前回の続き。恩曽川にかかる掛樋から淡々と先へ進む。
右岸用水 その1/前回分
掛樋から100mくらい行った先で振り返って
そこでもう1回振り返り、前方を見ると足元には
「西部用水路」の文字(厚木市温水(ぬるみず))
ここは橋梁の扱いで、反対側には橋名「水名橋」があった。用水路名が相模川右岸用水でない理由は不明。
前方、コンクリートの構造物の先でまた水路はトンネルへ入る。長谷隧道。
前回も使用した相模川右岸用水流路(路線)図を再掲載
また坂を上がって下がって、約1キロほど先のトンネル出口を目指す。
長谷隧道出口(厚木市長谷)
ここで顔を出した水路はほどなく玉川(多摩川じゃない)を伏越で横切る。
玉川伏越手前の水門
横には分水用の水門。メインの水門の向こうが伏越呑口、その向こうガードレールのあるところが玉川堤防。
堤防上から伏越出口方向
川のすぐ向こうで下をくぐった右岸用水の水が噴きあがり、その先へ流れて行く。
向こう岸に渡って先へ
また、先でトンネルになる。そちらは愛甲隧道。
”愛甲原”という台地に上がってしばらく歩き、また階段で下に下りると先を用水が流れていた。
台地から下りる階段途中から(伊勢原市高森台付近)
厚木市から伊勢原市に入った。この先は短い周期で開渠とトンネルを繰り返す。
愛甲隧道出口上から
100mほど先には次のトンネルの入口。写真では小さくて分かりにくいが。
少し端折って、「次のトンネル」から出てきた先
この周囲も水田だが、別の用水路が縦横に走っていて、右岸用水の水は使っていないようだ。
でもちょっと先へ行くと、右岸用水の横に分水用の水門があり、そちらでは利用されている。
右岸用水トンネル出口と右側に分水用の水門(伊勢原市高森)
向こう、幾つめのトンネル入口だかわからなくなった
短めのトンネルが連続し、名前も全てについていないらしい。
もう1つ2つトンネルを通過すると、こんなところへ出てくる。
向こうに大山を望む
中ほどの地上を左右に横切るものが2列あるが、奥側が用水路で掛樋(水路橋)となっている。そちらへ回り込む。
掛樋の上流側から先ほどと直角方向、少し高いところから
道路をくぐった先が掛樋になっている。
サイドにまわって
これがいちばん分かりやすそう。「東富岡掛樋」というプレートが取り付けられていた。
向こう側を横切っているのは東名高速の防音壁。場所的には高速のすぐ北側、住居表示的には伊勢原市粟窪。
写真右端あたりで、別の用水路が掛樋の下を立体交差していた。
右岸用水は掛樋の先で東名高速の下をトンネルでくぐる。こちらも近くのガードをくぐって南側へ出る。ちょうどこの付近には新東名高速との伊勢原ジャンクションができるので絶賛工事中。
工事中の新東名橋桁の下にトンネルの出口があった
ここから少し開渠で流れるが、すぐに東海大学病院と同伊勢原キャンパスの下に入り込んで、またトンネルとなる。
次に出口から出てくるとすぐに渋田川を伏越で横切る。
右側が右岸用水渋田川伏越呑口
正面向こうが東海大学附属病院の建物。左側はどこかの農業排水路のようだが、ここで右岸用水の余水がそちらへと放出され、白いしぶきをあげている。背後は渋田川が流れる。
渋田川伏越吐口付近
手前で水が噴きあがり、向こうへ流れていく。正面を横切るのは国道246号、国道下から用水は暗渠。
伊勢原市役所、市民文化会館などの横を暗渠で流れ、小さな段丘崖の手前で開渠となり、流れを南から東へ、段丘崖に沿う方向に変える。
開渠となり、流れる方向が変わる
その先で再び南寄りに向きを変え、小田急線線路下を伏越でくぐる。
小田急線手前にて
鉄板の下でごうごうと水音がしていた。
ここからはまたトンネルになっていて流路は確認できない。
伊勢原市桜台3丁目付近、県道44号の南側
向こう側、金網フェンスに囲われて用水路がまた顔を出す。
でも100m程度でまた暗渠化され、その上が遊歩道となる。その先はほとんど暗渠で、直接水の流れを見ることができない。
暗渠、遊歩道とされた水路
暗渠の途中でも分水用の水門などがあり、水はあちこちへ分けられているようだ。
住宅密度が小さくなってくると、遊歩道から簡単な蓋暗渠へ
その先の分水口
左側に水が分けられていく。右岸用水の本流は正面から右側へカーブして道路向こう側を流れ、フェンスの見える農業排水路を越えてから左カーブ。
矢羽根農業排水路を渡る右岸用水
余水が排水路へ落とされている。
この先は左側を通る県道61号の下を暗渠で流れて行く。
県道61号歩道から
広い歩道下が右岸用水の暗渠。数十メートルごとにグレーチングの窓があり、下を流れる水音が響いている。
途中岡崎交差点で用水路暗渠は県道から市道?下へ
次は市道下を暗渠で流れる
途中、車道から離れる場所も
さらに進むが
広い歩道はここで終わる
ここも平塚市岡崎、相模川右岸幹線用水の終点と定義される場所に到着。暗渠で流れは直接見えない。
道路が左カーブしている先には鈴川が流れる。最初、右岸用水の余水はここで鈴川へ落とされていると思っていた。実際にはその手前にある小さな橋(すのこ橋、右側に欄干とフェンスが見える)の下で農業用水路へ放流されているようだ。
そうとは思わず、放流口を見つけに鈴川へ
鈴川と白髭人道橋、奥は大山
この付近に川への放流口があると思っていたが、どこにも見つからなかった。
すのこ橋まで戻って用水路の水量を見比べた。
右岸用水の水が合流している用水路(下流方向)
用水路のこの先へは水量多く流れて行くが、背後にある橋の反対(上流)側にはほとんど流れがなかった。つまりこのほとんどが放流された右岸用水の水だ。
この先はもう右岸用水ではないが、水路をまた追いかけてみた。
分水用の設備もあった
後から調べてみると、この水門を右に行く水はすぐに鈴川へ達し、放流されている。今回は流れの多かった左へ向かっている。
県道61号高砂交差点東側から上流方向
付近の水田に分水され、この付近から流れがはっきりしなくなっていく。東海道新幹線ガード下までそれらしき水路を追いかけたが、その先はあきらめた。
さて、どうやって帰るかと考えたが、結局JR平塚駅まで歩いてしまった。