前回、滝の川の途中から支流に入ったので、合流地点まで戻って本流をさかのぼります。
出かけたのは前回と同じ日、2019年7月です。
本流支流分岐点の駐車場から(再掲)
今回はここから前の道を右へ行きます。
すぐに県道(横浜上麻生道路)六角橋交差点へ出ます。
六角橋交差点から
川筋は、この足元から交差点内に入り、正面信号機下の車止めから向こうへ続きます。(向こうへ下流です。)
左は六角橋商店街の入口。
六角橋交差点背後の暗渠道
流れはしばらくこの道路に沿っていました。
300mほど進むと流れは直角に折れ曲がり、先の道路からはずれます。
流れが折れ曲がった上流側、緑道になっています
左側がたぶん流路跡。標柱は”杉山大神と六角橋の小径”、その右の解説、下側だけ読むと
杉山大神(すぎやまだいじん)と六角橋(ろっかくばし)緑の小径
六角橋と塩舐(しおなめ)地蔵をつなぐ路地は、通学路や商店街へ買い物に向かう道として、人々に親しまれています。
緑と季節の花に囲まれた小径をたどると、かつてはここに滝の川が流れていたことをしのばせる、橋跡の看板を見つけることができます。
この先小径に入ります。
六角橋緑の小径
小径の(上流側)起点
右に”みどりの小径”の標柱。”境橋跡地”と書かれた看板はここにありました。でも橋の存在を思わせるものは残っていなかったと記憶しています。
しばらく一般道に取り込まれていますが、
正面、再び歩道に
崖下の縁を通る歩道が流路跡です。右の坂をあがる途中に小径の解説にあった”塩舐地蔵”があります。
もう少し上流側へすすむと
足元から左向こうへ滝の川本流の跡、そして駐車場内も小さな支流が流れ込んでいたのでしょう、どちらも激しく折れ曲がってます。
道路や駐車場をつくるときにいちいち矯正せず、律義に流れの跡を残しましたね。〈路上観察していてこんなのを見つけ、その由来が想像できるとなんだか楽しいのです。〉
この上流側で流路跡は新しく通された市道沿いに出ます。
その歩道部分に川跡の痕跡が残ってました(神奈川区片倉1丁目)
左側は川の古い護岸と思われます。
さらにさかのぼると新横浜通りと交差しますが、その前後は川跡の痕跡が完全に消えています。
新横浜通り、あるいは市営地下鉄片倉町駅もあり、それらの工事にあたって土地が大きく改変されているようです。
川と関係ないけど市営地下鉄ブルーライン片倉町駅入口
七夕飾り。
駅入り口の向こうを新横浜通りが通り、その向こう側に再び川跡を見つけることができます。
片倉町駅入口から新横浜通り沿いに2~300mほど南西方向へ行くと信号のある交差点があります。そこを道路反対側へ渡ると、道路沿いの建物と後ろのマンションの間に下りていく階段があります。
階段の下は砂利が敷かれた細い道
道、通路としてはほとんど使われていないようです
砂利道を行き過ぎてから振り返り
この背後が上流側ですが、ここからまた痕跡がありません。
でも何とかなりそうです。周囲は最近開発された住宅地になっていますが、起伏に富んでいて、谷筋をたどって行けそうです。(水は土地のいちばん低いところを伝って流れるのです。)
住宅地内のV字谷
いちばん低いところが谷底、左右に谷筋となっているので流れの上流方向へ進みます。
谷底を上流方向へ
正面の木立は”うさぎ山公園”。公園の中に湧水、水源があります。
道は突き当たりから右に上がっていきます。
公園に沿う歩道から
柵で囲まれた中、水が湧いています。
滝の川水源のひとつ(神奈川区片倉2丁目)
その近くに滝の川についての案内がたっています
滝の川
滝の川の水源は、近郊にある六つの溜め井であると言われ、片倉うさぎ山公園内にある池の湧き水が、その内の一つです。
権現山(現在の幸ケ谷公園周辺)から流れ出る水が、滝となって川に落ちていたことから、滝の川の名がついたという説もあります。
現在では、支流の反町川も含めた、ほとんどの部分が暗きょ化されていますが、三ツ沢せせらぎ緑道、六角橋緑の小径、滝の川せせらぎ緑道に姿を変えながら、市民に親しまれています。
余計なことを書くと
「水源は、近郊にある六つの溜め井」のひとつが前回訪ねた支流の源、二ツ池です。
権現山というのは滝の川下流、東海道神奈川宿近くの丘(神奈川区幸ヶ谷)で、かつては水が湧き、支流があったのでしょう。そこから流れ出る水が滝となっていた場所はわかりません。川名の由来となった流れがいまは存在しないのですね。
滝の川流路地図 今回は”滝の川本流暗渠部”
前回分
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