水無川を歩く【秦野】

神奈川県秦野市を流れる水無川(みずなしがわ)を歩きました。

と言っても源流となる本谷沢は丹沢山地塔ノ岳頂上にも近い南斜面、標高約1300mのところにはじまります。
山深く近づく手段もわからないので今回は約5km下った場所から下流に向かい、水無川終点となる室川との合流点をめざしました。

 

最初は表丹沢登山玄関口でもある「秦野戸川公園」から

公園内にチューリップ園がありますが訪れるのが少し遅かったようで
遅咲きの桜をメインに

 

咲きはじめた藤の花、向こうは紫のチューリップ


公園のシンボル「風の吊り橋」天気予報では『晴れ』2文字しかなかったのにこの空模様...ブツブツ

 

吊り橋の下を流れる水無川
上流方向

下流方向


対岸に渡ってまず川の上流(山奥)方向へ道を進みます。
山道にはいると川の様子を観察できるところがあまりありません〈山中では大概そうですが〉

風の吊り橋から1キロちょっとさかのぼって
このへんでまわれ右ここから川を下ります。

 

倒木、枯れ木、少々荒れた崖地の下に水無川


わかりにくいですが「山ノ神堰堤」堰堤(えんてい)は河川の水流を制御し土砂流出防止などのため山間部に築かれる一種の堤防です。
山ノ神堰堤は長さ32m、高さ13mあり、ここでは上流からの水が左へ滝のように落ちています。

右岸側では水を取り、灌漑用水路も設けられているようですがそっちはわかりませんね。

山ノ神堰堤はさらに上流にある猿渡堰堤とともに1932(昭和7)年竣工した重力式砂防堰堤でともに現在は国の登録文化財となっているそうです。

 

足元道路はダート戸川公園の奥で舗装は途切れてここは切り立った崖、小さいけど落石もあったり

いちおう車の通行は可能です。この奥には「竜神の泉」という湧水地があり、塔ノ岳への登山道でもあり、車、バイク、自転車、歩いている人にも出会いました。

 

風の吊り橋近くまで戻ってきました


水辺に近づき

ここは小さな堰になってます


秦野戸川公園BBQ場近くの沈下橋から上流側


少し下って


もう少し下って川原このあたりはまだ公園内
雨が降ると土砂が結構流れ下ってくるようで、公園整備直後より土砂に覆われた部分がひろがっているように見えます。

 

そのすぐ下には「戸川堰堤」長さ189メートル、高さ8メートルの重力式砂防堰堤、1941(昭和16)年竣工後、1950(昭和25)年に嵩上げが行われたとのこと。
ここからは長さ189mもあるように見えませんが、手前側現在の公園広場となっている段差部分も含まれていると思われます。

 

戸川公園から出たところには現在新東名高速の橋梁がかかります秦野丹沢スマートICに近く、手前側はその連絡道路。

 

さて、上流でゆっくりしてしまいました。少し加速して歩いて行きます。

新東名の下流側、「うぐいす橋」からこのあたりからは秦野盆地のいわゆる人里に出てくる水無川、その両岸は川の終点近くまで歩道が整備されています。

 

うぐいす橋から約800m
平和橋から上流方向上流ではそれなりに水がながれていましたがここへ来て水量がごくわずか
水は地下へ吸い込まれて伏流するので文字通りの水無川となります。

 

平和橋の下流側流れはほとんどないので下へおりてみました。

 

平和橋と堀戸大橋との間両岸は種類の異なる桜が植えられて並木になってます。〈残念ながら今シーズンの花はほぼ終わり〉

 

堀戸大橋から上流方向ここは水が流れているのが見えます。

この橋の南側は「はだの歴史博物館」がある桜土手古墳公園、公園周囲も含め桜土手古墳群です。

 

