その１で千代崎川本流をたどりました。今回はその上流にある３つの支流です。
前回も書いてますが、３支流と（水源）は猿田川（南区山谷）、簑沢川（中区寺久保）、江吾田川（中区根岸台根岸森林公園）で、それらが中区山元町付近で合流して千代崎川になります。
流路地図を置きます。
ここはまだ本流区間、支流が合流してすぐのところです。
ちょうど白い曲線が描かれてますが、こんな流れだったのでしょう。
前方右にカーブすると
前にある階段を上がると横浜駅根岸道路・簑沢入口交差点に出ます。
この交差点付近が３支流の合流地点です。でも痕跡はありません。
まず階段を上がってちょっと右方向へ、猿田川からたどります。
支流の中でいちばん北側を流れる猿田川(さるたがわ)。千代崎川合流点付近は非常に曖昧です。
簑沢入口交差点を渡るとコンビニの裏ですぐ右へ入る路地があり、それが猿田川です。その場はとっさに気づくことができませんでした。
路地をぬけると広い通りへ出ます。
およそこの道路が川跡には見えませんが、勾配に差し掛かるところまで行くと道路わきに段差ができ、そこへ下りる階段があります。横断歩道の付近です。
階段下から上り坂になった通りを見て
流れは低い部分右側から階段の下を横切って左へ通ってました。
向こうに中華風の門があります。『中華義荘』といい横浜へ来日して生涯を全うした華僑の人々の公共墓地で、その入口にある牌門というものです。入ると奥には『地蔵王廟』という古い建物、寺院の本堂のようなものでしょう、があります。
そちらへは寄り道せず、階段下から右方向を見ます。
この細い道が猿田川跡、奥へ進みます。
すぐに住宅建築現場に出てしまいました
足元が川跡、先でブロック塀にぶつかって右へ折れてました。
そこをたどってアパート後ろにある寺院、円大院前へ出ます。
その脇が川跡続きでした
入って行くと崖際に
しばらく高い壁が続きますが途中からなぜかきれいな壁になってしまいました
壁の向こうは根岸共同墓地。
そして正面にも土手が現れます
前の土手は道路の嵩上げで人工的に造られたもの、川の源はまだ先です。
階段を上がって道路を渡るとまた元の高さまで下ります。
川の続きがありました。
道路のようにも見えますが、通行禁止の柵がありました。
先へ回り込みます。
駐車場と住宅の間が川跡
しかもこのすき間が横浜市中区と南区の境界になってます。昔は（細いながら）川が境界線ということ。
先へもうちょっと行くと
そしてここが限界点です
水が流れていた証拠、左お宅の門の前にコンクリートの橋が残されてます。昔は川底までもう少し深かったと思いますが、橋のすぐ下まで埋められてます。
正面フェンスは米軍根岸住宅との境界です。かつてはその先から水が流れてきたらしいのですが今は大規模に造成されて流れを見ることはできませんし、入って行くこともできません。（米軍住宅には現在居住者はなく建物は解体されつつありますが、まだ入口ゲートには守衛がいます。完全に返還されたわけではないようです）
この位置は中区大平町と南区平楽の境界、猿田川水源とされていた南区山谷は米軍住宅内、ここより北西側です。
川名の『猿田』は流れ途中にある古い字名で現在は使われていないようです。
簑沢川
簑沢川(みのさわがわ)、まず３支流の合流点付近の絵を再掲。
階段を上がったところの交差点名が『簑沢入口』です。その交差点を反対側に渡り、路地にはいると流路跡になります。
路地に入ってすぐの川跡
そのまま奥へ進みます。
片側に段差が現れました
少しの間崖際を通りますがいつのまにか川跡と思っていた道が一段高いところに出ました。
ここは駐車場となっている低い方に流れがあったのでしょう。
左上には根岸競馬場一等馬見所の遺構が頭を出してます。〈３馬頭〉
駐車場の先はまた細道に戻ります。
この周辺の地名が『簑沢』になります。
細道はさらに道幅を狭くし
ついに通行不能になってしまいました
〈行っていけないことはないのですが住宅地ですし不審者扱いされないよう引き返します〉
その先、猿田川と同じような盛り土の土手が現れます。
土手上の道路から
土手左が簑沢川上流方向、右の階段下付近に先ほどのどん詰まり路地があります。
正面は米軍住宅へのゲート（現在は唯一の出入口）です。この土手はそこへのアプローチ道路を設けるために造られたのでしょう。
〈守衛がいてこの方向で写真撮影すると止められるのですが、前の看板を楯に...おこられたら消します〉
左側の階段を下ります。
階段側をふり返って
足元の道が流路跡のようですが、住宅地にまぎれて分かりにくいです。
背後上流方向
微妙な曲線が川跡を物語ってるように思います。
上流へ少し（中区寺久保）
フェンスの向こうは米軍住宅、奥に駐まる車の後ろも。
足元の道路が川跡と思われ、車の後ろへ米軍住宅内に入っていくようです。前の住宅も私有地ですし、このあたりで追跡は断念しました。
ちなみに前方フェンスの向こうを覗き込んでみたところ、谷戸の最奥というかんじでした。水源はわりと近くかもしれません。
江吾田川
江吾田川(えごたがわ)も横浜駅根岸道路・簑沢入口交差点付近で本流に合流します。この道路に沿って南側から流れていたようですが、そちらは結構傾斜があり、山中の沢のようになっていたのではないかと想像します。
ところがこの流れ、現在は痕跡がほとんど残ってなく、流路をすべて辿ることはしていません。
《追記》『江吾田』は流域の古い字名で現在は使用されていません。
水源は現在の根岸森林公園、かつての根岸競馬場内にあったということで、いきなり公園に入ります。
このあたりから江吾田川が場外へ流れ出ていたといわれるところ
公園の北端付近になります。簑沢入口交差点からの距離は500mくらい。
左は高い土手、右は公園の池になってます。土手は馬場で、競馬場建設にあたって土を盛りコースにしました。（今は林になってますが、あの上を馬が走ったのですね）
川は写真右から左に流れていました。
池のほとりに下りて川の上流方向を見て
かつてはここに川（こんなに幅広ではないです）が流れていたのでしょう。
現在の池の水がどこから供給されているのかはちょっと気になりました。
少し上流にあたる位置から、現在は広場になっていますが、正面左の低いところが先ほどの池です。
なだらかな谷間になって右の方、梅林があり、その付近が源といわれてます。
源があったのはこのへんかな？
窪地には梅の木が植えられてちょうど見頃でした。こちらは公園の南西の端に近い場所です。
水が出ていた痕跡などは残っていません。
すべて推測の江吾田川になってしまいましたが、ここまでです。
根岸森林公園の梅やその他もろもろは改めてアップする予定です。
そんなに待てんわボケ、ってことで先出しを１まい
iPhoneカメラのポートレートモードは一番手前にしか焦点あわせられないのかな？〈ただいま勉強中〉
本流千代崎川はこちら
