千住大橋下の狭いすき間にはまってました。抜け出してまた歩き出します。
左岸側、千住大橋近くには江戸時代、橋戸河岸がありました。痕跡は残っていませんが、護岸の壁に当時の様子を描いた絵があります。〈色あせ気味〉
右から(壁面の文字を読んで)
葛飾北斎の著名な作品
浮世絵には名所であった
千住大橋が多数取り上げられている。絵は葱と思われる荷を背負った馬と人が千住から富士を眺めている構図である。今も千住葱は高級葱として取引されている。
番付表2枚は江戸時代の「河番付」「橋番付」〈文字見えませんね〉、江戸隅田川、千住大橋はともに行司役となっています。
橋戸河岸あたりから千住大橋をふりかえり
手前は千住水管橋、こちらから見ても大橋はすっきり見えません。代わりに隙間からスカイツリー。
また、ちょうどこの真上を横断していた『東京電力送電橋』というのがありましたが2021年、撤去されたようです。
左岸テラス上流方向(足立区千住橋戸町)
千住大橋から約600m先まで続いてます。
600m進んでその先を見る(足立区千住緑町)
遊歩道終端から覗いてます。右側これが元々の高水敷(河川敷)、このようにすでにテラス状になってるところを遊歩道化するだけなら手間はかからないのでは。
前方で川を渡っているのは京成本線隅田川橋梁。
対岸は東京都下水道局の三河島水再生センターがあり、川へ竜の首がのびているのは汚泥などを処理した残渣を船に積み込むためのコンベア。あちら側は京成線橋梁付近まで隅田川テラス、スーパー堤防整備済みです。
こちら側千住緑町区間はテラス未整備のため一般道を迂回、距離は川に沿って900mほどです。
途中川の間際に来ても古い防潮堤、いわゆる『カミソリ堤防』の塀に阻まれて様子はわかりません。
隣りまちの千住桜木へ来るとまた視界がひらけ
先に架かる尾竹橋まで750mほどテラスが整備済み、その堤防上は現在帝京科学大学キャンパス、かつては千住火力発電所がありました。そして今度は対岸荒川区側がテラス未整備です。
川は左にカーブし先へ進むと尾竹橋が見えてきます
尾竹橋に近づき下流方向
橋付近クローズアップ
隅田川でよく見る3径間ローゼ橋〈で合ってる?〉、1992(平成4)年に架け替えられたのが現在の橋です。かつては「尾竹の渡し」があり、1934(昭和9)年に震災復興事業の一環として新たに橋(初代尾竹橋)が架けられたとのことです。
この橋を境に整備されたテラスは右岸側へ移り、左岸側は長い未整備区間(約1.3㎞)となります。
尾竹橋上流の左岸
古い堤防、向こうはすぐ隅田川なのですが。行けそうにも見える前方の歩道は入ると行き止まり、虚しく戻ってくることになります。
次に架かる尾久(おぐ)橋手前まで左岸側はテラスが未整備、一般道を歩きますがこの付近はすぐ北側に荒川が並流しているので、そちらの堤防に上がって歩くのがよいのかなと思いました。
尾久橋に近づくと隅田川防潮堤に接して小台東公園という小さな公園があり、その後ろへ抜ける細い道を先へたどると再び整備済のテラスへ出られます。
尾久橋の下流側から
川の奥側が尾久橋、手前は日暮里舎人ライナー隅田川橋梁、それらの下をくぐる隅田川とテラス。
上流側から尾久橋を手前に
ここに橋が架けられたのは1968(昭和43)年、それほど古くはありません。(日暮里舎人ライナーは2008年開業)
この部分の隅田川テラスですが、尾久橋の前後それぞれ300m程度しか整備されていません。テラスに下りてもすぐ堤防の上へ誘導され、
その先はこのとおり
歩道は続いていて先へ歩けます。ただし川との間に古い防潮堤(カミソリ堤防)が壁をつくっていて、『塀の間際を歩けます』という状態、なんかもやもやします。
そのまま次の小台(おだい)橋まで間の記録無し。
小台橋
初代の橋が1933(昭和8)年に架けられ、1990年代に現在の橋に架け替えられています。先ほどの尾竹橋と経歴がよく似てます。
小台橋の先も『塀』が立ち塞がりますが脇の歩道が若干高い位置にあって川表の様子がうかがえます。
対岸はあらかわ遊園
あらかわ遊園は長く改修工事で閉ざされてましたが最近また開園しました。右岸を歩くときにまたそのあたりを。
こちら側はほんの200mくらい、テラスが出来てました。その前後は整備されてないんですが。
今いる場所は足立区小台と宮城の境界あたり。ここから遊園地を眺めてくださいってことかな?
そこからまた『高い塀』と化して500m、
大きな工場のようなものに突き当たると歩道もなくなってしまいました。
こちら右側一帯は東京都下水道局宮城水再生センター、下水の処理場で結構広い敷地を占めています。
水再生センターの後ろで隅田川は右に鋭くカーブ、その途中で石神井川を合流させていますがそこを見ることはできません。
テラスが復活するところまで先へ進んで下流をふり返り
隅田川沿いに約800m先へ進んだ、石神井川合流点の先です。左側フェンスの向こうは宮城水再生センター。
上は首都高中央環状線、王子のほうから石神井川、隅田川の流れに沿って通ってます。
反対方向をみるとテラスが復活、その先工事中ですが豊島橋
対岸もテラスがこの付近から始まってます。あちらは整備が最近のようできれいに見えますが、こちら側は路面がちょいと汚れてます。
豊島橋近くから
覆っている最中なのか、取りはずしている最中なのか?
分からないまま上流側へ
川は先ほどと反対方向へカーブ、対岸は北区東豊島公園、こちら側は足立区宮城ゆうゆう公園、木々の向こうは荒川土手です。
宮城ゆうゆう公園の先からふり返り
隅田川と関係ないところに見えるアーチ橋は荒川にかかる首都高の五色桜大橋。2つの川の近さが分かります。
このあたり隅田川は[⊃]の形に流れが折り返しいて、その形状から『天狗の鼻』と称されるそうです。
上の絵はちょうど『天狗の鼻』先端にあたるところですが、この鼻、昔はもっと高く、現在の荒川水路敷までのびていました。
しかし荒川放水路建設工事に伴って隅田川が現在位置で折りかえすように流路変更され、その結果天狗の鼻はいくぶん低くなりました。
一方、隅田川中央を通る足立区、北区の境界線はかつての流路に沿ったまま残されており、北区範囲が現在は荒川の中まで不自然にのびています。
隅田川方向は西向きに〈流れは東向きですが〉
そのまま次の橋まで進みます。
テラスはずっと整備済です。
同じく上流方向
足立区新田と北区豊島を結び両地名から1文字とって新豊橋、2007(平成19)年の開通。
控えめ?なアーチ、間近で見るとそのワイヤーは真っ赤に塗られていました。
またここでいったん刻みます。
◆隅田川テラスの整備状況/左岸・両国橋より上流 2022/5月現在
紺色:整備済み オレンジ:堤防の川裏側に歩道(視界がきかないところあり)
グレー:工事中・通行止め