散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

相模原の公園や遊歩道などを巡り歩いた記録

ひと言相模原といってもとても広いですね。今回巡って歩いたのは、地理的には相模原台地のうえ、南区、中央区の住宅地やその周辺といったところです。
例によって見てきたものを順に並べて『歩いた記録』です。今回は写真の数が場所によって偏ってますが気にしないでくだされ。

スタートは小田急線相武台前。相模原市と座間市の境界近くに駅があります。

北口を出ると相模原市南区相武台

 

住宅地の中を歩いていくと幼稚園児でしょうか、みんなで体操をしていました。

それにしても背後の高いネットフェンス、ポールの密度、何か異様な風景です。

近くに寄ると

手前にもフェンス、そこにWARNINGの文字。

 

内部は米軍キャンプ座間の敷地、高さ40mあるというネットの向こうはそのゴルフコースです。
ボールが住宅地に頻繁に飛び出す問題があったのでこの状態、それでもいまだに飛び出してるのだとか。〈こいつを飛び越すってか?〉

でも先のほうはネット低いです

ここらはこれでよいのか知りませんけど、対策ちぐはぐなのかもしれません。

それらの問題は別にしてこのゴルフコース、地形的に観察すると相模原台地上の平坦面の中にさらに古く高い座間丘陵という凸地が海にうかぶ島のように残っています。それがコースのアクセントにもなっていてなかなかよろしいのではないでしょうか、なんて思いました。

 

相模原市域は戦前戦中にかけて陸軍施設や演習場などで占められていた地域です。戦後多くの場所が米軍に接収されましたが、そうでないところではただ放置されたままとなり、都市化計画の対象地域にもならなかった場所もありました。

キャンプ座間の周辺がまさにそういった場所になりますが、長い間放置されていた土地は、たとえば怪しげな廃棄物捨て場なんかに侵食されたりして都市計画を阻害、開発はいまだ途上の一帯と言っていいのかもしれません。


相模原麻溝公園に近づくあたり

前方左に見えるのが相模原麻溝公園の展望施設『グリーンタワー』。

(右のフェンス向こうは雑草に覆われ、放棄された?残土置き場など)

ここは公園の南側になりますが、中央に見える溝は戦後この一帯を畑地に変える目的で整備された農業用水路(名称:畑地灌漑用水路)の跡。その右側に見える上部を削り取った形のセグメントパイプは中央の水路から分岐、近隣の畑へ供給するための支線です。(これも現在は使われていませんが)

畑地灌漑用水は水が得られにくかった台地上を灌漑、田畑を整備するために造られ、相模原市内だけでなく南の大和、座間、綾瀬、藤沢方面まで張り巡らされた用水路でした。中央の溝は埋もれているせいもあって小さく見えますが幹線水路のひとつでした。

この用水路跡に整備された遊歩道をこのあとあちこち歩いています。

 

そちらは後にして、まず手近の相模原麻溝公園と県立相模原公園にはいります。
相模原麻溝公園内


北側へ進むとどこから変わるのかわかりませんが県立相模原公園へ
グリーンハウス

ふつうに言えば温室、こちらは裏側でした。

温室表側に相対してフランス式庭園、噴水
噴水広場


手前の噴水


庭園の中央


奥の噴水

 

公園一番奥
日本庭園ではなく、見本庭園!

名残の紅葉

〈こんなふうに写るとは思わなかった〉

 

相模原公園の北隣りには横浜市水道局の相模原沈殿池があります。

相模川で取水した水道用原水に混じる砂などをここで沈殿させてから浄水場に送ってます。
そしてここダムでもあります。

 

そこから、北里大学相模原キャンパス付近
さがみの仲よし小道(相模原市南区北里)

大学キャンパスの西側を南北に貫くこちらの歩道も先ほど見た畑地灌漑用水路・西幹線水路の跡に整備されたものです。

 

その先、相模原浄水場の特徴的な建物が目にはいります

高架調整池といって上水を一時的に貯めておく設備です。

これより北側、中央区にはいると歩道、緑道の類いは近くに無いと思ってましたが、住宅街を通る細い歩道が並行して2本、長さ1㎞くらいのが見つかりました。
一方の端まで行ってもう一方で引き返して来れるので都合良さそう、ということで寄ってみました。
名称は2本とも千代田緑道というようです。(相模原市中央区千代田、光が丘)

西側の緑道を先に

 

先まで行ってふり返る


3~400m離れた東側の緑道へ

周囲の風景も変化なく、こう言っては何ですがあまり特徴のない道。

はっきりした資料が見当たらないのですが、この緑道は元々何らかの水路跡だったのではという一文を見つけました。

1960年頃の空中写真ではたしかに小さな水路のようなものが見えます。〈当時は周辺ほぼ畑ですね〉

 

少し寄り道のあとは淵野辺公園へ。戦後は米軍淵野辺キャンプだった場所です。
緑濃いここは公園裏口?


JAXA宇宙科学研究所キャンパスのある側からは

これも名残の紅葉を逆光で


淵野辺公園からは木もれび通りを南東へ。

交通量の多い一般道に隣り合ってますが、片側は緑道ぎみ

 

相模原ゴルフクラブコースを脇に見ながら行くと突然突き当たってくる緑道が現れるのでそちらへ入ります。

相模緑道緑地といって何度か出てきた畑地灌漑用水路の東幹線水路跡などを整備した歩道です。
ここが一応入口かな


雑木林の中を通ったり


解説板が立ってたり

読んでおきます。人力で

相模原市登録有形文化財
畑地かんがい用水大野支線(はたちかんがいようすいおおのしせん)
畑地かんがい用水は、戦後、食糧難を補う食糧増産のため、県営事業として昭和38年に完成しました。しかし、その後の食糧事情の好転や都市化により、十分に機能しないうちに使われなくなってしまいました。
「大野支線」は東幹線からの支線で、現在そのほとんどは、相模緑道緑地として整備されていますが、ここは当時の様子を伝える貴重なものです。
登録年月日平成15年4月1日 相模原市教育委員会

しだいに住宅地内へ(相模原市南区西大沼)


国道16号を越えて南区鵜野森2丁目付近


緑道としても用水路跡としてもまだ先へ続くのですが、そろそろ道を逸れて台地からも下ります。
町田市街地近くの境川沿いに出てきました

〈境川は左です〉

先が相模原市町田市境界にある町田駅

本日はここまで。