散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

野火止用水を歩く 2/2

野火止用水玉川上水との分流点から志木駅の南側まで歩いたときのノート、ふたつに分けたその後半。埼玉県新座市と東京都東久留米市の境界から新座市側へ向かう。

野火止用水行程

こちらへ至るまでの前半のノートはこちら。

miwa3k.hatenablog.jp

新小金井街道野火止用水から逸れていくところ、清瀬市松山3丁目の交差点を過ぎると用水の流れは埼玉県新座市に入る。実際には東久留米市との境界をしばらく流れるが、用水の管理は新座市が行っているようだ。新座市に入ってすぐのところに解説板が立てられていた。

野火止用水の解説板

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解説板のあった付近の様子

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新座市に入って流れの幅がコンパクトになっている。一般車道から流れをはさんで反対側にずっと歩道が整備されている。まだこの付近は流れの右側が東京都東久留米市だ。
少し先で西武池袋線を越える。

西武池袋線踏切にて

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踏切の前後は暗渠となっている。ちょうど歩道の下に水が流れていて、歩道の幅が踏切部分に比べて広くなっている。踏切の先ではまたすぐに流れが現れる。

踏切側を振り返ったところ

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流れがまた顔を出している。この先も用水は暗渠と開渠を繰り返して先へ進んでいく。

西堀小学校交差点先で

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この付近、流れはまた暗渠となって、上が歩道になっている。ちょうどこの地点は野火止用水本流から菅沢・北野堀の支流が分かれて行くところ。分かりにくい写真になってしまったのだが、左側車道の向こう側にコンクリートで囲われ一段高くなっているところがある。そこから手前左側、路肩の縁石ブロックの出っ張りのところへ生垣に沿って細い通路のようなものがあるが、ここが菅沢・北野堀の流れ跡である。右側歩道の本流から左へ分岐し、そのすぐ先でまた左側に折れていたようである。

史跡公園の手前

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本流を先へ進むとまた流れが開渠になり、雑木林の史跡公園手前で道路が分岐しているところへ出る。ここの公園内で野火止用水も3つに分流していて、現在も本流と平林寺堀の流れが分かれているところを見ることができる。

本流と平林寺堀分流点

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現在2つに流れが分かれている。もうひとつ陣屋堀というのがあったようだが、そちらの流れは跡形もない。

公園内を通る平林寺堀

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この流れは先にある平林寺の境内へと導かれていて、この堀に沿った歩道もあるが、今回は追っていない。
野火止用水本流に戻って

史跡公園の先で

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流れに沿って行くとその先は本多緑道にさしかかる。

本多緑道から用水横の畑など

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この付近は畑や雑木林なども残っていてのどかな風景に出会える。畑のうえには散った桜の花びら。

緑道この付近は桜並木

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菜の花と用水

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雑木林も

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本多緑道のある公園を出るとすぐに関越自動車道と交差する。野火止用水の水は掛樋でここを渡る。

野火止用水水路橋と下は関越自動車道

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この近くを流れる平林寺堀にもやはり水路橋が架けられているそうだ。関越道を越えると平林寺の広大な敷地に入っていく。平林寺の境内に直接流れ込んでいくのが平林寺堀、境内に広がる林の西端に沿って流れるのが本流。
いったん本流を離れて平林寺の門前まで行ってみた。

平林寺総門から

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向こうに見えているのは山門。ここには野火止用水を開削した松平伊豆守信綱の墓をはじめとして大河内松平家廟所などもある。周囲の広大な境内林は国の天然記念物に指定されているそうだ。境内をまわると1時間程度かかるということ、この日は残念ながら時間的余裕がなかったので門前にて失礼。
野火止用水本流に戻り、平林寺西側の雑木林の端に沿って歩いて行く。

平林寺雑木林脇の野火止用水本流

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歩道

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平林寺境内林をぬけるとまた普通の道路の脇を流れるようになるが、しばらく流れに沿って雑木林風になっている。

平林寺境内林の先で

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このような風景も川越街道(国道254号)にぶつかるところまで。ここから用水の流れは暗渠となり、その先で流れを見ることはできなくなる。

暗渠となる直前の流れ

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川越街道を越えると向こう側はまた親水公園風の歩道が整備されていて、せせらぎもしばらくの区間で見ることができる。

野火止用水本流の分岐地点

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左側が用水上流、ひとつの流れは右方向に流れ、もうひとつはこの地点から正面奥の歩道に沿って流れていき、ここから数ブロック離れた菅沢・北野堀と合流しているようだ。正面奥の歩道はJR武蔵野線新座駅に向かっていて、駅付近には用水を模したせせらぎと遊歩道(野火止用水ふる里小道)がつくられている。
今回は右側、新座駅方向ではない方へ進む。しかし言っちゃあ悪いが、ここのせせらぎに流れ込んでくる水の汚いこと、灰色に濃く濁っていてどぶ川のよう。なんでこんな水が出てきているのだろう?
野火止用水本流暗渠の上はずっと歩道が整備されている。新座市野火止と呼ばれるこの界隈は、当初この付近へ用水を引くことを目的にしているので、用水の支流となる堀も網の目のように張り巡らされていたようだ。ただし現在はどの堀も消えてしまって痕跡も少なく、本流の上やいくつかの堀が断片的に歩道になっている程度である。かつてこの周囲は農地だったが、現在は基本的にすべて住宅地だ。

本流上の歩道をJR武蔵野線の高架が横切る

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住宅地のなかを貫く歩道(新座市東1丁目付近)

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このような歩道が結構長く続いているが、街中に近づくと歩道は一般道へと変わり、流路の上が道路ということもなくなるので、本流とはいえ流路跡がどうなっているのかまったくわからなくなってしまう。

志木駅前に近づいて

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この道路上にかつては本流の流れがあったらしい。しかしその先、志木街道の交差点からは痕跡もほとんどないということ。

志木街道との交差点に至る

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左側が交差点、手前足元から志木街道方向へ用水が流れていたそうだがもはや確認するものもない。
この先新河岸川付近にはまたいろいろな用水の遺構があるそうだが、この日はあまり余裕がなくてそこまでは行けず。
交差点の反対、右側へ行き、東武東上線志木駅南口に出る。本日はここまで。