散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

黒目川を歩く その2 都県境の神宝大橋からさいかち窪まで

黒目川遡上、その1では落合川との合流点であり、東京都東久留米市と埼玉県新座市の境界である神宝大橋までたどり着いた。今回はさらに上流、東久留米市内の黒目川を歩き、源流とされる小平霊園内のさいかち窪まで遡る。

黒目川その1、その2の行程

その1、◆1から◆4まではこちら

miwa3k.hatenablog.jp

 ◆5.支流の水を集めて流れる東久留米市内の黒目川

神宝大橋のすぐ上流で落合川と合流することは、その1のノートにも記した。

黒目川と落合川合流点

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右側が黒目川で、左側が本流より水量の多い支流の落合川

合流点、位置を変えて

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手前が黒目川、向こう側が落合川。右側で落合川の水が勢い余って黒目川側に流れ込んでいる。落合川は黒目川の支流では最大、水量も支流のなかではけた違いに多いのだが、これらの水はほぼすべて湧水が起源になっている。黒目川にしてもここより上流で、すべてではないが、湧水起源の流れを合わせて集め、ひとつの流れとなっている。いかにこの地域では湧水が豊富にあるかを実感したのだった。(落合川については黒目川の後に歩いているので別途ノートをまとめることにする。)

合流地点の黒目川からもう1枚

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ただ、このとき黒目川は合流点のすぐ上流側で護岸の工事中だった。

黒目川護岸工事中

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この工事区間の先は両岸に歩道が整備されていて「ジョギング・ウォーキングコース」になっている。

歩道から神山大橋を望む

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桜満開なのは落合川再訪時に再度歩いたときのもの。

平和橋から下流

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下流よりも水量が減り、流れ方もより穏やかになった。水は澄んでいる。

門前大橋やや下流側から

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これも再訪時に写したもの。

西武池袋線の橋梁を振り返って

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西武線の線路を越えたすぐ先で支流がひとつ黒目川に合流している。

揚柳川合流点

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右手前から合流している。揚柳川は、かつては付近の湧水を源流にした普通の小河川だったが、現在全区間暗渠にされていて流れを見ることはできない。調べてみると、玉川上水から分水された水も一部流れ込んでいるとの記述もあった。合流点での水量は結構多いようにも見える。
その先、小金井街道を越えると右岸側にコカ・コーラの工場がある。工場の処理済み排水も川に流れ込んでいた。

工場から流れ込む水

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なぜ処理済み排水だとわかるかというと、排水口周辺のブロックの色と臭い。一般の下水処理場で処理された水も周囲をこのように深青緑色に染め、そして塩素の臭いに近い独特の臭気がある。おそらく日本全国で汚水に対してはこのような処理が行われていて、問題が出ていないようなのだから、気にしなくてもいいのだろう。でもちょっと気にはなる。

出水川(でみずがわ)合流点

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正面のトンネル出口が支流の出水川。この川も源流は湧水であるらしい。そして黒目川の源流と近いところに源流がある。ただし川の水量は少ないとのことで、しばしば枯れ川になってしまうらしい。この日は水の出口が黒く見え、少しは流れがあるようだった。

都大橋から下流

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少し下流側に支流の西妻川合流点があるが、現在西妻川の水はすべて別の下水道幹線に導かれていて、黒目川には合流していないとのこと。
ここは落合川の合流点からは4キロ強遡ったところ。ここまで来ると水量もずいぶん少ない。河川として管理される一番上流である、「上流端」もこの付近にある。ジョギング・ウォーキングコースもここまでで、ここからしばらく川沿いに歩く道がなくなる。
少しの間、一般道(新宮前通り)を行くと東久留米市が立てた案内マップ、があった。

案内マップ

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今いる、氷川神社前からしんやま親水広場のある久留米西住宅までは、歩道の計画中とのこと。実際は工事中になっているようで、結局川沿いを歩くことはできなかった。その先にはまた歩道があるようだ。

◆6.水枯れてから黒目川源流、さいかち窪まで

しんやま親水広場まで新宮前通りを行き、久留米西住宅に入って、広場で再び川と出合う。

枯れてた

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水が流れていない。奥の方が下流側で水があるが、溜まっているだけ。周囲の様子から、雨が降ったりすれば流れができるようだが、本日時点の黒目川の最初の一滴は見逃したらしい。

しんやま親水広場内の黒目川

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水は無し。それでも先へ進むと、久留米西住宅の先が河川工事中で通行止め。
迂回して歩いていると、偶然黒目川へ流れ込む小さな支流のひとつを見ることができた。

細い流れ

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この水は近くの北原公園の調整池を源流とする、支流のひとつであるとのこと。川の名前があるのかわからない。わずかながら水の流れがあるが、どこかで土中に浸みこんでなくなってしまっているのだろう。その場所は工事中で確認することはできなかった。
第十小学校の脇で黒目川の流路に復帰。この先、柳窪という場所、林の中へ入っていく。細いけれど歩道は整備されている。

柳窪、林の中の黒目川

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水は無く、猫が写ってた。

振り返って

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歩道は柵の左側である。まあ、どっちを歩いてもよさげではある。
その先、天神社があり、その奥で

水があり、わずかながら流れがある

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わずかな区間だったが、水の流れがあった。地名にしても「柳窪」というくらいで、窪地なので付近に水が湧いているところがあると思いたいが、近くにある山崎製パンの処理水が流れ込んでいるという情報もあった。工場の処理水だとするには少量過ぎ、すぐに土のなかへ吸い込まれていって流れがなくなってしまっている。湧水なのか処理水なのかは結局わからず。
水を確認したすぐ先で林から抜け、新青梅街道に出た。道路の向こうは小平霊園、源流とされるさいかち窪のある場所だ。

小平霊園案内図

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「現在地」の上の濃い緑色の場所がさいかち窪に当たる場所。中にはいる。

さいかち窪とされる区域

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わずかに川筋のように見える。源流とされる場所なので水が湧くのだが、最近は数年に1回、雨の多かった夏のあとにしか湧かないらしい。それでも水が湧くとこの周囲が全部池のように水浸しになるというから、結構極端だなと思う。

さいかち窪の排水口

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1つ前の写真の足元付近。水が湧いたときは、ここからぬけて新青梅街道の下を通り、先ほどの柳窪の流路へ水が流れ出すはずだ。
周囲を歩いてみると、窪地というには浅い、お皿のような地形で、ところどころに川筋のように少し掘れたところがある。

水が流れるであろうところ

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湧き出し口となるところ?

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霊園内から見たさいかち窪

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昔はどういう状態だったのかと古い地図で見ると、ちょうどさいかち窪からはじまる川筋が1本あって、ここが黒目川の源流というのは正しそうだ。特に池などがあったような記録はないので、わずかな湧き水からはじまる川だったのだろうと想像。
このあと広い霊園内を通り抜けて西武新宿線小平駅へ。
この日は西高島平から24.0kmの歩行距離となった。一旦戻ってまた出直し、次は落合川と支流いくつかをたどる。