散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

中川を歩く 新槐堀川合流から河川起点へ

中川遡上、ようやく川のはじまり、起点まで到達です。

今回のスタートは加須市下樋遣川(かぞししもひやりかわ)、新槐堀川(しんさいかちほりかわ)合流点から。
なんだかんだ言って見ているのは古い橋ばかりですがご容赦🙇

スタート地点・前回再掲

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左向こうから流れてくるのが中川、対岸へ移って先へ。
幸いどちらの川にも近くに橋が架かっているので移動は楽です。

 

合流点から見えていた中川の橋『板橋』

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現在はコンクリートの橋ですが。

 

流れの名称は現在『中川』ですが、かつては上流のこのあたり『天神堀』でした。

板橋から約500m上流、
内野橋たもとに「天神堀」と書かれた名標

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内野橋上から上流方向

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右側は『埼玉園芸市場』敷地。
中川(天神堀)の流路は見渡す限りずっと真っ直ぐです。はじめから直線で開削された堀割なのか、改修で直線化したのかわかりません。

 

内野橋から約800m上流には鷹野橋

f:id:miwa3k:20210506153117j:plain明治期迅速測図には記載されている古い橋です。現在の橋は最近改修されてますが、橋脚、下桁などは昭和初期頃のものがそのまま使われているようです。

 

鷹野橋から上流方向

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1600m上流、十軒橋から上流方向

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そこからさらに300m
火の見櫓、古い小さな橋など

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橋間近から

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名称、架けられた時期は不明ですが、天神堀の古い橋は昭和初期ごろに架橋されたものが多く、そのひとつかと。

 

次の橋、
名称は〈たぶん〉学校橋といいます

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火の見櫓から900mさかのぼったところ。これもたぶん昭和初期頃架橋。

 

これより上流150mの県道には日本橋〈どこかで聞いた名前〉が架かり、少し前までは昭和初期の古い、特徴的な意匠の欄干をもつ橋でしたが、残念ながら今風の橋に架け替えられてました。県道で大型車の通行もあるので仕方なかったのでしょう。
(現橋銘板には2013年4月[竣工]とありました。)

日本橋上から下流の学校橋を望む

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流れが直線なのは変わってません。

この上流次の橋は東北自動車道、橋梁名は『天神堀川橋』で昔の川名を使用してます。

 

その上流側にも古い橋がいくつか。

東北道から300mほど、ほとんど渡る人もいないであろう寂れた橋ですが、羽生市加須市の境界線が橋を渡っています。
名称不詳です。

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さらに約700m上流、中川右岸側に繰舟落(くりぶねおとし)の流れが合流、そこにも2つの古い橋が架かります。

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いずれも橋名は不詳。

 

中川(天神堀)側に架かる橋、上流側から見て

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これも昭和初期頃かけられたものでしょう。
しだいに川幅も狭くなり、橋脚は中央に1つとなりました。

 

繰舟落に架かる橋

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欄干のデザインが中川のと異なってます。こちらは川中に橋脚はありません。橋を通る道は一直線につながってますが架けられた時期が異なるのかも。

 

その先、川沿いにあった道がついに途切れてしまうのですが、低い堤防の上は春先でまだ草丈が低く、強引にでしたが歩いて行けましたw

そんな何ともいえないところから下流方向を見て(羽生市北荻島)

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対岸がやけにだだっ広いと思っていましたが、調節池になってました。
巨大な調節池、目の前はその越流提

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水量が増すと水が向こう側調節池に流れ込み、下流の洪水を防ぐのですがそれにしても広いです。
そもそもこの付近にはかつて『大沼』という、大雨で溢れた水を溜める沼があり、そこを干拓してから大沼工業団地を造ったそうなのですが、場所を少々移動してまた同じ機能をもつ池を用意したということですね。

 

