《鎌倉》七口ではない「高野(長窪)の切通し」を訪ねる

鎌倉とその外部を結ぶ切通しの道のうち主な7つを「鎌倉七口(鎌倉七切通)*1」と呼びますが
今回は鎌倉七口に数えられていない切通しを2ヶ所訪ねました。またその道が通じていたとされる六国見山へも歩きました。

行程は3回に分けて記すことにして、最初は「高野の切通し(別名:長窪の切通し)」から。

 

大船駅からスタートして東方向へ歩き出します。

離山交差点にて

信号機の向こうに見える台地を目指します。

 

大船高校入口交差点から上っていく道路

ここから背後へ200m弱坂を上がると高野台住宅へ(右に)折れる道が現れますが、そこを左に入る小さな道へ

左折したところ

藪に突き当たって行き止まりに見えますが、その奥へ入り左に下る道がすでに高野の切通しです。

 

すぐにこんな風景が展開されます

 

同じ位置から右、壁の低い部分

すぐに崖となり下は現在高野公園という小さな公園、その向こうはまた崖になって上に家が見えてます。
左側も近くに谷が迫っていて、稜線部分を削り込んで切通しにしています。

 

坂道を下りながら先へ少しずつ進みます。道がのぼって見えるのは来た方をふり返って見てます。


両側の壁はほぼ垂直

ところによってはオーバーハングしちゃってますね。

壁はわりと軟らかく風化しやすい堆積岩、足元道の部分には土(と落ち葉)が積もってます。すべりやすい

 

壁の上、ぎりぎりのところまで木がありますがなかには根を下ろしているものも

 

全体的に変化はあまりありません

落石もほとんど見えなかったのですが、こまめに除去しているのでしょうか?


通りすがりには気づかず、後で見返したらこんな風景が写ってました〈やや拡大して〉


それほど長い距離ではありませんが終わりに近づいてきました


最後は住宅地に出てきます。
一番切通に近い家の前から


高野(長窪)の切通し、長さは100m程度です。
整備された時期は不明ですが、江戸時代以前の地誌に記述が見られないそうで近世に開削された可能性もあるとのことです。

 

切通を背にして

完全に住宅地化されています。

もう少し下ったところにある標識

「至ル長窪 経由 六国見山」
長窪は切通し別名、その先六国見山(ろっこくけんざん)へつながる道がありました。現在は途中が宅地開発などで古い道すじははっきりしなくなっています。

 

少し短めですが今回はここまでです。

次回は直線距離で400m程度のところにある「大船の切通し」を訪ねます。

 

*1:名越切通、朝夷奈切通、巨福呂坂、亀ヶ谷坂、仮粧坂、大仏切通、極楽寺切通