散歩の途中

散歩しながら観察して記録してちょっと調べて書くノート

八菅山と鳶尾山へ行く

八菅山(はすげさん)、鳶尾山(とびおさん)は神奈川県厚木市から愛川町にかけて、丹沢山地の東端に続く丘陵地帯にある低い山で、標高はそれぞれ225m、234m。どちらの山も現在は手軽なハイキングコースになっているようだ。
冬になって山の木の葉も落ち、関東平野の眺望もよくなったかなと出かけてきた。

標準的なアプローチは、バスを使って、厚木市側、愛川町側それぞれから山に入るのだけれど、今回はバスをまったく使わず、鉄道の駅をスタート、ゴールにした。そんなアプローチ方法を紹介しているところは皆無である。「参考にならない八菅山と鳶尾山への行き方」というタイトルが妥当かもしれない。

本日の行程

最初はJR相模線原当麻(はらたいま)駅

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ここは相模原台地の上で標高は75mほど。すぐに台地を下りて相模川の流れる低地へ。

段丘からおりてきた(相模原市南区当麻)

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台地の下は標高40mくらい。川が流れ、周囲は水田や畑が多くなる。
いちばん向こうに見えているのが大山、丹沢の山々。まあ、あそこの上までは行かない。

昭和橋で相模川を渡る

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昭和橋の上から相模川

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相模川を渡ると厚木市に入る。

厚木市に入るとすぐに今度は中津原台地と呼ばれる台地へと上がる。
台地上の平坦なところへ出ると、中津工業団地。

中津工業団地内の道路

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このあたりの台地平坦面の標高は90m程度。工業団地のある台地の平坦面は戦時中陸軍の飛行場(中津飛行場)だった。
工業団地の中で厚木市から愛川町へ。昔からの町の中心地、中津を通過。

その先へ行くと中津原台地の縁に達して、崖面を低地に下りる。
下りていく坂道

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今歩いて下りている道は古い道で、明治の地図にも描かれている。現在は近くに新道もある。

新しい道はあちら

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とりあえず下へおりるとこれから登る山が間近に見える。山というほど高くはないが。

鳶尾山方面

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中津川が流れ、八菅橋(はすげばし)が架かっている。
八菅橋と中津川

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後ろの山一帯が八菅山。

橋を渡ってそのまま奥の森の中へ入る。坂道を少し上がっていくと八菅神社。
八菅神社鳥居

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鳥居をくぐったところに八菅山の解説板があった。

八菅山(はすげさん) 標高二二五米
八菅山は古名を蛇形山(じゃぎょうさん)といった。むかし日本武尊が坂本(現在の中津坂本地区)でこの山をながめられ、山容が竜に似ているところから名づけられた。そしてこの山中には蛇体の各部分にあたる池の名が今も残っている
大宝三年修験道の開祖、役の小角(えんのおづぬ)(役の行者)が日本武尊の神跡をたづねこの山に国常立尊(くにとこたちのみこと)ほか六神を祀り修法を行った。そのとき八丈八手の玉幡(はた)が山中に降臨し、神座の菅の菰から八本の根が生え出たという。そこで山の名を八菅山とよぶようになった、これが八菅神社のはじまりであると伝えられている
この八菅山を前にした丹沢山塊一帯は山岳信仰の霊地として修験者(山伏)たちの修行道場として盛んであった。この連なる山々には幣山(へいやま)、法華峯(ほっけみね)、経ヶ岳(きょうがたけ)、華厳山(けごんさん)、法論堂(おろんど)、など今も残る名は巡峯の要所であったことを教えてくれる

境内の急な階段「おみ坂」

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この先にも階段が続き、本殿のある所まではかなり段数がある。

長い「覆殿」

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ここがいわば本殿だが、横に長い。ひとつの棟のなかに7つの社殿があり、七神を祀っている。それをアパートのように一棟にしているので建物は覆殿(おおいでん、おおいどの)というらしい。

この方面まったく知識がないけど、何だかすごい場所だったことがわかる。その後、明治はじめの廃仏毀釈などの影響をもろにかぶったようだ。

神社の周辺一帯は愛川町が整備した「八菅山いこいの森」になっている。展望台まで足を伸ばす。
いこいの森展望台から北東方向

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同じく東方向

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森の中の小径

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戻る途中、八菅山の解説板にあった”蛇形山といわれ、蛇体の各部分にあたる池の名が残る”のうち、両「眼」に寄った。

左眼池

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右眼池

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どちらも湧水がわずかにたまった場所、程度の大きさ。実際には左眼池にわずかに水があったが、右眼池は完全にドライアイだった。

坂を下りて”トンボの池”へ

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谷間に小川が流れ、”やや”渓谷風。まむしに注意の立て札が多いのもわかる。

ここから鳶尾山へ向かう。愛川町内の案内が芳しくなく、そちらへ行く道を見出すのに一苦労したが、選んだ道が間違ってなくほっとする。(分かりにくいポイントが2か所ある)

途中の林道?から愛川町相模原市方面

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鳶尾山山頂に近づくとこんな尾根道

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左上の方がたしか頂上。八菅山からの距離もそれほどではない。

鳶尾山頂碑

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碑には愛川町とあるけど、地図で確認すると山頂は厚木市だが。

三角点(白い杭の左側)

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一等三角点だったのでちょっと驚き、標高は234.1m。1882(明治15)年、日本の三角測量基点2ヶ所が相模原台地上に置かれ、そこと鳶尾山頂の間で、日本ではじめての三角測量が行われた地点なのだそう。

山頂から北側(やや北西)

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西側

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左向こうは大山、手前は華厳山、高取山など。

鳶尾山は尾根を南側に行くと展望台があるのでそこへ行ってみる。

尾根道の途中から西側

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鳶尾山西側の麓は結構大きな新興住宅地。そんな住宅地の間近でもこの山、野生の猿がいて、通りかかったとき猿の群れのグループの中に入り込んでしまった。何匹もの猿に警戒監視されながら、正直ちょっと気持ち悪かった。(写真を撮ってる余裕はないのだ)

急ぎ足で展望台へ。

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近くにあるのは「日清戦没記念碑」。

ここまで来るとさえぎるものがほとんどないので360°風景が楽しめる。
南側(ちょうど逆光になってしまう)

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右いちばん向こうは大磯丘陵、正面には肉眼だと相模湾江ノ島伊豆大島も確認できた。

東側

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これから渡る予定の中津川、才戸橋も右側に。中津原台地との崖線(長く森が続くところ)も見えたり、いろいろ教科書的な風景。

丘陵の突端まできたので、ここで里に下りる。
厚木市鳶尾1丁目付近

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先ほど展望台から見えていた才戸橋へ

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下は中津川、手前は古い橋の親柱と思われる。

中津川上流方向(才戸橋上から)

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通ってきた山を振り返る

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厚木市下川入付近から。

その横には善明川が流れ、右側は先ほど見えていた中津原台地の崖線。

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これを上がって、その向こうへまた下りる。

途中台地上の国道129号、依知、関口といったところは省略して

台地を下りて行き座架依橋(ざかえばし)へ向かう県道、横切る高速は圏央道

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座架依橋上から相模川、橋の影

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橋を渡り終わると座間市厚木市依知と座間の間に架かるので座架依橋。

相模川左岸側は一面田んぼ

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冬でも水量豊富に流れる用水路

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こんどは座間丘陵へのぼっていく

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坂をあがっていったん平坦な場所に出たら
小田急線座間駅

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この日はここまで。