散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

狭山・境緑道を歩く その先井の頭公園までの散歩

7月に狭山・境緑道を歩いた。その先、玉川上水沿いを井の頭公園まで足を伸ばした。そのときのノート。

狭山・境緑道はWikipediaを抜粋させていただくと

◆東京都道253号保谷狭山自然公園自転車道
直線部10.7kmと多摩湖周辺部11.2kmから成る、自転車歩行者専用道路。 正式の通称は多摩湖自転車道(全線・東京都通称道路名設定公告 整理番号95)。
・直線部
五日市街道関前五丁目交差点(井ノ頭通りの終点)から、都立狭山公園入り口(多摩湖堰堤の南端)に至り、大部分が都立公園狭山・境緑道として緑化されている。 村山貯水池から東村山浄水場と境浄水場を経て和田堀給水所に至る水道道路のうち、境浄水場までの上流部分(下流部分が井の頭通り)に該当し、水道道路なので基本的に一直線で起伏が少ない(石神井川を渡る土堤など)。多摩湖自転車道多摩湖サイクリングロード)の一部でもあり、歩道と自転車道が多くの場所で分けられている。

このみちのいわゆる直線部は、村山貯水池の水を武蔵境にある境浄水場に運ぶための水道管を通すため、大正12年から14年にかけて整備されたものが基になっている。水を運ぶには途中に勾配や曲線がないほうが都合がいいので、まだ土地などに余裕のあった時代にはこんなものが作れたということでしょう。

散歩はWikiの解説と逆方向、狭山公園から五日市街道関前五丁目へ向けて歩いた。この前半に多摩湖堰堤部分と後半に玉川上水沿いに関前から三鷹をとおって井の頭公園までのルートを付け足してみた。狭山・境緑道はとにかく道が一直線。どれくらいまっすぐかといえば上の歩いた時のログが物語っている。
アプローチは西武多摩湖線西武遊園地駅

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ここ、駅は東京都に位置するが、遊園地は埼玉県である。狭山・境緑道に直接入るにはひとつ手前の武蔵大和駅で下車すればよいのだが、多摩湖の風景も見ておきたかったので。
多摩湖の風景

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多摩湖は村山貯水池の通称で上、下の2つの貯水池からなる。上貯水池が1924年(大正13)、下貯水池が1927年(昭和2)の竣工。人造湖。ここに貯められている水は多摩川羽村取水堰で取られたものである。現在もここの水は都内の東村山浄水場と境浄水場に送水されている。つまり狭山・境緑道の下にある送水管は現役。
西武遊園地を望む

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遊園地のあるところは埼玉県所沢市になる。
堤体から貯水池の反対側、狭山公園側を望む

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多摩湖からかすかに西武ドームを望む

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西武ドームの向こうには多摩湖と似た貯水池の狭山湖(山口貯水池)がある。
多摩湖の取水塔

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こっちのほうが西武ドームがよくみえる。取水塔のところまでで多摩湖の堤防がなくなる。その脇に余剰の水を流すための水路がつくられていた。ここから流れ出た余水は堤防の脇を流れ下り狭山公園のなかを通り、付近のいくつかの小河川と合流して柳瀬川となり、さらに新河岸川に合流する。
通った時は水路に水は流れていなかった。多摩湖の堤を越えると坂を下り、小さな池をみて狭山公園のなかを通過して公園の入口に至る。
狭山公園南側入口

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ここを出てきて左折するとほどなく武蔵大和駅西の交差点にぶつかる。
武蔵大和駅西交差点

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交差点を渡ってこの写真の正面、木立ちのあるところが狭山・境緑道のスタート地点。武蔵大和駅から来ても1,2分の距離。
緑道の案内板

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この案内板が緑道内のあちこちにある。
スタート地点を過ぎるとすぐに西武多摩湖線のガードをくぐり、そこからはずっと西武線の線路のすぐ脇を歩くことになる。
西武多摩湖線の電車と緑道

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この先花小金井駅の先まで西武線の線路がつかずはなれずでついてくる。
空堀川にかかる橋と上は新青梅街道

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一直線の緑道なのだが、さすがにここから終点は見えない。
空堀川の橋から東村山浄水場

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川の向こうの設備が東村山浄水場多摩湖の水も一部ここで処理されて飲み水になっている。川の名前が空堀川だったが水は十分流れているようだ。
線路の向こうに都立東村山中央公園を見ながらすすんでいくと正面に踏切が現れた。
西武国分寺線の踏切

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ここ、すぐ上を西武多摩湖線の線路も通っている。同じ会社の線路なのだが交差位置に駅がない。何でつくらないのかなとちょっと不思議だった。
その先すぐに西武多摩湖線八坂駅となっており、駅下を府中街道が交差している。この部分は緑道に専用の歩道橋が設けられていた。歩道橋を渡り終わると野火止用水の水路を渡る。
野火止橋

