散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

立川崖線に沿って歩く その3 立川錦町から昭島拝島町へ

立川崖線、立川市内までやってきました。崖線は多摩川上流方向へさらに続き、追いかけて歩きます。

日を改めて訪れた現在地は立川市南東部の錦町、立川駅の南へさほど離れていないところから
立川七小前

足元の道は先へ緩く下って、さらに校舎は低い位置にあります。傾斜は緩いですがちょうどここに立川崖線が横切っています。

西(右)方向へ進みます。
直線で3~400m行き、立川公園ガニガラ広場上の道から

わかりにくいですがフェンスの向こうすぐに数mの崖があり、下に公園の池がみえます。
ここは青柳崖線の崖ですがところで『ガニガラ』ってなんでしょ?

 

また標高で色分け、陰影をつけた地図を貼ります。
範囲は立川崖線に沿って西は昭島市宮沢町から東は国立市谷保


地図右下谷保天満宮から立川公園にかけて立川段丘面と多摩川低地の間に青柳段丘面が挟まってきます。青柳段丘面と多摩川低地の境界に沿って青柳崖線ができ、立川公園付近は青柳崖線の西の端にあたります。
そこから西側わずかに青柳段丘面の名残りが見えますが、2つの崖線はひとつにまとまり立川崖線の下は再び多摩川低地になります。

 

〈おまけみたいなものですが〉名残り部分の段差(立川市羽衣町2丁目)

手前立川段丘面、坂道下青柳段丘面。段差は2mほどでしょうか。

 

もう少し西へ進み段丘の上から(立川市柴崎町4丁目)

右に下り階段、正面で分岐する道路、右は下り坂です。正面に向かって崖線がのびています。

下を覗くと

木の間に階段が少しみえます。高低差は6~7mありそうです。

 

その階段を下りると低地
左は残堀川(ざんぼりがわ)、右は立川崖線


そのまま進むとJR中央線

右、崖上は普済寺。境内に土塁が残り、(鎌倉時代の?)立川氏が拠点とした館の防塁の一部とされて都史跡指定されているそうです。

 

中央線橋梁潜って300mほど
山中坂下橋付近から右側崖線の様子

玉石の擁壁が段丘の上まで。右坂道が『山中坂』といいます。

 

さらに約400m残堀川をさかのぼると
コンクリートで固まってますね

右側が立川崖線ですがそこに通称『大滝』という落差工があります。
残堀川の水はここで段丘上から一気に落とされます。落ちた水は直角に方向を変えてこちらへ流れ出します。

大滝正面へまわり込めなかったので崖線をあがって上の道路から

滝になっているのかと期待しましたが先端に水がありません。少し手前枯れ草などが溜まってる部分に落とし口があるようで、滝になるのは増水時だけのようですね。

残堀川は古くから何回も河川改修が行われ流路もかなり変化しています。大滝も大雨時対応等の河川改修と流路変更により造られたもので、大滝下を元々流れていた根川に流路が付け替えられ、根川とあわせて大規模な改修が行われています。
残堀川とはここまで。

 

立川段丘上を通る奥多摩街道を少し西へ行くと崖線上下は広く東京都農林総合研究センター敷地です。

地名は富士見町といいこの時も富士山がよく見えました。
崖の途中から


はけ下の農林総合研究センター農場など

この付近で崖の高低差は15m近くあります。〈崖途中からの画で実感しにくいですが〉

 

その先昭島市に入ったところはまた高低差が小さくなり(昭島市郷地町1丁目)


こちらは崖線下道路を切通して立体交差(昭島市福島町1丁目)

上下の道路高低差がほぼ崖の高さですね。

立川市と昭島市境界付近から多摩川上流方向には『拝島(段丘)面』といわれる立川段丘面と多摩川低地間に挟まった段丘面があります。少し下流側の青柳(段丘)面と同じく低い位置に部分的に現れる段丘です。
拝島面も上位立川面、下位多摩川低地それぞれの間に崖線があります。
青柳面の方式で崖線名を定義するなら拝島ー立川面間の崖線が立川崖線、拝島ー多摩川低地間が〈たぶん〉拝島崖線になるのですが、(立川面との段差がわずかなためか)拝島面の存在を無視して拝島崖線側を立川崖線の続きとするのが主流らしく〈詳細は不明ですが〉、ここは多摩川低地との間にある崖線を立川崖線としてそちらを歩いてます。

 

立川(拝島)面との間しばらく6~10m程度の段差が続きます


奥多摩街道中神坂交差点付近

ちょうどここが崖の途中、背後から交差点先へ上り坂となってます。
見事な石垣の上には福厳寺。

 

中神坂からまた崖うえへ
熊野神社(昭島市中神町1丁目)境内から下を

 

いったん下って奥多摩街道諏訪神社交差点からまた緩い坂を上りつつ

左は阿弥陀寺の塀、右に諏訪神社境内。〈通行車両の陰ですが〉神社鳥居の左が急激に上がってるところが崖線、はけ下には東京の名湧水57選のひとつ、諏訪神社の湧水があります。

その水は堀となって先へひかれ
近所にこんな風景をつくっていました


こちらは崖線のきわ、下は新奥多摩街道(昭島市宮沢町2丁目)

崖は左の歩道階段のように傾斜を急にしてあがってますが、車道は背後へ切通しとなって緩やかに上がります。〈もう何度もこのパターン出てていまさらですが〉

 

こちらはまた坂を下り昭和用水路沿い『水辺の散歩道』より(昭島市大神町4丁目)

右の住宅後ろに崖線が通ってます。その手前は散歩道沿いに昭和用水の流れ

『散歩道』終わったところから

住宅部分が崖線にかかってます。

 

少し先で国道16号を横切ると拝島大師です。
横の駐車場から

右奥、屋根に金色の鴟尾(しび)があるのが現在の本堂(元三大師中堂)。左の五重塔はごく最近の建立らしく公式サイトに案内が見当たりません。

本堂後ろに崖線が通ってます。

《追記》内部建物の撮影は禁止されているとのことで1枚写真を撤去しました。24/3/11

 

拝島大師隣りの普明寺大日堂前からの立川崖線

階段部分でしょうか、段差はあまりないようです。

 

立川崖線、立川より多摩川上流側の1つめの記録は最初に掲げた地図の範囲をはみ出したのでここまでにします。

 

その1,2

miwa3k.hatenablog.jp