横浜市の内周、3回目は旭区笹野台と瀬谷区三ツ境の境界から、保土ヶ谷区岡沢町と神奈川区三ッ沢上町の境界まで、旭区の西側から北側へ、さらに保土ヶ谷区の北側境界を歩くことになる。
横浜市内周#3 行程
駅のすぐそばが旭区と瀬谷区の境界であり、武蔵国と相模国の境界。そこからしばらく境界線は道沿いに伸びているのでたどるのは楽。前回歩いてきた相武国境の道の続きを歩いて行く。
国境の道(三ツ境駅近く)
中原街道を越えて、瀬谷高校入口の近くまで来ると、国境の道は瀬谷市民の森のなかへ入っていく。ここからは車は入れない。
瀬谷市民の森入口
この森の中では国境の道は「野境いみち」となっている。
市民の森のなかで「野境いみち」
森を突き抜けると、広い原野のような場所に出る。ここはかつて米軍上瀬谷通信施設と呼ばれる、在日アメリカ海軍基地だった。現在は施設、土地ともに日本に返還されているが、敷地の一部にはまだ立ち入ることができないところがある。
米軍上瀬谷通信施設の一部を望む(3枚)
日本に返還されたのは2015(平成27)年とのことだが、まだ一部フェンスに取り囲まれた場所の内部には入れない。中に人の気配はなく、朽ちかかっている建物などもあるが、出入りが可能な周囲の広大な土地も含めてまだ手付かずの状態。なんでも敷地の広さは2.4平方キロあるそうで(瀬谷区の15%を占める)、もったいないといえばもったいないけれど、このままにしておくのもいいんじゃないかなとも思う。
ところで旭区、瀬谷区の境界線は、フェンスに囲まれた内部を通過するところがあるため、そこは東側を迂回して通ることになった。
上瀬谷通信施設の北側へぬけると八王子街道(旧国道16号)にぶつかり、そこを渡ると卸本町(卸センター)に入る。
横浜卸センター入口
ここは卸売問屋街、東名高速ICや国道16号、246号にも近いので物流基地になっているところ。特に入り込んで楽しいような場所ではない。
横浜市西部に供給する上水道の浄水場で、横浜市内では一番古く、1901(明治34)年にできたとのこと。
以前、横浜市の水道みちを歩いたときにここを通過している。
なぜかこの先、このとき歩いた道をまた歩くことになった。
浄水場のさらに北へ出ると国道16号保土ヶ谷バイパスへ。ここもついこの間、横浜市の外周を歩いたときに近くまで来ている。
この交差点の先100mくらいで横浜市と町田市の境界になるが、その地点は瀬谷区と緑区が接していて、現在歩いている旭区は惜しくも外周境界に出ていない。(まあ、どうでもいい話)
バイパスを越えると反対側の境界は瀬谷区から緑区に変わる。その先若葉台という大きな団地の周囲へ。
若葉台団地、団地西側のほう
ここまでほぼ北方向へ歩いてきたが、このあたりから旭区の北側を東向きに歩いて行く。団地を回り込んで三保市民の森へ。
三保市民の森の案内板
ここの尾根道が旭区と緑区の境界線。こちらはすでに相武国境ではない。
尾根道のとなりはまだ若葉台団地の東側
三保市民の森の中を通る、横浜水道導水路
先ほどの川井浄水場から、上水道にするための水をこのコンクリートの下に通していて、その上を歩いている。公園の歩道ではないのだが通るのは構わないし、この上が一番歩きやすい。
この下も導水路
三保市民の森の端のほうへ
ひとつ谷戸を越えると、横浜動物園ズーラシアのある、動物の森公園の丘へ入っていく。この付近は正確には区境ではないのだが、山がちで通れる道が少ないので、近くを迂回。そして横浜市のイベント工事があってさらに迂回しなければならないことも把握済み。
ズーラシアの方へ行く道は塞がれている
この先は「全国都市緑化よこはまフェア」会場の工事で通行止めになっている。昨夏に、先ほどの導水路を追いかけながら通ったときも同じ状態だった。(もう少し後だったら会場がオープンしていて出入りできたのだが)
それでもほどなく境界の道へ。
ひかりが丘団地近くの道路
ここも尾根のうえ、この先はほとんど丘の尾根道をすすむことになる。
県立四季の森公園へ続く歩道
団地の脇へ突然出たりして時々道筋がわからなくなるが、人通りが結構あるので進路は間違えないというかんじ。
県立四季の森公園
このあたり森を残して公園になっているところが多い。ここはなんとか市民の森でなく、県立の公園。県でも市でもそれほど差は感じないけど。
四季の森公園の先、長坂谷公園のグラウンドから北方向を望む
いまいるところは東西に長い丘の尾根上で、北側は鶴見川などが流れる低地、その先はまた丘になっている。
民家の庭ごしに北方向を望む
丘の尾根道
フェンスのところで崖になって向こう側は低くなる。保土ヶ谷区上菅田町と緑区竹山町境界付近。旭区から保土ヶ谷区の境界に変わった。
向こうの右から左の方へそしてこちらへ、高台を通ってきた
正面下は竹山団地。
この先でカウンター側の区が緑区から神奈川区に変わるが、保土ヶ谷区と神奈川区の境界もずっと尾根筋の道路上にのびているので、坂を上り下りしなくて済むのはありがたい。
境界が向こう側神奈川区に変わって
フェンスの向こうは旭硝子の研究所敷地。
羽沢橋
環状2号が下を通っている。下の道路をつくるときに尾根を切り崩したのでここが橋になっている。ここの手前で東海道新幹線が横切っているが、新幹線は尾根の下をトンネルでぬけている。
古い住所看板
結構古い看板だ、というのは右下の電話番号、市内局番が2桁。ちょっとしらべてみたところ、横浜市の市内局番が2桁だったのは1960年代までらしい。
区の境界が鋭角に折れ曲がる場所
何ということのないY字路だが。左側の道の向こうから歩いてきて、鋭角に曲がって今度は右側の道へ歩いて行く。真ん中に見える家は神奈川区で、道の左右はいずれも保土ヶ谷区、写真後ろ側も保土ヶ谷区という地点。地図を見たほうがわかりやすい。
ちょうどこの場所は2つの尾根筋が合流しているような地形の場所だった。
右側の尾根道を進む。
周囲の風景は特に変化はなく、ずっと住宅地のなか。
と思っていたら、畑の向こうに横浜みなとみらい地区の高層ビルがにょきにょきする風景
保土ヶ谷区峰沢町付近。まだこんなところに畑があるとは知らなかった。
反対側も畑
そしてその先で第三京浜を陸橋で横断
第三京浜を越えると境界線は県道にぶつかり、それに沿って丘から下りていく。
神奈川県道13号片倉町入口交差点付近
さらに三ッ沢公園入口交差点に向かって下る
三ッ沢公園入口交差点に達する
本日はここで離脱。保土ヶ谷区岡沢町と神奈川区三ッ沢上町の境界である。
ここまでこの日は23.7km。久々に足の指にまめをつくってしまったけれど、横浜市のまわりをぐるぐる回るのも残り1回。