散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

横浜・港北ニュータウンを歩く 都筑緑道の長すぎる散歩(2/2)

前回の続き。
都筑緑道南コースから北コースへ連絡するところからだけれど、特記事項ないので間は省略して、北コースのスタート「ふじやとのみち」入口へ。

横浜都筑緑道・足あと

今回は経路途中の(より北側の)黄色マークから赤マークまで。

前半部はこちら

miwa3k.hatenablog.jp

 

ふじやとのみち

入口(というか実はゴール地点なのだ)がこちら。

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チェス駒のような車止めが並ぶ向こう側がふじやとのみち、都筑緑道北コースのゴール地点。こちらのコースもゴールから逆向きに歩く。
北コースは全長4.1km、だが今回はこのコースから外れてあちこちを巡りつつ歩くので、距離はこれよりだいぶ長くなる。

県道を渡る歩道橋

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ニュータウンのなかは、基本的に住宅や歩道が高く、交通量の多い車道はより低い位置を通るよう設計されているので、このような歩道橋も階段、スロープもあまりなく渡れるようになっている。
ただ、土地全体に起伏は多い場所なので平らな道が続くとはいえないが。

歩道橋を渡って、みちの途中から(都筑区北山田7丁目付近)

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何というか、南コースに比べるとこのあたりの緑道は簡素な印象。

山田富士(やまたふじ)公園の広場

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むこうに向かって緩い傾斜になっている広場、ゴルフの打ちっ放しみたいだけどそれは当然禁止。この右側傾斜の上には公園に隣接して横浜国際プールの施設がある。

この公園は山田富士の名があるように、江戸時代に築かれた富士塚が残る。

山田富士登山道、8合目くらいかな

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頂上は目前だ。

頂上から富士の裾野と南側の眺め

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下の道路からの高さは20m程度、最初に見た川和富士とおなじくらい。あちらは公園の広い敷地の中央にあって長い裾野があったが、こちらは少々窮屈になってしまったようにも見える。

頂上部は本物の富士山にならって噴火口のように中央がえぐられていて、そこには何か文字が刻まれた石柱が置かれているが、半ば埋もれてしまっている。
山田富士頂上火口

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かつては登山道の途中に石塔が置かれ、胎内堂が穿たれて仏が祀られていたという。

この富士は江戸文政年間(1818~1830)の新編武蔵風土記稿中に現われているとのことなので、19世紀はじめにはここにあったことになる。また、この周辺はかつて山田村(やまたむら)といった。

山田富士公園からふじやとのみちを先へ行くと
神無公園(しんなしこうえん)

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こちらはグラウンドを持つ公園。その周りをまわる。

そこから少し坂を下りていくと徳生公園(とくしょうこうえん)へ。

ここにも丸い大きな池がある

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こちらから見た風景はわりとのどかだが、この背後には巨大なマンションが何棟も建っており、公園とのコントラストはニュータウンの象徴的風景である。

池の反対側から、マンション建物をいくつか入れて

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北コース、ふじやとのみちはここで終わり、この先にはくさぶえのみちがつながる。ただ、ここからは北コースからいったん離れていくつかの公園を巡る。

 

大塚・歳勝土遺跡公園から都筑中央公園

コースに指定された緑道から離れても、ニュータウン内の歩道は車道と分離されていることが多く、歩きやすい。

そんな歩道を引き続き歩いて、大塚・歳勝土遺跡公園へ。
公園入口の案内を引用

大塚・歳勝土遺跡公園(おおつか・さいかちどいせきこうえん)
この公園には地下に遺跡が眠っています。弥生時代の遺跡の真上に、当時のムラやお墓を復元しました。遺跡から見つかった土器や石器は横浜市歴史博物館に展示しています。東側には江戸時代の民家を移築しました。
園内の竹林や雑木林では地域の方を中心とした公園愛護会が活動しています。

