散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

見沼代用水を歩く その2 柴山伏越(白岡)から八間堰・十六間堰(久喜)

埼玉県行田市の利根大堰から上尾市の瓦葺分水工で流れが東西二手に分かれる地点まで、江戸時代中期に開かれた延長約32㎞の見沼代用水を歩いています。*1

下流の瓦葺分水工からさかのぼって歩き、〈その1〉では約9㎞上流に位置する柴山伏越まで来ました。続きを進みます。

柴山伏越上流側水門ゲート、元荒川常福寺橋など

左水門の先で見沼代用水は伏越で元荒川の下を交差、右道路の先に元荒川常福寺橋、道路右の常福寺境内に見沼代用水開削を指揮した井澤弥惣兵衛為永の墓。

 

ふり返って用水上流方向

水路に沿って桜並木。手前駐車スペースにバスの文字は小学生社会科見学用?

 

例によってキロポストの追跡
利根大堰から23㎞ポストは水路対岸でした

 

柴山伏越から700mほど上流、緑のヘルシーロードから

左、バスの走る道路の左を見沼代用水に並行して野通(やどおり)川が流れています。前方信号機のある柴山橋交差点ですが、隼人堀(はやとぼり)川という別の川が見沼代用水、野通川と直交して水路の交差点にもなっています。

その交差地点写真つき解説があったので

解説中の写真で示されてますが隼人堀川は野通川、見沼代用水の下を潜る伏越になっています。この解説がたっているのは見沼代用水・隼人堀川の交差地点です。

〈伏越を通って地上に現れた隼人堀川を撮りましたが見映えがよくなかったので隠しておきます〉

 

柴山橋上から見沼代用水上流方向

前方は首都圏中央連絡自動車道(圏央道)、このあたりから久喜市(合併前の菖蒲町(しょうぶまち))になります。

 

圏央道の下を通り先に出ると

広く田んぼです。

 

そこからまもなく
利根大堰まで22㎞ポスト

水路は先で右に曲がり、ここから唯一見える大きな建物(右端)のほうへ近づきますが

そこに到達する前に21㎞ポストがありました。

目印にした前方の建物はかつての菖蒲町役場です。2010年に久喜市と合併したため現在は久喜市役所菖蒲総合支所として利用されているようです。

 

水路反対側は先ほどからずっとこの風景

圏央道の方向を写してますがすでに高架道路がかなり小さくしか見えません。

 

旧菖蒲町役場近く八束橋上から上流方向

前方に水門があります。

 

前へまわり込んで見ると上部に「八間堰」とあります

 

水門扉前から上流側を見て

ここは水路の分岐点になっています。右方向に分かれていく水路の先には『十六間堰』があります。

木立の中に見える真っ赤なのは『見沼弁財天(星川弁天)』

 

十六間堰

八間堰、十六間堰とも見沼代用水開削時(1728年)に設けられたのが最初です。名称はそれぞれ堰の幅を表していて八間(約14.5m)、十六間(約29.0m)ありましたが現在は改修されて8m、15.7mとなっています。昔のほうが幅広かったのですね。当時の堰は木造で規模も大きいので建造も維持管理も相当大変だったようです。

 

位置関係

図中に「見沼代用水路(星川)」とありますが、これら堰より上流側しばらくは見沼代用水を開く前から存在した自然河川、星川の河道を利用しています。

利根川、利根大堰で取水された代用水の水はまず見沼新井筋(見沼代用水路として開削した水路)を通りますが、2.5㎞ほど下ると自然河川である星川に合流します。そこから下流へ見沼代用水と星川の水はいっしょに流れてここの分流点まで到達、再び分かれて代用水は八間堰から、星川は十六間堰から下流へ流れていきます。

両堰は主に水量調節の目的で設けられています。

 

堰の上流側から

右、八間堰から見沼代用水、〈説明必要ないと思いますが〉これより下流は江戸時代に開削された人工水路
左、十六間堰から下流は星川、元々存在した河道です。

 

十六間堰を背後に星川下流方向

隅にある小さなゲートから放水中、白くしぶきがあがってます。

 

見沼弁財天周辺

弁財天は見沼代用水開削の際に設けられたとのことです。
ほかにも大きな記念碑、顕彰碑など。

 

堰近くから上流方向
見沼代用水+星川流路となって

両護岸(と底面も)がコンクリート製なのは変わりませんが水路幅は広がりました。

20㎞ポストが対岸にあるようなのですが見通せず、見逃してしまいました。

 

ちょい短めですがここでいったん休憩します。これより上流は〈その3〉へ。

 

その1、その3・4

miwa3k.hatenablog.jp

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見沼代用水 瓦葺分水工~利根大堰

流路地図

*1:東西分岐後も含めた見沼代用水総延長は約84㎞