散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

横浜・滝の川を歩く その3 右支川の通称・反町川

タイトルの後半部、解説しておきます。

右支川(みぎしせん)の”支川”ですが、支流と同じです。”右”は本流の下流方向を見て、右から(右岸側に)合流することを意味します。左から(左岸)合流するなら左支川(ひだりしせん)です。
ここまでは河川用語として定義されています。
また、滝の川がそうなのですが、本川(本流)と同じ名称を持つ支川(支流)が時々存在します。反町川(たんまちがわ)の通称をもつ支川も従来”滝の川”と呼ばれ、地図には滝川、瀧の川などの表記もあります。また本川と区別のため”滝の川右支川”と表記することもあるようです。
そんなわけでタイトルを「右支川の通称・反町川」ということにしました。(通称としましたが正式名なのかも?実はそこも不明です。)でも以下では単に「反町川」と呼びます。

 

■反町川上流部

前回、本流の源、片倉うさぎ山公園までたどりました。そこから反町川の源流まではあまり離れていません。

反町川の源近く、横浜国立大学の北門付近(保土ヶ谷区常盤台)

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殺風景な絵になってしまった。
この周囲は谷底になっていて、右に北門、門を入ると道は上り坂になっています。

水の流れは正面の林へ下流方向、この足元付近が地理院地図上では川の水色線が途切れる地点です。
北門を入って大学構内に調整池があるので、流れはもう少し続くと思われます。
この周辺では水量も少なく、きちんと流れを確認、記録することができませんでした。

 

北門付近、最初に確認できた流れ

f:id:miwa3k:20200505175112j:plainこれも殺風景、単なる側溝

 

大学北門から700mほど流れ下って(保土ヶ谷区峰沢町付近)

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一応、体裁整って川らしくなっています。昔は水を堰き止め、このまわりは溜め池になっていたようです。古い地図では「三ッ沢池」の名前が見えます。(現在も近くのバス停名が三ッ沢池)

 

■”滝の川”あじさいロード

昔の溜め池の池尻付近で流れは市道(大池道路)沿いに出てきます。そこから先は暗渠となり、流路上は”滝の川あじさいロード”となります。(滝の川の名称が使われてます。)

滝の川あじさいロードと第三京浜高架橋

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レンガ色の歩道部分が川跡(暗渠)。
保土ヶ谷ジャンクションに近く、道路高架橋がたくさん通ってます。

 

あじさいロード、少し下って

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時期的に盛りを過ぎてしまいました(2019年7月)が、名残りのあじさい。

 

■反町川支流のひとつへ寄り道

支流の合流地点

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左奥から手前に反町川、右向こうからその支流(名称不明)が合流してます。反町川に合流する支流はほかにいくつもありますが、ここで合流する支流に寄り道してみました。

いちばん下に置いた「滝の川流路地図」では支流2と示した流れです。

 

支流側に入って少し先から振り返り

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家の間、車止めのある歩道の先、突き当りが合流地点。手前へ”く”の字に流路跡。

 

さらに入って、上流方向を見て

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下の細い道が流路、そこをたどります。

 

その先から振り返り

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もう少し先からまた振り返り

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崖地を造成した住宅の隙間を通り

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左、崖側の壁からも水が浸み出してます。
前方の道に出て、先はどん詰まりになります。

 

谷頭部へ

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宅地化されて痕跡はほとんど見つけられないですが、このあたりの崖際から水が浸み出し、流れとなっていたのでしょう。合流地点からは500mほどの距離になります。
正面に見える階段は案外長く、この谷間の深さを表していました。

 

■反町川三ッ沢せせらぎ緑道へ

反町川の流れに戻ります。

寄り道をした合流点からほどなく
あじさいロードの下流側終点ちかく

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正面先であじさいロードは終わり、その向こうは国道1号三ッ沢公園入口交差点。

暗渠は交差点を斜めに横切って反対側へ出ます。

 

その先も緑道になってます。三ッ沢せせらぎ緑道。交差点が保土ヶ谷区神奈川区の境界なので管理者変わって名前もかわるのでしょうか。

三ッ沢せせらぎ緑道に入って

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こちらも暗渠になった川の上に整備された緑道です。右側(南側)はすぐ台地の崖になっています。

 

地上に人工的な流れを整備しているほか、崖からの湧水もあるので、緑道を横切って橋があったりします。

門前橋

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橋を渡って坂を上がると三ッ沢公園に至ります。

 

ねこもいます

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途中、緑道にたくさん水が流れ込んでいたのでそちらをたどってみました。

石組みの奥から水量豊かな流れが

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湧き水だったらすごい量と思っていたら、どうも緑道北側を通る地下鉄トンネル内に湧き出る水を汲み上げて流しているみたいです。でも一応湧水か…

 

こちらは天然の湧水

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水量は少ないです。

 

こちらも湧水ポイント

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しばらく行くと川跡は崖ぎわから離れ、国道1号(横浜新道)を渡ってその北側へ出ます。

国道1号手前あたり

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川が暗渠化される前、国道を渡る場所には島田橋が架かっていました。

 

国道北側に移った先も流路跡が歩道となって続きます。(神奈川区松本町5丁目)

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手前右側から正面で道路交差して左側へ流路跡。

 

車道より一段高いこちらが流路跡

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川と道路の間に堤防が設けられ、川は掘り込んだ低いところを流れていたのでしょう。それを堤防の高さまで埋めてこんな状態になったのかと。

 

いいかんじでカーブが残ってます

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■反町川下流

流路跡と線路跡の交差

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右カーブする流路跡、前方はかつての東急東横線線路跡です。現在線路は地下を通り、地上は東横フラワー緑道です。

 

東横フラワー緑道から反町川を振り返り

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右の進入禁止標識の道路が川跡です。カーブして線路(高架でしたが)を横切っていました。
フラワー緑道前方には東横線反町駅、この周辺が反町(たんまち)です。

 

線路跡を横切って先へ

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道路中央のフェンスで閉じたところが川跡。
この先で国道1号(横浜新道)を渡り、神奈川区役所の西側を通って、ほどなく滝の川本川との合流地点に達します。

 

合流地点となる第二京浜・二ツ谷交差点、
滝の川本川側から下流方向をみて

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車道交差点右側に境橋がありその下が合流点、その先の開渠区間は「滝の川その1」にて記録しました。

 

滝の川流路地図

 

滝の川その1

miwa3k.hatenablog.jp

滝の川その2

miwa3k.hatenablog.jp