散歩の途中

散歩しながら観察して記録してちょっと調べて書くノート

旧藤野町、旧秋山村 甲相国境あたりを歩く

2007年までは神奈川県津久井郡藤野町、いまは神奈川県相模原市緑区の一部。2005年までは山梨県南都留郡秋山村、いまは山梨県上野原市秋山。
今回は甲相国境、つまり山梨県と神奈川県の県境あたりをぶらりと歩いてみた。

スタートはJR中央線藤野駅

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滅多にない週末、朝まだ早いという自分としては特殊なケース。

陣馬山あたりに登るんでしょうか、電車が到着した駅前は数の少ないタクシーを目がけて走るハイカーも。
自分は駅前からずっと徒歩、いいようにマイペースで行きます。

この日の足あと

駅の先はすぐ国道20号甲州街道)が通り、それを渡って日連(ひづれ)大橋へ。

甲州街道を渡ったあたりから南側の風景

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下は相模川、すぐ下流側が相模湖なので川というより湖の続き。その向こうは日連の住宅地。

知ってる人がどれくらいなのかわからないけど、このあたり、中央道を走っていると山の斜面に大きなラブレターが見えるところ。
藤野には芸術村という、アーティストが多く在住している地域があり、そこにいらっしゃる方の作品だそうで、タイトルは「緑のラブレター」。
一帯を歩いているとこのほかにもいろいろな方の芸術作品が道路沿いなどに展示されているのを見ることができる。

ところでそのラブレター、写真は一枚も撮れていない。歩き始めた駅近くや国道沿いからはあまりよく見える場所がなかったのだ。

日連大橋から

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橋のうえから上流方向

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相模川というか、相模湖の先っぽというか。
向こうにある橋は帰りに渡った弁天橋。

日連大橋を通る道路をずっと行くと、藤野芸術の家などを経由して青根で山中湖方面へ向かう道志みち(国道413号)に接続する。
徒歩でそちらへ向かうと帰りが大変そうなので、橋を渡ってすぐに右へ分岐する道へと進む。

そこへ入ると秋川橋が見えてくる。
秋川橋

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下を流れるのは秋山川だが、ここも相模湖の水面の影響で湖の一部のようだ。小さなボートで釣りをしている人が結構いる。
秋川橋を向こうへ渡ると上り坂が続く。

歩いて行く道の途中には所々に芸術作品が顔を出す。
ヘアピンカーブの内側に

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そこから分岐する道を先へ行ったところで

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こちらは「森の守護神」というタイトル、DNAの二重らせんをイメージしているそうだ。
ほかにもいくつか彫刻などを見かけたが、作品が置かれてから時間も経過し、すでに撤去されているらしいものもある。維持管理も大変そうだが、この先どうなるのだろうか。

桂林寺

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手前の古い石垣が印象的だった。
付近は「葛原」と書いて「とづらはら」という、小さな集落。

北方向がひらけた集落のはずれから

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ここから道は森の中に入り、天神峠にさしかかる。とはいえ道幅もそれなりにあり、車も通るのであまり山道を歩いている気にはならない。

天神峠付近から南西側

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峠を越えれば反対の方角がひらける、とはいえこの付近はどの方向も山ばかりではある。低い雲がなければもう少し遠くの山も見えるのだろう。

天神峠からは近くの金剛山への遊歩道があった。
ここに限らず、周辺あちこちに山へ入っていく遊歩道があって案内標識、イラストマップも立てられている。だがその多くは踏み跡もなく、草が伸び放題で入って行ける状態ではなかった。
ここ天神峠からの歩道入口は通れそうな状態だったが、マップどおりに先まで進めるのかいまいち信用できない。危険でもあるし、遊歩道に入るのはやめて、そのまま車も通る道を先へ歩いた。

峠から道を下ると日向(ひなて)、このあたり地名読み方難しいところ多いですね、とか思う。

日向から東の方

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さらに下りると谷底に川が流れている。山梨県側から流れてくる金山川という川のようだ。
ちょうど滝が見えた

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その近くから見上げるほぼ垂直の岩壁

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崖にはうす紫の花がたくさん咲いていた

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このすぐ先で県道35号(四日市場上野原線)に合流、右へ曲がるとすぐに山梨県境だが、ここは左折してもう少し神奈川県内を歩く。

谷の向こう側にふじの温泉病院という山の中に不釣り合いなほど大きな建物を見ながら先へ進む。

しばらく歩いてひらけた場所へ出てくる。
向こうに集落が見えてくる

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奥牧野という地域。
集落中心あたりの辻から

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たくさんのポールの間にバス停・奥牧野も。ここは富士急山梨バスののりば、もうひとつ神奈中バスもここまで通じているが、そのバス停は200mほど離れている。

そしてここへ来て気づいたのは、富士急バスのバス停名は”おくまきの”、神奈中バスは”おくまぎの”だった。
帰ってからわざわざ調べてみたら、ここの地名、正しくは「まぎの」と濁るらしい。まだここも地名読み方難しい地域内のようだ。

集落内の神社へ上がっていく道に彼岸花

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彼岸花はここへ来る途中、斜面が真っ赤に染まるように咲いていた。そこは畑の一角で、栽培しているのかもしれない。
写ってる絵があったので精一杯拡大してみた

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県道をさらに先へ行くと、木製の吊り橋があるということで見に行った。

