最初に、タイトルにいれた「佐野川」ですが、東京・神奈川・山梨3都県境界付近の神奈川県側、県の最北に位置する地域です。
現在は相模原市緑区に属しますが、2007年3月までは藤野町、さらに遡って1955年7月までは佐野川村が存在していました。
山間部で生藤山、陣馬山など1000m弱のピークを持つ山に囲まれています。
今回はその西側、谷間をはさんだ反対側は山梨県上野原市というところを何回か県境を跨ぎながら歩いてみました。
内容はいつもと同じフォトスケッチしながらのお散歩です。
JR中央線藤野駅からスタートしました。
こちらは駅近くにあるトンネル(沢井隧道)前のバス停
駅の次のバス停です。今回バスは使わず全編歩きます。
トンネル上にあるのは中央道の遮音壁。
長さ300mほどのトンネルをぬけた先の風景
集落の方へ下ると川が流れ、山は色づき、花も咲き
川は「沢井川」、花は「キダチダリア」(別名いろいろ)、山は不明。
佐野川村があった頃、この周辺は沢井村といいました、隣村。
天気も良くて風景に癒されます。
陣馬山登山口の碑がたつ道の分岐にて
案内標に陣馬山までの距離は記されてませんが藤野駅までは2.0km、すでに2㎞歩いたということです。
標高はおよそ200m、スタートからほとんど変わってません。このあと少しずつ高くなっていきます。
さらに2キロ進んで和田峠方面との分岐地点
正面は和田峠を経て陣馬街道経由八王子方面への道。道幅が狭い由注意書きが出てます。
藤野からのバスも沢井川の流れも前方へ行ってしまいますが、この背後へ歩きます。
道路分岐手前に架かる橋をふり返り
橋名はたしか「沢井橋」かと。
橋の近くには「佐野川駐在所」、かつての佐野川村地区に入りました。(現在は相模原市緑区佐野川)
しばらく上り坂が続き、ひとつ山を越える感じです。
峠にさしかかりました
次は下り勾配が続きしばらく行くとT字路、右折します。
ちなみにまっすぐ行くと上野原方面、この後戻ってきてそちらへ向かう予定です。
右折して上がると少しひらけた場所に
食品や日用品と郵便局を兼ねたお店がありました。
このあたり人家はあちこちありますが店舗はほとんど見かけません。〈以前はあったのだと思いますが〉
いったん上に写る広い県道から逸れて並行する細道にはいります。
これから通る道が少し写ってました
小さな橋が架かっているのですが、下を流れる小川が神奈川・山梨の県境界となっています。なので川の名は境川。
これからしばらく山梨県上野原市側を歩いていきます。
県境をこえて道の途中から南の方向
少し先へ進んでこちらは逆の北東、向こうの山などは神奈川県側の風景
こちらの斜面は山梨県、向こうの斜面は神奈川県というところを山奥方向へしばらく歩きます。
冬の準備
大量の薪、積み重ねられているだけでなくこの奥に向かって10層くらい押し込まれてました。
石塔3つ
中央は「庚申」、右に「[光]三夜」、左はわかりません。
右の塔、上は「光」の上部まん中の1本が欠けた文字。《追記》十を2つ並べたものをくずしたもののようで「二十三夜」と思われます。おそらく(二十)三夜講の月待塔でしょう。
Wikipediaによれば月待塔については「日本の民間信仰。特定の月齢の夜に集まり、飲食を共にしたあと、経などを唱えて月を拝み、悪霊を追い払うという宗教行事(月待行事)を行った講中で、供養の記念として造立した塔である。月待信仰塔ともいう。」
細道を先へ進むと再び広い県道に戻りました
交差点の古い案内標識
県境であることを示す新しい標識も前方道路両側にあります。
いまいるところは神奈川県ですが前方へ行くと山梨県上野原市棡原(ゆずりはら)、左の案内上部に大きく書かれてます。
行けるならどこまでも行きたいところですがこの後は県道を引き返して歩く予定、ここが今回到達した旧佐野川村でいちばん山奥です。標高410m..
ということでここまで来た記念?になるものがないか見回してみると目の前に神社があります。
石楯尾(いわだてお)神社、観光案内看板とともに
神社の由来などとともにここが生藤山、三国山への入口とわかります。〈登山するにはまだ入口、ここで引き返すのか...〉
鳥居の前
階段の上に古そうな門があります。
こちらは拝殿
ふり返って門の後ろ側
鳥居前にあった解説を先に読んでいたのでわかっていたのですが、それでも境内に入ったときちょっとびっくり。
これは1845(弘化2)年に建てられた「神楽殿」、通常は中央部を通路として使用し祭礼時には板で覆って舞や芝居の舞台となるとのことでした。
復路は神奈川県側の県道、歩きはじめます。
下りのほうが気のせいか傾斜がきついような..
正面に見える小さな山はたぶん「鷹取山(472m)」だと思います。
下りは速かったです
場所柄、製材所でしょうか
その先に佐野川バス停
いちおう神奈川県ですが富士急バス。
道路の突き当りまで下って藤野方面から来たときに出たT字路にもどってきました。
往きは左から来て背後へ、次は右、上野原方面へ右折。
上野原は3㎞の表示です。
右折してからさらに下ってふり返り
また山の中をしばらく
と言ってもまったく何もないわけでは
ゆるゆると下って上野原工業団地の下などを通過し
国道20号方面と上野原市街地方面の分岐
右を上がると市街地方面へちょっと近い。〈先に道幅狭いところがあって車は通りにくいです〉
少しあがって下を
国道20号、中央道方面
その国道20号が左下から上がってきて歩いてきた道と合流
上野原の市街地に入るところですが、ここからは次回にまわします。
次回