散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

滝川(藤沢)を歩く

川歩きです。今回歩いたのは『滝川』、読み方はおそらく『たきのがわ』です。

横浜市戸塚区原宿、小雀周辺に源があり、一時鎌倉市域を流れて藤沢市に入り、旧東海道藤沢宿、江の島道との分岐点付近にかかる境川の藤沢橋すぐ下流で合流します。タイトルでは単に(藤沢)としていますが実際は3つの市を流れています。
公式の流路延長が5.33㎞とされる小さな川、下流側からさかのぼる形で歩きました。

はじめは滝川合流点より下流の境川の様子です。
御所ヶ谷橋上から境川上流方向を望む

右の護岸にトンネル出口のような穴があいてます。今回たどる滝川本流合流点はもっと上流ですが、これは滝川途中で分派した水路の出口です。
過去にしばしば大雨による滝川の浸水被害が発生していたため、流路途中に分水路(バイパス)を設けて流せる水量を増やしました。
分水路は延長約1㎞あり、すべてトンネルで地下を流れています。(完成は2009年)

「滝川分水路」とトンネル出口上に文字がありました。

 

角度を変えて分水路出口と御所ヶ谷橋

〈こっち向きは曇り空〉

 

分水路出口から境川を700mくらいさかのぼると滝川の合流地点です。

合流点の下流側から

対岸、右から白く落ちる水が滝川、その先に藤沢橋の一部分が写ってます。

 

合流点正面から

名前どおり滝のようです。水量がとても多い。

 

次は上の写真で滝川の奥に写る橋上から見返してみる

白いしぶきなどが見えないとごく普通の川ですね。

足元は滝川最下流の橋ということになりますが、名称がわかりません。

 

100mほどさかのぼって次の橋から

奥に進むと感応院、門と右に鐘堂が見えます。

藤沢と言えば時宗総本山の清浄光寺(遊行寺)が有名、このすぐ近くにあります。こちら感応院は真言宗の寺院で本尊は不動明王、創立は建保6年(1218)といわれ、藤沢市内では最も古いお寺の一つだそうです。(内部の案内板から抜粋)
境内鎮守社の三島明神社は堂全体が回転するというユニークな造りになっているそうです。〈未見〉

滝川はここで上流に向かって右にほぼ直角にカーブします。

 

250mほどさかのぼり瑞光橋先から上流方向

前方の緑は御幣(おんべ)公園。
滝川下流部は傾斜があるためか、あちこち流れに段差が設けられています。水量も多く音を立てて流れていました。

 

御幣公園の先、古そうな橋が2つ

御幣橋

 

石端橋

 

石端橋の上流で流れはわずかな区間暗渠になります。
暗渠出口近くの流れ

 

暗渠上の歩道から上流方向を見て

前方を横切る道路に橋の欄干があります。柄沢橋です。

 

道路向こう側の欄干の下が暗渠入口になってます。

ふり返って

 

本流が暗渠になる手前、滝川の本流・分水路分岐の設備があります。

分水路への越流堤

左の流れが本流、増水すると水位が上がり間の堤を越えて右下へも水が落ち、分水路側に流れができる仕掛けになっています。
落ちた水は地下の送水管を通り、最初に見た御所ヶ谷橋近くの出口から境川に流れ出ます。

 

柄沢橋、水路分岐点から上流約1㎞の区間は藤沢市大鋸の住宅地を細かくカーブしながら流れます。

住宅地域の滝川

 

約1㎞さかのぼると藤沢市と鎌倉市の市境、越えて鎌倉市に入ると市街化調整区域というのでしょうか、川沿いは宅地から畑に変わります。

川や護岸の様子、整備状況なども変化

川沿いの道路もしだいに細くなり、通路、あぜ道、しまいに通れなくなってしまいます。

 

川沿いを歩けず迂回中(鎌倉市関谷から横浜市戸塚区影取町にかけて)

流れはビニールハウスの間、いちばん土地の低いところにあります。

 

これも上の絵の近所

奥の高台に大きな建造物があります。横浜市小雀浄水場です。

また正面、畑と住宅の間を暗渠の水路(なぜかバケツがいくつも置かれてる)通路があります。その手前、簡易な柵の下に滝川が左から右へ流れています。

左の方からまわり込んで滝川と暗渠の合流点を覗き込んでみました。

左の暗渠出口から豪快に水が流れ出ています。手前から向こうへ滝川本流。

すごい水増し

境川の合流点からずっと水量が多いと思ってましたがこれが理由でしたね。左からくる暗渠は小雀浄水場から続いていて余剰水がここへ放出されているのでした。
これより上流の滝川は、水はあるもののささやかな流れになってしまいました。

 

原宿団地付近の滝川(横浜市戸塚区原宿5丁目)

 

さらに団地の北側、前方の草むらで2つの流れが合流しています

合流点は目視で確認できないのですが、北からくる〈たぶん〉本流と東からくる流れが合わさります。

 

まず東側からくる支流、合流前の様子

すでに川とは呼べないほどの狭さです。

時々暗渠になったりしてまだ先へ続いています。

 

正面の建物の左、畑との境から出てきてガードレールに沿ってこちらへ(横浜市戸塚区小雀町)

 

さらにいろいろあって

 

水の流れが無くなった、もういいかな(同じく小雀町内)

 

草むらの中の合流点で北側からくるもう一方の流れ、本流と思われる方へ。

横浜環状4号などの交差点・小雀町第2歩道橋上から

眺めているのは下流方向になります。右端の歩道橋階段下付近に流れがあってこの周辺のどこかを通過していくようですが、この地点での目視確認はできませんでした。

 

交差点の北側へ出ると上流方向、その先から細い流れが続いているのが確認できました

 

最上流部まで行くと高速横浜環状南線の建設工事現場エリアに入ってしまいました。
辛うじて残ってる流路(戸塚区原宿2丁目)

左側は工事用の仮囲い。周囲は結構広い範囲で大工事中

 

さらに200mほどで確認できた最上流部分に到達

背後は小雀第2公園という小さな児童公園、その一帯は谷戸の一番奥、窪地ですが現在は住宅が密集してます

このあたりが滝川の源と思ってまず間違いないと思います。

流路地図を貼っておきます。

滝川ここまで。

 

余計なお世話
横浜市神奈川区にも同名の『滝の川』があって過去に歩いてまとめたことがありますが、そちらとは別物です。なのに...

横浜・滝の川を歩く その1 河口から六角橋で合流する支流の源へ - 散歩の途中

横浜・滝の川を歩く その2 滝の川本流を六角橋から源流まで - 散歩の途中

横浜・滝の川を歩く その3 右支川の通称・反町川 - 散歩の途中