 ここには何回か来たことがある。ここだけで1つのノートにできそうなんだけど、今回は「通りました」っていう記録だけ。

弥生時代中期の大塚遺跡、復元された環濠集落の入口付近から

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集落内部から

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隣接した歳勝土遺跡から

方形周溝墓の埋葬内部を復元した姿

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解説文の文字

方形周溝墓の中央付近には、四角い穴が見つかることがあります。歳勝土遺跡でも、14基の方形周溝墓からこのような穴が見つかりました。
これは棺を納めた跡と考えられます。棺そのものは土の中で腐ってしまい残っていませんでしたが、穴の中の土の細かな観察によって、棺が納められていた痕跡が確かめられています。水分の多い低地に作られた方形周溝墓では、木の棺が腐らずに残っていることがあり、歳勝土遺跡の方形周溝墓の棺も、同じような木の棺であったと考えられます。

港北ニュータウン地域は開発事業の開始に伴って、総合的な埋蔵文化財調査が約20年に渡って行われ、先土器から歴史時代まで268の遺跡が調査されたのだそうだ。そして大塚・歳勝土遺跡は国指定史跡として保護され、横浜市歴史博物館がここに造られたのもそんな成果に関連しているのだろう。

大塚・歳勝土遺跡公園から横浜市歴史博物館前を通り、みなきたウォークを通って都筑中央公園へ。近くには茅ヶ崎城址という中世の城跡が保存されているが、時間、体力的余裕がなく、今回は訪問できなかった。

「みなきたウォーク」ってのは、この付近、センター北とセンター南の地下鉄駅間を結ぶ歩道の名前。

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ここは早渕川にかかる橋の近く。左右の高架が2本の横浜市営地下鉄線路。広い歩道でいいんだけれど、車道との交差部がイケてないし、階段も多い。はっきり言って使い勝手はよくない。

正面の階段を上がったあたりで右に折れると都筑中央公園入口。

都筑中央公園入口手前から、港北ニュータウンのメインストリートの1本(区役所通り)

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左側一帯が中央公園になる。

ここは中央公園というだけあって広く、中は結構起伏に富んでいる。
入口近くの池

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ステージ広場

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丘の上から斜面の竹やぶ

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ここでは下にある建物もいっしょに写してここの位置の高さを強調したかったけど、ちゃんと写ってないな。

さすがに疲れてきて坂道がきつい。少しおざなりに中をまわって後ろの出口から外へ出た。

 

山崎公園から中川をまわってくさぶえのみち

都筑中央公園の裏手にある遊歩道

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ここは「やざきのみち」と名付けられている。右側の溝は中央公園内からの湧水が集まった流れで、自然河川のようだ。この先で早渕川にそそいでいた。

やざきのみちも早渕川にぶつかり、矢崎橋を渡る。少し一般道を歩き、中川八幡山公園の横からはまた別の歩道が延びている。

山崎公園へ向かう(名無し)歩道

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正面のこんもりした丘の周囲が山崎公園。

まあるい広場もある

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山崎公園プール

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このほかにも池、雑木林と、ニュータウン内ちょっと広めの公園の構成成分は全部持っている。

山崎公園から西へ続く歩道を行くと宿の入公園(しゅくのいりこうえん)、そこから北へまわって烏山公園(からすやまこうえん)へ。

烏山公園の入口付近

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左側とか正面奥(見にくい)とか、口をあけた顔に見えちゃうんですがどうしたもんでしょう。

ちなみにここは雑木林と竹林に覆われた、こんもりとした小山が公園になっている。

烏山公園横の歩道

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この先へ行くと市営地下鉄ブルーライン中川駅前へ。

中川駅前

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駅シンボルのでっかいガラスドームが目立つ。横切っているの高架は歩道、駅は右端切れてしまって写っていない。

この先へ歩いて行くとくさぶえのみちのスタート地点へ出る。

くさぶえのみちスタート地点

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ここから、先ほど通過した、丸い池のあった徳生公園までつながっているのがくさぶえのみち。

この道も幅広い敷地のなかに歩道と人工のせせらぎが続く。

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道はしばらく行くと坂を下って谷地へ

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谷間に下りたくさぶえのみち

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上を横切るのは区役所通り、都筑中央公園前や都筑区役所方面とつながっている道路。

この橋の下をくぐった先でくさぶえのみちから離れる。
あと500mくらいでみちの終点、徳生公園だが、今回はここまで。

階段を上がる

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階段の上には別途歩道がここまで延びてきており、そこをたどると駅前に出られる。

横浜市営地下鉄センター北駅前

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ここの名物風景は屋上の観覧車

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都筑緑道、めぐりめぐって24㎞、ここまででおしまい。