その手前、県道沿いにあった石仏群

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左から2番目「萬霊塔」、その右「月山、湯殿山羽黒山講中」などと刻まれていた。あとははっきりわからない。
石仏群の後ろ側に吊り橋へ行く道がある。

前川橋

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下を流れるのは秋山川

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渡ってみると思っていたよりも揺れない。木の肌に苔がついていたりして、いい感じに熟成中。
奥の森の中には細い道が続いていた(橋があるんだから当然といえば当然)ので先へ歩いてみた。

すぐ先に藤野町による解説板がひとつたてられていて、「奥牧野城山」。
ここは相模の国最西端、三方を秋山川に囲まれた要害の地で、戦国時代、甲斐武田氏に備える北條方の出城があり、武田・北條の合戦の地であったことなどが記されていた。

しかし先へ続く細い道は城跡へは行っていなかったようで、別の道に合流したところで引き返す。
城跡へは続かない細道

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ずっと雨がちで湿っぽく、ぬかるんだ森の中、再び前川橋まで戻ってきて靴をみると、今まさに足を這い上がろうとしているやつを2匹発見、危ないところでヤマビルに吸われるところだった。というより、すでに取りつかれているんじゃないかと気持ち悪かった。(結果は無事だった)

萬霊塔のある県道まで戻り、先へ進むとすぐに県境。
甲相国境、神奈川県側から

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この先は山梨県上野原市、2005年以前は南都留郡秋山村といったところへ入る。

蛇足だが、このノートでははじめての山梨県入り、これで守備範囲としている東京、神奈川に接する県にも一度は足を踏み入れたことになった記念。蛇足ここまで。

秋山村に入り、神奈川県道から山梨県道になった道を先へ行く。
休日のこの県道、バイク、自転車の数は地元の車が通る数より絶対に多そうだ。

秋山大橋

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秋山川の谷をまたいで向こう側の秋山、富岡という集落を結んでいる。秋山温泉というのもあるようで、橋のたもとには秋山温泉へようこそと書かれたゲートが立っている。

このまま県道を進むと都留まで26㎞、そんなに歩く気はないので県境を越えたところで北方向、藤野か上野原の町へ戻る方角に歩くことにした。
そちらへ向かう道はトンネルをいくつか通ることになる。

まず最初は現在長さ630mほどの秋山トンネルとその旧道にあたる220mほどの桜井(?)トンネルのどちらかを通る。

車の通行量が多く、長いトンネルより、旧道のほうがよいかなと安易に考え、そちらへ。
トンネルが見える手前から先ほど歩いてきた方角を

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すぐ下は霊園。

もう少し上がるとトンネル入口が現れる

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く、くらい。ひるむ。

中には一切照明がなく、出口の光が見える以外は闇、足元の地面すらも見えません。道が平らであることを信じ、出口を見つめてなるべく真ん中を歩くのですが、こんなところでよりによって前から車がやってくるではありませんか。こんなところで轢死したくはないし、格好は悪いけれど、こちらの存在を示すため両手を大きく振り回しました。そして道の端に寄るのですが、トンネルの端が溝になっているかもしれず、まったくこのときは気が気じゃなかったです。車は地元のタクシーで、減速して静かにすれ違ってくれました。めでたしめでたし。(緊張してですます調)

出入口の光がある分、余計に内部が暗く感じるようで、スマホの懐中電灯も、車のライトも周囲を照らさなかったことを備忘録にしておこう。

再び秋山トンネルの先で道が合流するが、すぐまた旧道へ。こちらは旧道側にトンネルがないので問題なし。
落合集落近くの落合橋

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また新しい道路と合流、その先でまたまた旧道と分岐、今度も新旧両側にトンネルがある。

どうする?

旧道を選択、今度はこれが入口。
天神トンネル (162mくらい)

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こちらは天井に照明があって、通りかかる車もなく、ほっとしたけど、なんでそっちを選ぶかな。

新しい新天神トンネルは長さ600m、もちろん照明はあり、路肩を歩けないことはない。

そのトンネルの先でまたまた合流。
このまま合流した県道を進んでももうトンネルはないし、JR上野原駅に出ることも可能。
でもまた脇道へ入る。そちらも一応トンネルはない。

失礼ながら”売れ残りの多い分譲住宅地”といった場所を通過して先へ進むと、道路に標識はないが、再び県境を越えて神奈川県へ戻る。
行きにも近くを通った葛原(とづらはら)の集落近くに再び出てきた。

葛原神社の南側から北東方向を望む

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神社近くでちょうどお祭りをやっていて、野外コンサートの最中。

山梨県側でも聞こえていた、ちょっと気だるいギターの循環コードが、これは永久に続くのかと思われた頃、神社近くに来たときついに止んだのだった。
いや、気になってたわけじゃないよ…

ここからは行きに通ったのと違う道を通って、再び藤野駅を目指した。
向原バス停付近で

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その少し先で西側を
手前の岩壁は”包丁岩”というらしい

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また藤野の町が見えてきた。

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名倉という地域を通り、相模川の弁天橋を渡る。
弁天橋

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弁天橋から、朝通った日連大橋

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朝と逆パターン。

弁天橋より上流側の風景

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橋を渡って再びJR藤野駅へ。

出発が早かったのと、マイペースとか言いながらなんだかちゃかちゃか歩いたせいで、予定よりだいぶ早く駅へ戻ってきた。