脇を歩けるが、春になると草丈が高くなって入り込めない、ということが判明している。

もう少し南へ下ると水路橋、掛樋(かけひ)が見られる。
永池川掛樋

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下を流れるのが永池川、架かっている橋に左岸用水の水路が通っている。

水路橋上から、川のうえを流れる用水

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水路橋は両脇に人ひとりが通れるほどの通路がある。

用水上流側を向いて

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2つ前にも写っていたが、左下の放流口から左岸用水を流れてきた水の一部が吐き出されている。結構な量だ。

後から調べてみると、水田などでの需要がこの時期はまだ少なく、水が大量に余ってしまうそうだ。需要が増えれば川へ戻される水門を絞り、用水の流量は適宜調整されるとのこと。

水路橋の上流側から下流方向

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水路橋手前で水が渦巻いていた。右側には川へ放流するための分水口があり、用水が抗っているようだ。

相模川左岸用水の掛樋(水路橋)はこの場所や、すでに通過した、座間・海老名市境界付近のもの、さらに下流に少なくともあと3か所確認している。

次の掛樋は永池川から南へ1キロ弱、名前のわからない小さな河川の上を、左岸用水が水路橋で横切っていた。

掛樋の手前から・冬(海老名市本郷)

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用水路前方のフェンスが横切っているところに掛樋があるのだが、近くからうまく記録することができなかった。こちらは永池川の水路橋よりも短い。

その先の用水路・春、下流方向を向いて

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あちこちで水が分けられたり、川へ返されたりして、水量は減り、流れの速度もゆるやかになっている。

東海道新幹線の下をくぐる・冬

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水があるが、たまり水。
この付近で海老名市をぬけ、寒川町にはいる。

寒川町に入ってすぐのあたりは部分的に暗渠にされ、その上が遊歩道となる。

倉見緑道

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流れの見える場所もある

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冬に歩いたときはもっと先まで行ったが、今回は寒川町倉見のこの場所までとした。

相模川左岸用水・その1

miwa3k.hatenablog.jp

 

実はしばらく前に足を痛め、この日はリハビリの一環で少し長距離を歩いてみたが芳しくなかった。また、しばらくおとなしくしなければならなくなった。