緑濃くなった狭山丘陵を、行く先を決めずに歩きました。
この日は、ただ歩くだけと決めてました。進む先はその場で棒を倒して、みたいな。
結局どこをまわったかはタイトルのとおりですが、丘陵を西から東へ案外律義に横断する形になりました。
自分の備忘録がてら記録を残しておきます。
狭山丘陵・狭山池~八国山緑地 足あと
最初はここから、というのだけ決めていた瑞穂町、JR八高線箱根ヶ崎駅へ下りました。
箱根ヶ崎交差点
「駅へ下りました」と言いつつ道路からですね。青梅街道が交差する瑞穂町の町中にある交差点です。
箱根ヶ崎は青梅街道と日光千人同心街道の交差地点で昔は宿場がありました。
個人的には今年2月に日光千人同心街道を八王子通り大山道として歩き、この近くを通りました。
この日はまず、近くの狭山池に寄りました。
狭山池のひとつ筥(はこ)の池
池は残堀川(ざんぼりがわ)の源流になっています。
残堀川って不思議な川です。(My趣味的つぶやきです。理由を書き出すと長くなるのでそのうち…)
池から流れ落ちる残堀川
赤い鳥居は池の中にある厳島神社のもの。その向こうには箱根ヶ崎宿、残堀川を渡る橋のたもとにあった大きな常夜燈が移設されてるのですが、木の影でよく見えてません。
この後、いちばん西端から狭山丘陵に上がります。
狭山丘陵の西側は船の船首のような形をして丘陵が盛り上がっています。そのいちばん突端、舳先から船に乗るかんじです。
古多摩川の流れが丘陵を削って船首のような形になったとか、その直下を立川断層が貫いているとかもMy趣味の世界につき…
八雲神社、浅間神社の参道的な細道から丘へあがりました。
八雲神社の手前
手前2本の古木は御神木なのでしょうか。
右側の階段道を上がっていきます。
基本的にこんな場所、こんな道を歩きます
”三角点広場”に出ました
明治29年に設置された一等三角点(高根)標高194.03mがある場所を広場に整備していました。
一応この周辺ではいちばん高い場所なのかなと思いますが、眺望はありません。
この後は谷戸に下りたり、また丘陵へ上がったりを繰り返しながら歩きました。
時々普通の道路も通ります
六道山公園の展望台から西方向
展望台があったのでのぼりました。360度の展望が開けるも一部森の木などで阻まれるという微妙な高さの展望台。
西方向、丹沢から奥多摩、秩父方面になります。解説では富士山も描かれてましたが、この日は見えません。
谷戸に下りると移築された古民家があり、公開されてました。
「里山民家」、ちょっと遠めから
古い農家の様子が再現され、建物内部も公開されています。
最近公園などで増加傾向の、江戸時代後期から明治時代あたりの民家を保存、公開している所です。
小さな谷戸の奥側を観察
湧水などの流れが周囲を削ってできた谷間、田畑にならず自然のままの谷戸がここにはたくさん残っていました。そのひとつです。
下り階段をおりてくると突然プールが出現しました。
武蔵村山市・野山北公園プール
プールの周辺には人工の池がいくつか造られ、釣り場になってます。その奥には小さいながら田んぼがありました。小学生の体験学習の場で、ちょうど子供たちが実際に田植えをしていました。
このあたりはわりと大きな谷戸地形の奥まった所で、豊富な湧水があるようです。(プールの水には直接使ってないと思いますが)
池から流れ出す水は空堀川の源流となっているようです
またこんな道をあるいていきます
番太池(ばんたいけ)へ出てきました
江戸時代に整備された溜池、周辺水田の灌漑用に使われていたそうです。
ウシガエルの独特の鳴き声が響いてました。水は土色に濁ってます。
そういえばこの池は以前にも通りかかったことがありました。
