最初は2018年1月11日付けで公開したノートです。最近恩田川源流のひとつ、わさび沢(滝の沢ともいう)を訪ねる機会があったので、過去ノートをタイトル含めて更新しました。
恩田川(おんだがわ)は鶴見川の支流。横浜市緑区青砥町付近で鶴見川と分岐し、横浜市緑区と青葉区の境界を流れ、上流は町田市にはいって成瀬、高ヶ坂、南大谷などを経て本町田に到る。
恩田川は上流部でいくつかの流れを合わせるが、その源流は、うぃきぺでは「わさび沢川」の源としている。ほかにもあたってみると「今井川」の源としているものも多く、まず後者を選択してそちらへ歩いた。
その後、改めてわさび沢川を歩く機会があったので最後にそちらの様子を追加した。
どちらの川も上流部の小さな流れだ。
「恩田川」の名称的には、わさび沢川と今井川の合流地点が起点になるという。
それにしてもうぃきぺの恩田川のページはなかなかにマニアックである。
恩田川遡上の足あと
いったん恩田川の都橋(みやこばし)を渡って下流方向に歩き、恩田川、鶴見川合流点に向かう。
恩田川鶴見川合流点
右から恩田川、左から鶴見川(この上流側は谷本川ともいう)、合流して前方に鶴見川となって流れ下る。左前の水門から勢いよく流れ出ている水は、左側にある都筑水再生センターで処理されたあとの下水処理水。
水辺へ下りて
前方の橋は中原街道落合橋。
合流点から恩田川上流方向
駅から合流点へ歩いてきた道を再び戻り、最初に渡った都橋へ。
前方が都橋
中山駅近くの街中をぬけると、昔からの農業地帯に最近建った住宅が入り混じるところをしばらく進む。
川の向こうに見える屋根は観護寺という寺院。
梅田川(うめだがわ)合流点(緑区新治町)
前方は東名高速道路
この付近河川改修工事中で川原に鉄板が敷かれている。
しらとり川合流、右は横浜環状4号、恩田川大橋
岩川(いわがわ)の上流方向を恩田川合流点の橋上から見る(緑区いぶき野)
前方は国道246号、恩田大橋
国道246号の下をくぐるとすぐに東急田園都市線と交差。
田奈駅近く
右側は駅ホームの端。
奈良川合流点
右奥から奈良川、左から右へ恩田川。
このあたりは恩田川の名称の由来になった恩田町という地名が残っている(現在は横浜市青葉区恩田町)。かつてはさらに広い一帯が武蔵国恩田村であった。
こどもの国線を越えて振り返る
風景にポイントになるものがなかったので、電車が通るのをしばらく待っていたけれど、全然通らなかった。
先へ進む。
東京都と神奈川県の都県境付近
左側、木立ちの向こうは東京都側の町田下水処理場(成瀬クリーンセンター)、処理水は神奈川県横浜市側へ放流されている。(まあ、どこで放流しても下流へ流れていくのだけど)
吹上橋南側から
都県境を越え、町田市にはいると川沿いは桜並木。横浜市内では周囲は田畑が多く、わりとのどかな風景が続いていたが、町田市側は川のすぐ近くまで住宅が立ち並んでいる。
前方は高瀬橋(町田市成瀬8丁目)
都県境からこの付近まで約2km、両岸に桜並木が続く。
町田市高ヶ坂3,4丁目境界、三蔵寺橋から上流方向
整備された川と周囲は新興住宅地。
手前、石洗橋と小田急線橋梁
鶴見川(谷本川)合流点から11.0kmポストと河原へ下りられる階段
小田急線を越えてすぐのところにあった。
下へおりてみた
本町田住宅内、本町田二号橋
無骨な橋だな。
本町田住宅団地内にまったく見た目が同じ橋が3本架かっていて、そのうちの1本。団地は恩田川の両側に建物が並んでいる。団地内を連絡するために建設時に造られた橋だろう。
恩田川上流端標識が見えてくる
前方を横切る道路の向こう、青い看板。
近くに寄って、上流端の看板と恩田川その上流
