ボルドー市街巡り、前回の続きです。
バカラン市場で昼食をとり、トラムで旧市街へ戻ってきました。
ブルゴーニュ門(Porte de Bourgogne)
向こうの塔はサン=ミッシェル大聖堂のものです。
ブルゴーニュ門はガロンヌ川河畔、ピエール橋の延長線上に位置しています。
中世ボルドーが城塞都市であった頃、大きな城壁が街を取り囲んでいました。18世紀に行われた都市改造時に城壁は取り壊されたものの、いくつかの門は残されて凱旋門に変えられました。そのひとつがこのブルゴーニュ門です。
足元はトラムC線の軌道、この周辺は世界遺産地区なので架線、電柱がありません。おまけをつけるとこの付近のC線、支障があって春頃からずっと運休中とのことでした。動いていれば利用頻度の高い区間でもあったのでちょっと不便でした。
門の正面(上の写真の左方向)にピエール橋が架かっています。
ピエール橋のたもとから
ナポレオン・ボナパルトの命令により、1810年から12年をかけて架けられたそうです。アーチが17個あり、橋脚ごとに皇帝を記念した白い楕円の飾りがあしらわれています。
話飛びますが、大西洋からさかのぼってくるクルーズ船はこれより上流には行かれないわけですね。
ピエール橋の上から
橋を渡った対岸、スターリングラード地区には大きな獅子像があって渡る手前側からも見えていたのですが、暑く、陽ざしを遮るものもなかったので渡り切ることは諦めました。
橋は渡らず、川沿いに少し歩くと
カイヨー門(Porte Cailhau)
こちらも城壁を取り去った際に残された門のひとつです。
門をくぐった後ろ側からも
光の当たり方で印象が異なります。
川沿いにもう少し先へ行くとブルス広場(Place de la Bourse)とその前にある水鏡(Le Miroir d'eau)にさしかかります。
そのちょっと手前から
ブルス広場を半分囲むような建物、向こう側がブルス宮殿、手前側がフェルム館の名称で、18世紀の建築です。
正面へまわると建物が水鏡に反射して印象的な景色が見られ、ボルドーを紹介する表紙的風景写真としてあちこちで取り上げられているのですが、
まず、鏡になってないし
数分おきに霧を発生させて幻想的な空間が現れる、と解説にはありましたが… 出ない
まあ、夏休みの暑い日中でしたし、楽しそうな子供たち、大人たちがたくさんなのでこれはこれで良しとしましょう。
別角度から
ちょっとだけ鏡、足ばかりですね。あと、くまのぬいぐるみに荷物番をさせている人がいるようです?
こちら訪れるなら、日が暮れて、向こうの建物がライトアップされる時間が良さそうです。そして風の穏やかな時に。
ちょっとワイン・バーで休憩します。
カンコンス広場とグラン・テアトルの間あたり、
"Le Bar à Vin"(ル・バー・ア・ヴァン)のある建物
グラン・テアトル前の広場からふりかえって
向こうにカンコンス広場のジロンドの塔も見えます。
その左の建物の1階で
とりあえずの1杯は白で
(写真にちょっと余計な盛りをしてしまいました。)おまけにいらん事まで書くと
グラーヴのフレッシュな辛口、2011年のエレガントな甘口ソーテルヌ。
これは店内のパーティション、下から見上げる格好で
"Le Bar à Vin"は文字通りワイン・バーという店名。こちらの特徴はボルドー地区で生産されたワインを統括している機関、ボルドーワイン委員会直営の店になります。
この委員会が毎年推奨するワインがバーで提供され、高品質のワインが安価で飲めるので評判の店です。
夕方以降は行列ができる人気ということでそれよりだいぶ早く行ってみました。
ちょうど訪れる数週間前に提供されるワインが前年度の推奨銘柄から今年度のものに更新されました。
おかわりはしたものの飲み過ぎることなく店を出て、まだ夕方前の街を再び散策します。
ボルドーで一番人通りが多いショッピング街、サント・カトリーヌ通りを歩いていきます。
その通りの横丁といったところで
傘の装飾が映えます
その先へ行くと
グロース・クロッシュ(La Grosse Cloche)
日本語だと”大鐘楼”なんて言われてるようです。
右横にちょっと見えているサンテロワ教会の鐘楼です。大きな鐘が吊り下げられているのが見えます。頂きには黄金のライオン、下は通路、門(サンテロワ門)になってます。鐘楼はボルドーの街の紋章にも取り入れられています。先ほど通ったカイヨー門にもよく似ています。
そこからほどなくサン-ミッシェル大聖堂(Basilique Saint-Michel)に出ます。しばしば写真に写り込んでいた大きな尖塔の鐘楼がある寺院です。
サン-ミッシェル大聖堂
左が聖堂、正面が鐘楼です。サン-タンドレ大聖堂と同じで聖堂と鐘楼が独立した建物になっています。
鐘楼の近くから聖堂
こちらは聖堂
横からも一枚
間近から鐘楼を見上げて
15世紀に建てられた鐘楼の高さは114mあり、現在もボルドーでは一番高い鐘楼です。
ゴシック様式の聖堂は15~16世紀にかけて建築されたということです。バシリカ式教会堂、内部の装飾、ステンドグラスは一見の価値ありということでしたが中には入っていません。
そして律義にもうひとつ
サンクロワ教会(Église Sainte-Croix de Bordeaux)
日本語にすると”聖十字架教会”、ローマカトリックの修道院教会で11世紀から12世紀にかけて建てられたという古いものです。
こちらも正面を拝見するに留めました。
ここまでくるとボルドー繁華街からもはずれてきます。
この日は教会に聖堂に城門に、ワイン飲みながらというのもありますが、街のおもなスポットを欲張って、かつ生真面目に巡ってきた感じです。
まだ明るいのですが、この後は特記事項なしということにして、ここまでにしたいと思います。
この日の前半部分はこちら