立川市錦町・羽衣町、矢川弁財天の裏などに源となる豊富な湧水があり、矢川緑地から国立第六小学校、滝乃川学園敷地などを通って矢川おんだしで府中用水に合流する矢川(やがわ)。
6年ほど前に府中用水を支流含めてあちこち歩きまわった時一度記事にしていますが、改めて矢川を歩いてきたのでまとめてみました。
最初に矢川についての案内 字おこし
矢川(谷川)
矢川は、立川市錦町の立川段丘崖下を源とし、矢川緑地保全地域一帯から湧き出る水を集め、甲州街道を横断して府中用水の支流に合流する、 長さ約一・五キロメートルの小川です。合流するところを「矢川おんだし」(おんだしとは押し出しの意)と呼んでいます。
名称については、古くから矢川と谷川の二つの説があります。寛政十二(一八〇〇)年の「谷保案内」には「古き池こそ諏訪の淵、三家に久保に橋場こそ、流れも早き矢川とや・・・」と詠まれ、川の流れが、弓から放たれた矢のように早いと表現されています。一方、明治十三(一八八〇)年の『谷保村誌」の解説には、谷川、谷川橋と記載されています。
矢川の豊かな水に小魚が泳ぎ、トンボや野鳥 がたわむれる自然環境を、これからも皆さんで守っていきましょう。
平成二十三年七月
国立市教育委員会
今回は矢川おんだしからさかのぼって歩きましたが、それより少し下流の府中用水(谷保分水)の様子から夏場は多摩川で取水された水も加わって流れていますが、冬になると多摩川の水門を閉じてしまうので「矢川」ともうひとつ「ママ下湧水」からの水のみとなり、透明度が上がります。
👆で奥のほうからも近くの湧水が流れ込んでいます。
この日は鴨がたくさんいました
こちらが「矢川おんだし」
向かって右から流れ込んでくるのが矢川で、左はこの近くの崖下に湧く「ママ下湧水」からの水。
手前左から右へ府中用水谷保分水の水が夏場だけ流れてきて合流します。
矢川の水は奥にある小さな段差の崖(木立ちのあるところ)を下って流れてきます。
その崖は左右に長く続いてます。「青柳崖線」といい大昔の多摩川の流れが削ってできたものです。
青柳崖線の上は滝乃川学園という知的障がい児、障がい者の教育福祉施設敷地です。
直接崖を上がって行けないのでまわり込んだところ。〈あれこれ関係ないものに遮られてますが〉滝乃川学園本館建物、石井亮一・筆子記念館です。ただし裏側ではあります。また手前に映る稲荷神社、水道施設は学園とは関係ないです。〈これが精一杯でした〉
手前の細道を少し先(左)へ行くと
学園敷地内へ入っていく矢川
その道路反対側から(上流方向)
すぐ隣りに滝乃川学園正門
そこから北へ200m弱で甲州街道旧道(都道256号)に出ます。
道路南側から北側を矢川が道路下を潜る部分。ここにはかつて「矢川橋」が架かっていました。
現在の橋の向こうには「五智如来」の小さな祠があります。
流れに沿って奥へ入っていきます。
祠のそばから中に五仏あったかは確認してません。
流れに沿って上流へ
左の〈なにか〉クリスマスの飾りつけではなさそうな..
先にみえる木立には矢川稲荷大明神
その付近からふり返り赤い祠がこの右側にあります。
流れはその先でカーブして
国立六小前へ
校庭の前で流れは向きを変え
学校前のせせらぎ
そこには流れをひき込んだ小さな池もあり
またL字に折れて、この左側は矢川いこいの広場
その先でふり返り👆左が国立六小校舎
そこから住宅の間を縫って
〈この付近新しい道路を貫通させる計画があるようです。何だか心配〉
矢川緑地へ入っていきます緑地の北側に立川崖線が通り、崖下から湧水があって緑地内に湿地をつくったり、矢川の水にもなっています。
緑地入口で矢川とは別流が奥から流れてきます。
立川崖線からの湧水が集まったものです流れはこの背後で矢川に合わさってます。
矢川緑地内の矢川
木橋の奥は湿地になってます
湿地の上、木道で散策矢川の流れは湿地帯で散策路から少し離れていってしまいます。
少し先を横切る道路のうえからその流れを観察〈左側住宅壁面御免〉
この下で道路(みのわ通り・青柳大通り)を潜り、流れは道路反対側で
矢川弁財天の後ろにここが矢川の流れを直接見ることができる最上流になります。〈ちと殺風景〉
すぐ先でトンネルから出てくるような形となってますが、流れは(地下で)まだ先から来ているようです。しかしそれらしき場所の上をたどっても痕跡が地上にはありません。
こちらは道路上から矢川弁財天のまわり
弁財天の後ろは(建物あってわかりにくいですが)立川崖線、その段差下はおそらく水が浸みだしやすいのでしょう。すぐ隣りの矢川緑地は湿地帯がありますし、このへんも同じかなと。
立川崖線沿いに西へ1キロほど行った立川高校付近が源という話も聞いたことがありますが、とにかくこの一帯でじわりと湧き出す水が矢川の最初の一滴になっているのだと思います。
矢川ここまで。
おまけで矢川緑地名残りの紅葉