散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

坂道探訪 国分寺崖線の坂道・世田谷(6)

武蔵野台地多摩川の流れが削ってできた崖、国分寺崖線、そこに通された坂道を巡って歩いています。今回は世田谷区の6回目、成城方面を訪ねました。
ビール坂、かみの坂、なが坂、不動坂、なかんだの坂の5坂です。

 

◆ビール坂〈びーるざか〉・ハケの坂〈はけのさか〉

世田谷区成城4丁目と調布市入間町3丁目の境界、さらに坂下では狛江市東野川4丁目に至る境目の坂道です。
調布市は「ハケの坂」の名称を使用しています。
また、坂上ではかみの坂、なが坂が同じ位置から分岐しています。

ビール坂、かみの坂、なが坂分岐の坂の上

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どれもわかりにくいのですが、左の電柱からさらに左へ入っていくと”なが坂”、左側カーブミラー横から下へ”かみの坂”、手前道路の延長、右へカーブして下る”ビール坂”です。

 

ビール坂、坂上から

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区間はほぼ直線、坂下でゆるくカーブします。崖線を斜めに横切っているので傾斜はそれほど大きくありません。
だいたい道路中央が世田谷区と調布市の境界。車道の崖側には歩道があります。

 

中ほどから下方向

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道路両側、種類は異なりますが桜の木だと思います。

 

坂途中の分岐から下方向

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ビール坂は左側、下っていく道です。

 

同じ分岐点から上方向

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坂下の方で崖線の際を通って来る道と合流

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ビール坂の名はかつて坂の下にサッポロビールのグラウンドや社員寮などがあったことに因むものです。
右端にちょっと見える、現在はマンションの周辺一帯がその敷地でした。

ビール坂は背後にもう少し下って平坦な道となります。
坂名標識などはありません。

 

 

◆かみの坂〈かみのさか〉

成城4丁目の階段坂、ビール坂の坂上から分岐しています。

ビール坂上から

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左手前のカーブミラー後ろ側、かみの坂への下り階段があります。

 

階段上から

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少し下りて振り返り

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坂はすぐカーブして、その先で上を

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周辺は「ビール坂緑地」といいます。

 

坂下近くから上方向

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階段なので坂の傾斜はありますが急ではなく、段差の間隔は間延びしているところも多いです。
坂道の長さは85mとなっています。

 

坂下で一般道につきあたります

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横切っているのはビール坂の下方で合流する道路です。
前方はサッポロビール敷地跡に建ったマンションです。

 

道路側から振り返り

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坂道標識などはなく、由来、発祥もはっきりしません。

通ったかんじは散策用の緑道でしょうか。

 

 

◆なが坂〈ながさか〉

成城4丁目の坂道、ビール坂の坂上から分岐しています。

坂上近くから

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はじめにカーブしてビール坂と逆方向へ下ります。道は崖線を斜めに横切り、勾配を緩和しています。
それでも斜度のきつい場所はあり、坂上では道にリング状のすべり止めがつけられています。

 

少し下りて坂上方向

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中ほどから下を

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坂の途中から”成城4丁目緑地”のなかを通過します。

 

坂下に近づいて上方向

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坂の下方は勾配が緩くなります。道路両側とも緑地、公園になっています。

 

ほぼ同じ地点から坂下方向

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先へもう少し下り、緑地が途切れるところで道は平坦になります。坂の長さは180mとのことです。

左の階段は緑地の崖側エリア通路です。

 

その階段を少し上がったところから

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こちらの階段を上がっても崖線の上へ出られます。上に少しだけ見える邸宅、樫尾俊雄発明記念館(CASIOな方)です。

なが坂、坂名標識はなく、由来などもわかりません。

 

次の坂道へ向かう途中、崖線上から西側

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◆不動坂〈ふどうざか〉

成城4丁目の坂道。坂の中盤でほぼ直角に曲がる急な坂、交通量も多いです。
坂の下に喜多見不動堂があり、これが坂名の由来です。

坂の北側は崖線に沿って”成城みつ池緑地”があり、立入りを制限して自然が保護されています(一部は公園)。
その崖上、不動坂のはじまりに近い場所に

旧山田邸

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昭和12年頃建築のアメリカ風住宅がほぼ当時の姿のまま残っています。内部は無料公開されています。

不動坂はここから左手へすぐ。

 

坂上から

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右側下っていくのが不動坂です。

道幅せまく交通量多く、傾斜のきつい坂道、気ままに歩くことはままならないです。

 

少し下って上方向

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下っていくと左にややカーブしてからすぐ右に直角に曲がります。

右急カーブの手前(上)から

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道路向こうに見えているのが坂名の由来となった喜多見不動堂です。そちらへは坂下から階段で上がります。

 

急カーブをぬけるところから

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前方突き当たって坂下、その手前で心持ち左にカーブしています。

 

坂下から振り返って

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坂の長さは120mとのこと、さほど長くはないです。

地図を見ると、この坂道は古くから存在し、段丘の上下を結ぶ、わりと主要な道だったようです。

 

不動堂下の湧水と池

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近くの解説では滝と称され、信者が水行したとありますが、現在はだいぶ水量も減ったのかと。

不動堂の不動坂と反対側は小田急線の高架線路が通り、電車の通過音が響きます。

坂道に坂名標識などはありません。

 

 

◆なかんだの坂〈なかんだのさか〉

不動坂下から小田急線線路を越えてすぐの場所になかんだの坂があります。
成城3丁目の細長い坂道です。

世田谷区作製のマップには「なかんだの坂」のほか、「なかの坂」「むかんでい坂」とも呼ばれているとの記述がありました。

坂名標識はありませんが、坂上近くに「なかんだの坂市民緑地」があり、そこの案内板にも坂名や由来が記されています。坂の下に昔「中野田」というたんぼがあり、そこと崖線上をつなぐ坂がなかんだの坂と呼ばれるようになったとありました。

 

坂下から

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正面、崖線沿いを斜めに真っ直ぐ上がっていく細い道です。昔はもっとずっと細い道幅だったようです。

左の平坦な道を向こうに行くと不動坂の方へ行きます。

 

上り始め

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崖側は「成城三丁目崖の林市民緑地」。少し前まで鬱蒼としてましたが…

 

少し上がって振り返り

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中ほどから上を

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坂上に近づいて

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ほぼ坂上、左は「なかんだの坂市民緑地」入口

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崖線の傾斜地が緑地(公園)となっています。それほど広くはありません。

 

坂上付近から下方向

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坂上で平坦になった道は住宅地の中へ溶け込んでいきます。

 

今回はここまでです。

坂道マップ 今回分は20~24