上流端といっても川はまだ上流に続いている。この標識はこの川の場合、「東京都の管理範囲はここまで」と宣言している代物で、これより上流は町田市が管理よろしく、となる。ほとんど一般人にはこんな看板あろうがなかろうが関係ない。
上流端より上流の恩田川
それでもさらに200~300mほどさかのぼると
わさび沢川合流点
最初にも少し書いたが、この地点が恩田川の名称上の最上流点、というか起点である。左奥から流れ込んでいるのがわさび沢川、右から来る川が今井川と名前が変わる。
この先、今井川をさかのぼる。のちほどここまで戻ってわさび沢川をたどる。
150mほどのぼると今井川に別の川が合流してくる。
恩田雨水幹線合流点
向こうからカーブしてくる流れが恩田雨水幹線という、自然河川ではなく水路だそうだ。近くの住宅地内に造られた調整池から流れ出している(うぃきぺより)。
その上流の今井川は、しばらく開渠でひなた山公園脇などを流れ、その先で暗渠となる。
暗渠出口付近
暗渠上は「なかよし散歩道」という歩道が整備されている。
なかよし散歩道
ここは何か月か前に鎌倉街道上道でも歩いたところだ。
そういえば恩田川上流端の標識があったところも同じ日に通っていた。
さて、川(今井川)のほうだが、鎌倉街道(都道18号府中町田線)今井谷戸交差点付近では流れが顔を出していた。
その先はあまりきれいじゃないが、緑道があり、
ここで水が湧いているように見せているところがあり、
道路を渡って反対側に行くとさらに開渠で流れが続いていた。
ほとんど流れはなくなった今井川最上流部
入り込んでいる場所が今井谷戸という場所。
ここが流れを確認できた最上部
右の丸い穴から水が出ている。
それより上は流れ消滅
その先はここの溝からつながっているようだ
確認できた今井川(恩田川)の最上流(源流)である。いま流れはないけど。
ここは薬師池公園に隣接している場所で、現在大規模に工事をしている場所だった。公園の拡張工事かもしれない。薬師池公園はひとつ尾根を越えた向こう側に存在する。
工事中の薬師池公園外周部
先ほどの溝の反対側にあたる。
尾根の林の向こう側に野津田薬師堂、薬師池があるので足を伸ばしてみた。おまけで。
野津田薬師堂
薬師池
薬師池公園から北側に出ると、鶴見川の本流に行きあたる。薬師池の水は鶴見川へ注いでいるのだろう。すぐ近くには恩田川の源流があるのだが。
◇ ◇ ◇
月日を改めて歩いた「わさび沢川」の様子を以下に追加。季節も春になって明るくなった頃。
今井川と合流して恩田川のはじまりとなる地点から再スタート。
今回は前方へさかのぼって進む。
前の小さな橋の上から恩田川下流方向を
源流までずっと住宅地内を流れるわさび沢川
都道18号(鎌倉街道)を越えると流れの上をはしご状に梁を渡した都市河川の様相になる。
いわゆる、はしご式開渠の流れ
そのうち梁はなくなる
水は澄んでいてきれい。ほぼすべて周囲の湧水を集めているが水量も豊富にある。
でも途中から暗渠となる。
暗渠の上
左側は崖、道路カーブに沿って昔は川が流れていた。現在道路上に痕跡はない。
源流のある公園近くの歩道
歩道の下に暗渠の流れがある。
源流湧水が暗渠に入る直前
周囲のやぶなどからも水が浸み出している。
わさび沢の源流は”滝の沢源流公園”内にある。
源流公園にはいって
湧水ポイント近くの様子
こちらがわさび沢の源頭。フェンスの後ろが崖、そこからも水が湧いているはずだが見えない。
滝の沢源流公園を俯瞰して
窪地になっている。現在主な湧水がみられるのは正面左奥の崖の下、そこから水は右向こうへ流れていく。
現在立っている場所は町田街道、町田三中西交差点付近。そこのバス停名は”滝の沢”。
町田三中西交差点から滝の沢源流公園の窪地方向
白いフェンスの向こうへ土地が落ち込んでいる。
源流から今井川との合流地点までは約2㎞の距離。