現在流路のほとんどが暗渠の滝の川は横浜市神奈川区、保土ヶ谷区を流れる小さな川です。本流といくつか支流も廻ってきたので、My備忘録としてまとめておきます。訪問は2019年7月でした。
滝の川(たきのかわ)は横浜市神奈川区片倉町の源から、途中いくつかの小さな支流をあわせ、六角橋などを流れ下り、二ツ谷付近で支川の通称反町川(たんまちがわ)と合流し、横浜市中央卸売市場近くで横浜港(東京湾)に出ます。
支川、反町川は横浜市保土ヶ谷区常盤台の横浜国大キャンパス付近を源として三ツ沢などを流れ下って二ツ谷で滝の川に合流します。
まず、滝の川を河口からさかのぼり、途中支流にも寄り道しつつ源流まで行き、そのあと反町川もたどります。
今回は表題のとおり、滝の川河口からさかのぼり、途中六角橋で合流する支流に入って源流跡まで訪ねます。
滝の川は横浜駅にもほど近い、横浜市中央卸売市場近くで横浜港に注ぎます。
河口先の運河から
ここ足元は横浜港ポートサイド地区、貨物線の橋梁周辺は運河で、水はすでに海に出ています。
向こうの建物は横浜みなとみらい地区のものです。
万代橋上から河口付近
この付近はかろうじて河口手前になります。向こう、木の生えているあたりが河口。
左側は横浜市中央卸売市場の建物、背後も広く卸売市場です。
すぐ背後で滝の川の流れが屈曲して、その先は川の下流らしい風景が少し残ってます。
棉花橋(めんかばし)上から滝の川上流側
ごく下流の数百メートルが開渠、通常の水の見える川となっています。
棉花橋、写真右方にかつて棉花町と呼ばれる地区がありました。埠頭もあって、現在はコットンハーバー地区と呼ばれています。
第一京浜・滝の橋から上流方向
旧東海道もこの付近で滝の川を渡っていました。その神奈川宿内でもあります。
もう少しさかのぼって、京急線線路近く
対岸、墓地は浄瀧寺境内、かつて横浜開港時にイギリス領事館が置かれた寺になります。ここも東海道神奈川宿にほど近い場所です。
右側は川にせり出した建物、以前は何軒もありましたが現在はこのひとつだけに。(薬局として営業してます)
この先、鉄道線路をいくつかくぐり、第二京浜の手前で暗渠となります。
JR東海道線、京浜東北線橋梁下
線路の向こう側は第二京浜(国道1号)の旧道にあたる道、橋脚左右に水の出口が2か所あるのですが、右が滝の川、左が反町川の暗渠出口、そこが合流点になります。
まず右の滝の川に沿って上流へさかのぼります。この先はずっと暗渠です。
国道1号・二ツ谷(ふたつや)交差点、手前の川跡に橋が残されています。
境橋跡
対岸の親柱には”昭和二年九月 復興局建造”と刻まれたプレートが埋め込まれています。関東大震災の復興事業として架け替えられた橋でした。
ここから左に上流側は滝の川流路跡が道路中央の”滝の川せせらぎ緑道”になっています。
緑道から下流方向
前方はレプリカですが、二ッ谷橋欄干。その向こうの窓のない建物は元・神奈川スケートリンク(現横浜銀行アイスアリーナ)。
国道1号を越えて上流側
正面、公園になってますが、その右側歩道部分に沿って流れていたようです。
そのまままっすぐさかのぼると、東急東横線のガード下をくぐります。
東横線東白楽駅前
ちょうど駅出入口直下が流路、暗渠です。
駅の先で線路の脇を暗渠道並走
しばらく行くと一般道となります。
たぶん左側歩道部分に流れがあったのだと思いますが、川幅は狭そうです。
神奈川区西神奈川3丁目付近、上流方向を見て
暗渠になったあたりからこの付近まで、ほぼ北方向へさかのぼってきましたが、この先で流れは西向きに方向を変えます。
西にターンしてすぐ、六角橋商店街近くで1本の支流と合流しています。
支流の合流点付近
手前の黒っぽい歩道が支流跡、すぐ車止めの向こう側を横切るタイルの歩道が滝の川本流暗渠で合流地点です。本流は右向こうの車止めの先からきて、左方へ流れてます。
本流はこの上流側で県道(横浜上麻生道路)六角橋交差点付近へ出ていきますが、まず支流側から上流へたどります。
支流側暗渠、合流点の駐車場上側から
駐車場向こうの白看板付近が先ほど示した合流点です。
この背後で
建物の間を流れ
六角橋商店街アーケード(ふれあい通り)の下を横切ります
アーケード内に痕跡はほぼありませんが、店舗、通路の下をきっちり横切ってます。
暗渠はその上流側で隣接するスーパーマーケット建物の裏に痕跡を現し、しばしば流れの方向を変えながら建物の間を通ります。
暗渠の上は直接歩けませんが痕跡を追っていけます。
こんな感じ
そして崖の際までくるとそれに沿っていきます。
斜面の下、向こうが上流方向
暗渠感あふれる場所
ここは横切る道路が盛り土をしたので歩道が上がってます
道路の向こうに下り階段があります。
滝の川支流の最上流部、車道上から下流方向
ここも盛り土して通した一般道路が暗渠の上を横切っています。
この背後には現在六角橋公園があります。
六角橋公園内から支流の流れ出す方向を向いて
現在は公園ですが、かつてここには池があり、たどってきた支流の源になっていたようです。戦前の地図を見ると”二ツ池”と記されています。
正面の大きな木の左側から盛り土になった道路の向こうへ水が流れ出していました。
右側フェンス向こうは公園のプールです。
滝の川流路地図
今回は滝の川河口から北へさかのぼり、地図一番上の支流を源までたどりました。
その2では滝の川本流を源流までさかのぼります。