昨年は両国橋から上流側を歩いた隅田川テラス、ずっと休憩してましたが下流側を歩いてきましたので備忘録的まとめです。前回からの続きということにするため唐突に《その5》からはじめます。
『隅田川テラス』は東京・隅田川の川辺(堤防や護岸)に沿って整備された遊歩道、親水施設。都のパンフレットによれば川の両岸延長47㎞のうち32㎞の区間で整備済です。
昨年歩いた記録左岸その1~4
隅田川テラスを歩く (左)その1 両国橋から言問橋まで - 散歩の途中
隅田川テラスを歩く (左)その2 言問橋から千住大橋まで - 散歩の途中
隅田川テラスを歩く (左)その3 千住大橋から新豊橋まで - 散歩の途中
隅田川テラスを歩く (左)その4 新豊橋から岩淵水門 - 散歩の途中
そして今回その5(後)
まず昨年起点にした隅田川テラス途中の両国橋から。
両国橋、左岸下流側
なにか工事中のようでした。
この工事との関係は不明ですが、橋を通る国道14号の拡幅が検討されていて場合によっては架け替えられる可能性もあるようです。
橋上から隅田川上流方向
隣りの橋はJR総武線隅田川橋梁。
左岸から下流方向
上は首都高6号向島線、下が隅田川テラス。
テラス前方も何やら工事中通行止、フェンスがたってます。そもそもすぐ先は堅川合流点で行き止まりなのですが。
堅川を越えるためちょっと迂回。
堅川・一之橋から隅田川合流点方向
前は堅川水門、上は首都高7号小松川線。
先ほど見えた工事中通行止は堅川水門前にテラスを結ぶ歩道橋を設ける工事でした。〈現場は見えてませんが〉
橋が完成すればテラスから外れずに移動できます。
テラス復帰
川の上が首都高6,7号線合流、両国ジャンクション。橋の名称は隅田川道路橋。
下流側は新大橋
左岸側地名も江東区新大橋。(右岸側は中央区日本橋浜町)
隅田川に架かる橋としては大橋(現:千住大橋)、大橋(現:両国橋)〈ややこしいな〉に次ぐ3番目に古い新大橋です。
現在の橋は1977(昭和52)年竣工、過去には橋が落ちたり燃えたりが多くてはっきり何代目の橋だかわからないらしいです。架かっていた場所も少し変わってます。
下流側から新大橋
ほぼ同じ位置から川下流方向
曲線を描く流れの向こうに清洲橋も見えます。
このあたりはかつて松尾芭蕉が庵を構えていたところ、今は松尾芭蕉記念館や芭蕉庵跡(芭蕉稲荷神社)などがあり、隅田川テラス上には芭蕉句碑がいくつもあります。
ひとつだけピックアップ
文字起こし:名月や池をめぐりて夜もすがら 貞享三年吟(一六八六) 大川端芭蕉句選
三たび新大橋
昔の新大橋は少し下ったこの足元あたりで川を跨いでいました。(現在位置に移動したのは1912年のこと)
歌川広重の名所江戸百景「大はしあたけの夕立」に描かれた橋はここに架かっていた新大橋です。
こちらは「江東区芭蕉庵史跡展望庭園」階段上からの眺め
ふりかえれば松尾芭蕉
庭園は芭蕉記念館分館建物の屋上にあります。
この芭蕉像ですが、都市伝説的に「勝手に動く」と言われています。
勝手にというのは嘘で、午後5時になるとタイマーが作動して座布団ごと90度回転し、清洲橋のほうを向いてさらにライトアップされます。庭園は4時半に閉まるので間近では見れないというわけ。(テラスからは見える位置もあります)
そして午後10時になると再び元へ戻り、ライトも消され芭蕉さまはベッドへ移動します....それは見たことないけど
芭蕉さまが夜になると見ている清州橋、庭園から
おそらくこの直下のテラスなら回転の瞬間が見えます。〈30秒間くらいとか〉
テラスに下りて
〈あまり変わらないな..〉
ここは小名木(おなぎ)川が隅田川に合流するところです。
対岸へ渡るため少し奥へ入ります。
小名木川萬年橋北詰から
清州橋はここから見る眺めがもっとも美しいとされ『ケルンの眺め』とされています。
なぜにケルンかといえば、ドイツ・ケルン市のライン川に架けられたヒンデンブルグ橋をモデルにしたのが清洲橋、それがもっとも美しく眺められるのがこの位置ということのようで、萬年橋のたもとにはその解説があります。
現在は清洲橋左端が建物に隠れてしまってますね。
萬年橋をわたってテラスからふり返り
二重アーチが特徴的なこの橋も十分美しいと思います。現在の橋は1930(昭和5)年竣工、下路式ブレースドリブタイドアーチ橋と呼ばれる構造です。
歌川広重の名所江戸百景のひとつ「深川萬年橋」では吊るした亀が描かれています。〈亀は万年にかけたとか〉
萬年橋の先に小名木川水門、橋上から
小名木川ごしに芭蕉庵史跡展望庭園あたり
右正面が芭蕉像のある庭園。方向的に昼間の彼は新大橋を見ていると言えそうです。
右上に写りこんでるのは釣りざお..
お、清洲橋近い
潜って下流側から
この美しいデザインの吊り橋は1928(昭和3)年竣工。
清洲橋や萬年橋、この先の永代橋など昭和初期にできた橋は関東大震災復興事業の一環として計画、建設されたものです。架けられてからそろそろ100年経つのですね。
離れて見ても優美、スカイツリーと
1つ下流側の隅田川大橋近くまで来ました
清洲橋と隅田川大橋の間では左岸に仙台堀川が合流します。しかし水路は地下に封じ込められて気がつかず通過したようです。
隅田川大橋の下を潜り
隅田川大橋は2層の橋、上は首都高9号深川線、下は都道(永代葛西橋線)が通ります。
1979(昭和54)年に上下一体で完成したわりと新しい橋、首都高は対岸に渡ってすぐ箱崎ジャンクションにかかります。
華やかな橋が多いこの周辺で個人的にこの橋は印象がうすい感じですごめんなさい。
すぐ下流には永代橋
隅田川に架かる永代橋、正面対岸で日本橋川が合流、そこにかかる豊海橋も見えます。
とりあえず今回はここで区切ります。