羽村堰から軽便鉄道跡の東京水道導水管沿いに狭山湖まで歩く - 散歩の途中
向こうは埼玉県所沢市の標識。狭山丘陵北側にある狭山湖は埼玉県、南側の多摩湖は東京都、ちょうどこの道路に沿って都県境が通っています。
自転車道の横は一般の道路、車の通行量は結構ありますが周囲はずっと森林、水源林のような形態になってます。
湖(というか人造の貯水池ですが)はこのあたりからはまったく見えません。
人里に出てきて
多摩湖は2つの貯水池(湖)からなり、その上下貯水池間に堰堤があります。
上堰堤横、多摩湖南側から
堤体上を車道が通り、その左側に上貯水池がありますが見えません。堤体下は歩道ですが、その横にフェンスがたてられ、すぐに下貯水池の水が見えていたはずなのですが、大規模工事中で貯水池の上のほうは鋼矢板で仕切られて水がありませんでした。
残念だったので下貯水池の反対側へまわって水面を見ることにしました。
右の白いのは西武ドームの屋根です。
貯水池の反対側へまわるのに距離があるので、途中、東大和公園へ寄ってみることにしました。
これまで通ってきた場所同様、東大和公園も雑木林の自然を残した都立公園です。
と、その前に通った”東大和狭山緑地”の林の中
これもまた別の緑地です。
で、こっちは東大和公園の広場から
同公園内、丘陵斜面の雑木林
そしてすぐさま狭山公園、多摩湖の下堰堤側にある公園です。
狭山公園入口
貯水池堤体の下にある宅部池(やけべいけ)
多摩湖建設前から存在する、たぶん農業用のため池だったようです。現在は狭山公園の中に組み込まれています。
十二段の滝
多摩湖の余水吐(溜まりすぎちゃった水を逃がす水路)です。落ちてくる水に勢いがつきすぎないよう段々になっています。
現在は非常時以外ここには水を流さないそうです。少し水は流れ落ちてましたが、湧水のようです。
堤体の上へあがります。
十二段の滝、上部の橋から下の橋を見下ろして
多摩湖取水塔
狭山丘陵にある狭山湖、多摩湖とも人造湖で、多摩川で取水したものをここへ貯水しています。こちらの取水塔は多摩湖の水を浄水場へ送るための設備です。
2つの取水塔と多摩湖
ずっと向こう、上堰堤手前が締め切られて工事中なんてここからじゃわかりませんね。
堤防上から湖と反対側の景色
下は狭山公園、向こう左側の緑地はこの後向かった八国山緑地、右の高い建物が頭を出しているところが、この日最後に到達した東村山市街地あたりになります。
多摩湖の堤防を北側へ出ると”西武園ゆうえんち”、その東隣りは西武園競輪場です。その脇の一般道路を通って八国山緑地まで来ます。
さりげなく立つ「八国山緑地」と書かれた木柱のある入口から、また雑木林の道を歩きます。
八国山緑地、雑木林の歩道
雑木林の道はこれまで歩いてきたところとほとんど変わりませんが、狭山丘陵も東の端まできて丘がだいぶなだらかになってきました。ここの緑地はそれほど大きな高低差や斜面などはないようです。
ただ、虫が多い印象、特にブユがしつこくてずっとつきまとわれてました。咬まれることはなかったですが。
あれぇ、これ古墳じゃないのとか思ってしまった土の高まり
道のすぐ脇に、まあ仮に古墳や塚なら案内とかあったのではと思います。
笹やぶの切通し風(料理の名前みたいです)
この日の雑木林見納め
手前はちょっと広場状態。
この緑地に取り込まれるような形で2つの病院があります。そのうち新山手病院は「となりのトトロ」でモデルになった病院だそうです。七国山病院
写真はないですが、現在はきれいな近代的建物になっていました。
八国山緑地も西から東へ横断、雑木林をぬけて、もうこれ以上歩く気がしなくなったので近くの町中へ戻りました。
東村山でした。
あまり意味ないけど工事中の駅ホームでしめくくり