さらに遡り、天神橋の上流側。このあたりから大沼工業団地に差し掛かります。

安藤堀排水路合流

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この一帯最近河川改修済です。中川(天神堀)の川幅は倍以上に広がって、堀じゃありません。
対岸、安藤堀の合流地点は中川のもう少し上流にありましたが、改修時に付け替えられました。

かつての地図、航空写真を見ての個人的推察ですが、安藤堀に相当する流れは元々天神堀からの分流だったようでその頃と現在は流れの方向が逆になります。合流と分流では自然な水流の方向を変えてやる必要は出てきますね。

 

これより上流は河川起点近くまで大規模な河川改修工事が現在進行形。

かつての安藤堀合流点近く、古い橋が残ってましたがここもそのうち川幅が広げられて橋は撤去されてしまうのではと思われます。
名称不明の橋

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すでに橋左側には工事用のネットフェンスがかけられています。〈実はこの場所も通行禁止でしたが誰もいなかったので…〉
天神堀の古い橋はここが最上流、これより先は撤去、改修済みです。

 

大沼落合流

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工業団地内に流れ込む大沼落はかつての排水路、ここに存在した大沼に水を引き込み周囲への氾濫を防いでいた水路の名残です。

 

工業団地北西端付近

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このあたりから上流は現在本格的に拡幅工事中。渡っている橋も工事に伴って新しいものに架け替えられています。

あと1キロほどで中川起点、工事区間にもいくつか落堀(排水路)の合流がありますが端折って

 

中川最上流の橋、向谷橋の下流側から

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羽生市街地に近づいてきます。
この橋周辺も最近改修工事をしていて川幅が広くなり、向谷橋も架け替えられました。川の様子はちょっと殺風景?

 

向谷橋から400m弱で中川起点です。

中川起点(伏越の吐口)

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少し離れて

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起点といってもここで水が湧いているとかではありません。上流から宮田落(みやたおとし)という農業排水路が接続されていてその続き、管理上名称が変わるだけではあります。〈なので『源流』といわない〉
起点の上を横切るのは葛西用水で、水路の立体交差、宮田落から中川への水は葛西用水の下を伏越(サイフォン)で通過しています。

 

中川起点標など

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中川に先だって葛西用水路を歩いたときにもここへ立ち寄りました。

葛西用水を歩く 会の川合流から遡り利根川・元圦へ - 散歩の途中

 

葛西用水路の土手へ上って中川の先、宮田落方向

f:id:miwa3k:20210506153448j:plain手前横切る水路が葛西用水、正面下に小さく見えるのが中川へ接続される宮田落の流れです。
葛西用水にチューブが幾つか口を開けてますが、宮田落が増水して伏越を通過できない場合はこちらへ水をポンプアップして排出するのかと。

 

中川は起点まで到達しましたが、この先の宮田落に沿っても少し歩きました。

 

宮田落側、伏越呑口

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右の細く見えるトンネル入口が通常の呑口。葛西用水路下を通って反対側吐口から出ると中川です。
左のフェンスはオーバーフローする水の取入れ口。葛西用水へ流されると思われます。

 

呑口の上部から上流方向

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まっすぐ先へ進むと途中から蓋がかかって暗渠となってました。

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県道129号(加須羽生線)歩道橋上からさらに上流方向

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歩道橋から250mほど先

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暗渠は横断歩道を渡って先へ続きますが、羽生駅へ向かう道から逸れるので追跡はここまでです。
宮田落はこの先(途中水路名なども変わりますが)利根川まで辿れます。

 

地図:今回分は《中川(9)》もう区別がつかない

 

自分用メモ
中川歩いた順番とどこからどこまで

1. 立石ー吉川
2. 吉川ー大落古利根川合流(大落古利根川へ)ー北春日部
3. 葛西河口ー高砂
4. 吉川ー大落古利根川合流(中川へ)ー藤の牛島(倉松川へ)ー旧倉松落ー春日部
5. 藤の牛島ー南栗橋
6. 東鷲宮ー羽生