横浜市北西のすみっこ、川崎市の飛び地や町田市に接するあたりを流れている奈良川(たぶん読み方は:ならがわ)を歩きました。
鶴見川水系、恩田川の支流で全区間が横浜市青葉区、恩田川合流点から源流までは約4400m(準用河川指定区間は3470m)という小河川です。
下流側から歩き始めたので最初は恩田川との合流点付近からです。
長津田駅から歩いて10分ほど、奈良川・恩田川の流れる低地へ下る坂
道が右、左とカーブした先、L字に2つの橋が架かっているところ、川の合流点です。
歩いていくと最初に渡る橋、たもとから
合流点
手前から右向こうへ恩田川が流れ、左側橋の下から奈良川が合流します。
2つの橋を渡ってから下ってきた坂道を見返して
この位置では青い橋桁の先が恩田川上流方向、右から奈良川が流れてきます。
奈良川をあわせて恩田川下流方向
恩田川はこれより6~7km下ると鶴見川と合流し東京湾へと流れていきます。
こちらは合流点から見た奈良川
ここから見えているあたりは横浜市青葉区恩田町、古くは都筑郡恩田村が存在しました。背後にある恩田川の河川名はこちらの地名に由来。
奈良川を少しさかのぼってふり返り
正面に合流点近くの橋、高台の高層建物あたりに長津田駅。
上流方向
100mくらい先で県道同士の交差点、中恩田橋がかかります。
中恩田橋から上流方向
この先整備されてから少し年月は経過していますが、奈良川沿いに遊歩道があります。
歩道沿いから2枚
上の写真右側道路は通称『こどもの国通り』、下では並木の左側を東急こどもの国線が通り、木に隠れて見にくいですが恩田駅が正面にあります。
間をはさまれて流れる奈良川もこの先にあるこどもの国に向かいます。
こどもの国って? 本家にリンクはっておきますね
恩田駅の少し先、こどもの国線とこどもの国通りの間、奈良川徳恩寺橋
ちょうど電車が通りかかりました
こどもの国行き、車体に『うしでんしゃ』と書かれていました。園内には牧場もあります。
徳恩寺橋から250m、次の矢剣橋先からふり返り
下に穴があいてますが、奈良川旧流路出口です。最近手前側のメイン流路へ付け替えが行われ、短い区間ですが河道が変わりました。
旧河道はすぐにこどもの国線線路の下をくぐりますが、そちらに古い橋梁の遺構が残っているのを見つけました。
現線路の隣りにあるのは旧橋梁跡
手前はうしでんしゃも走る現在の線路、その奥が古い橋梁の跡、取り外された?2本のレールも見えます。
現在の東急こどもの国線は戦時中、現在のこどもの国敷地に存在した弾薬製造貯蔵施設『田奈弾薬庫』と国鉄長津田駅を結んだ陸軍専用線が元になっています。〈ってことは当時は武器弾薬を運んでたのですね〉
こどもの国開園後に当時の線路跡を改修して鉄道運行が再開されましたが、古い橋梁部は戦時中の遺構の可能性が高そうです。
少々位置を変えたところから
奈良川のほう、現在はこどもの国線の下を通らない新河道ができています。そちらへまわります。
「奈良川新川通水完了 平成29年11月」のプレートがかかってました
150mくらい上流へ
草深くて詳細がわかりませんがこのへんからはまた元の河道、河道が付け替えられた区間はわずかです。
また少しさかのぼって住吉神社前〈左、交差点名も同じ〉
右鳥居から階段をあがると住吉神社、交差点部分は神前橋(しんぜんばし)という橋になっているようです。
川沿いに歩道が整備されているのはここまででした。延長は1500mほど。
少しこどもの国通りを歩きます。
こどもの国駐車場手前に奈良川
こどもの国正門付近
駐車場へ入る橋の先からふり返り
駐車場の先は『こどもの国駅』終点です。うしでんしゃが停まってます。
奈良川はまだ先があります。
こどもの国から700mほどさかのぼって、奈良小学校下あたり
すでに上流部といった趣き。
この付近から源流部にかけて地名は横浜市青葉区奈良町です。こちらもかつては都筑郡奈良村が存在していました。
また、ここから150m上流に大田平橋があり、そこがいわゆる奈良川の〈準用河川区間〉上流端に指定されています。その先にも流れは続いてますが
大田平橋から250mほど上流、ことり橋付近
だいぶ細くなった流れ、側溝のようになってます。
片側傾斜地との際を伝って流れてきます。
原っぱの向こう、崖際の暗い部分を流れてます。
こちらの原っぱ、かつては水田か畑だったのでしょう。現在は奈良川源流を守る会により自然公園化を目指している土地となっているようです。
さらに上流は水田、谷戸の入口にかかります
流れは左の竹林と水田の境目にあります。
正面方向へ進みますが、その前に
足元から左方へ道がありその先小さな橋があります
右から左へ奈良川本流がありますが、電柱のあたり道路向こうからこちらに向かって小さな流れがあって合流していました。
本流をさかのぼってもう少し進みます。
谷戸奥へ行く細道から来た方をふり返り
こちらからは右の暗いところが本流の流れ、一方足元付近にも溝があり細い流れがあります。そちらは辿ってないのですが、数百メートル行くと池があり奈良川源流のひとつになっているようです。
さらにさかのぼっていくと〈半ば〉森の中へ
左のフェンスの外側、ちょうどこのあたりが源です。下の写真右側からも細流が流れ込んでいました。
右側と奥側は玉川学園構内、正面建物は体育館らしいです。〈こちらは学園の裏側、いちばん奥にあたります。念のため〉
正面に見える階段は結構長く丘陵上の住宅地へ続いていました。
源流近く、カメラを突っ込んでみました
水の流れは確認できます。
右はコンクリートの壁ですが中は遊水池、近くにももう一か所ありました。
こんな源流近くに遊水池が必要なのか不思議に思いましたが、すぐ隣りの高台は大規模に造成された住宅地です。雨水が地中に浸みこみにくく、豪雨があると排水制御できない可能性があって一時的に水を溜める設備を設けたのかもしれません。
遊水池の中から
開放されていないことが多い遊水池ですがここは公園と称してベンチなども置かれています。崖下の湿っぽいところだからかあまり利用されてなさそうでしたが。
奈良川の記録はここまでとします。