堀戸大橋より2つ下流側の水無瀬橋を前に流れる水はまったくありません。

伏流というよりも何だか地下深くへ浸透してしまったような気がします。

Wikipedia::水無川を見ると
「古来より、平時の水無川は秦野盆地内ではその流れは伏流しており、表流水はほとんどなく名前の通りの“水無川”であった。しかし、一度大雨が降ると土石を多く含んだ氾濫を起こし、流路の定まっていないことから土地人家を流す水害が多く、沿岸は土地利用に適さない放棄地となっていた。」
なんて書かれています。川の整備がはじまったのは明治末期になってからということです。

 

そんな川なのですが時々地上に流れが見えることがあります。

よくよく観察してみるとこんなところ右から堤防を潜って支流が本流流路に合流しています。

支流や用水路などからの水が本流に入って、しばらくの間顔を見せているもののすぐ地下へ浸透してしまうということがわかりました。

ここは水無瀬橋のすぐ下流側、名前は不明ですが水無川の西側を流れてくる支流河川の合流地点でした。

 

でもそこから200mも下らないうちにこのとおりしかし、普段は水はないのにいったん大雨が降ると相当なエネルギーで水が流れていくようです。川底が削られないよう床固工を施した設備でしょうか、激しく崩れて浮き上がってます。

秦野の町は盆地にあるのですがその『盆』は北西から南東方向へけっこう傾斜が大きく、水無川もその傾斜をすべり下りる形で流れています。地形としては扇状地と言ってもいいかもしれません。流れの途中にたくさんの段差を設け(階段状にして)、河川の勾配を緩やかにする工事も行われていますが、それでも設備が流され壊されてしまうようです。

水の流れるエネルギーとは関係ないと思いますが、この付近より下流側約1㎞の水無川高水敷(河川敷)は「みずなし川緑地」として整備されています。👇など河川敷部分だけでなく堤防上には桜が植えられ、その外側は秦野市カルチャーパークという各種スポーツ、レクリエーション施設のある大きな公園です。

 

さらに下って国道246号秦野大橋を潜ってふり返ったところ


桜橋の上流側で川底を渡りました。

低水敷から桜橋と

同じ位置から上流方向


その近く、左岸側の高水敷には水路近くの湧水か何かを引き込んでいるのでしょうか。
秦野盆地と周辺は湧水、地下水がとても豊富にあるところで、上水道水の多くも地下水でまかなわれているそうです。
〈水無川の水も大量に地下へ浸みこんで地下水、さらには湧水になっているような気がします〉

この水路の水は少し下流で水無川に注いでいました。

またそのすぐ近く対岸(右岸)に小さな支流が注いでいました右の石垣の間から直接流れ込んでます。

右端にみえる橋は「庁舎前人道橋」という名前、この背後に秦野市役所があります。

 

そこから400mほど下って秦野橋上流側から高い建物もふえて秦野駅近くの市街地に出てきました。

 

秦野橋から250mほど下ると秦野駅前、時計台のある「まほろば大橋」があります。

潜って下流側から見返し

まほろば大橋上から下流方向


すぐに平成橋という橋があり、その先から遅咲きの桜と


その次の常盤橋を潜って少し行くと両岸の歩道は終わり

堤防上の道路に合わさります

一般道に上がってふり返り


👆すぐ背後の新常盤橋から下流側ここは水無川と室川の合流点です。足元下、水の無いのが水無川、右からは水のある室川(むろかわ)

 

堰の反対側へまわると階段のようなところで水がほとばしっている室川、その右で形ばかりの水を落とす水無川でした。

ここより下流は室川となり水無川はここまでですが、もうちょっと下ります。

 

合流点から200mほど下流の室川普通の川ですね。

前方は室川橋、その近くまで行ってみます。

 

室川と金目川(かなめがわ)の合流点右に少し見えるのが室川橋、その下を通って室川、左に欄干だけちょっと見えるのは金目川・大安橋

室川終点の標柱が立ってます。

これより下流(前方)は金目川として下っていき、平塚市と大磯町の境界付近で相模湾に注ぎます。