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なにか書いてなければ気づかずに通り越してしまっていたような小さな流れだ。野火止用水玉川上水から分水され、現在の新座市方面に向けて引かれた用水で、1655年に完成したといわれている。
萩山駅付近で

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ずっと西武線の線路が近くを通る。ここは西武多摩湖線拝島線のジャンクションでこの先多摩湖線は南側へ行ってしまうが、拝島線が小平までお付き合いしてくれる。
線路が近くをずっと通っているということは駅もあるわけで、緑道とはいえ駅前をいくつか通過する。散歩やジョギングという目的よりも駅や駅近くの商店街へ行き来する人の数、自転車の数が圧倒的に多い。ごく普通の一般生活道路に近いのがこの緑道のイメージであった。名目上自転車道でもあるのだが、自転車乗りさんにははっきり言って走りにくい道だろう。
萩山駅を過ぎると西武拝島線の踏切があり、その先は線路の南側を緑道がとおる。さらに住宅地のなかを生活道路となった緑道をすすむとすぐに小平駅前へ出てくる。

小平駅南口

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小平駅付近はさすがに歩道専用では維持できないようで、車も通る一般道となっている区間が200mほどある。そこを過ぎると再び緑道となるが、生活道路としての自転車、歩行者の密度が高い。駅の東側からの緑道は文字通り並木道となって、そこここに彫刻などが飾られている。
直線道路最大のおおまわり

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しばらく行くと新小金井街道と交差するが、この地点だけ歩行者がコの字形に迂回しなければならない。街道と西武新宿線の線路の立体交差のため。ここが緑道最大の「曲がる」箇所である。そういえば線路もここでは西武新宿線に変わっている。
花小金井駅南口

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小平ふるさと村という民家園、たけのこ公園という竹藪のある公園をすぎて花小金井駅まで到着。ここでようやく西武線の線路が緑道から離れていく。

小平市内の並木道

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小平市内は並木道になっているところが多く、花小金井を過ぎても並木がつづく。
土堤

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小金井公園の北端をかすめるあたり、道が窪んだところをとおり、その区間土手がつくられている。馬の背と呼ばれているらしい。
土堤の脇から

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人は土堤のうえも歩いてよいのだが、自転車は脇をとおる。土堤の上はまるで舞台を歩いているようでなぜかちょっと気恥ずかしかった。途中で下に降りた。もしもパラソルを差した人が上を通ったらモネの日傘をさす女のような風景になりそう。
土堤の下は石神井川が交差していた(川の立て札だけみえる)

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水道管を石神井川のうえに通すためにこの堤がつくられていたということ。ちなみに川に水の流れはほぼなかった。
この堤を越えると西東京市にはいる。相変わらずまっすぐな道が住宅地のなかを貫いているが、まだこのあたり建物がびっちりといった感じではなく、ところどころに緑地や畑なども残っている。そんなところを歩いているとすぐに緑道の終点に近づいてしまった。
向こう側の道路が終点

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結局一直線の道路もこの部分まで来ないと最後が見えなかったことになる。
関前五丁目交差点わきにあった案内

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ここが狭山・境緑道の東端、関前五丁目交差点。
過去に東京都が「武蔵野の路」というのを設け21のコースを設定したのだが、そのうちの3コースのジャンクションがここである。そして歩いてきたのは武蔵野の路狭山・境コースというものになっているようだ。
関前五丁目交差点から千川上水の並木

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並木に沿って千川上水の水路になっている。この用水路も玉川上水から分水されたもの。
この先散歩は玉川上水へ向かう。
玉川上水 武蔵野市関前5丁目付近

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先の交差点を過ぎたところからは武蔵野市にはいっているようだ。ここを左折して玉川上水沿いに下流に向かってすすむ。

玉川上水の流れ 大橋上から

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ちょうど武蔵野市三鷹市の境の橋のうえから。この水はいまは多摩川の水の流れではない。

左境浄水場玉川上水

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多摩湖からの水が運ばれてここの浄水場にも届いている。

三鷹通りとの交差点から三鷹駅方面

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木立の間に玉川上水の流れがあり、その流れはそのまま三鷹駅の下へ吸い込まれていく。三鷹駅のコンコースを渡って駅の反対側南側へ出る。
駅の南側ですぐに顔を出す流れ

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駅付近の歩道橋から撮影。この先井の頭公園に向かって流れてゆく。
井の頭恩賜公園の入口付近

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ここは動物園とジブリ美術館の間、駐車場の付近にあたる。ここから玉川上水井の頭公園のなかに入っていく。
けれども散歩は井の頭池のほうへ
井の頭弁財天のわきから

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ここでボートにのるとなんたら、とかまだ言うのだろうか?
井の頭池の橋のうえから

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ここで本日の散歩は終了、空は青空なのだが雷鳴が響いている。吉祥寺駅へ急いだ。駅についたら空が真っ黒になった。16.9km歩いた。
ここで井の頭池を見たことが、次に神田川を歩くきっかけとなった。神田川の源流が井の頭池である。

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