散歩の途中

散歩の途中で観察記録、その後少し調べて書くノート

川崎・浮島を歩く

神奈川県の最東端、多摩川をはさんで北隣りは羽田空港という人工の島、埋立地、『浮島』を歩いてきました。
東京湾アクアラインの入口、首都高の浮島ジャンクションがあるところと言ったほうが通じやすいかもしれませんね。

浮島は1956年に埋立開始、1960年に現在のENEOSとなる会社の川崎製油所が操業開始しました。京浜工業地帯の拠点のひとつで、面積4.84㎢ある埋立地のなかは現在ほぼすべて工場や物流倉庫で占められています。浮島町の住民はなんと1人(2022年6月現在)とのことです。(浮島全体が浮島町)

徒歩、自転車で浮島に入るには国道409号の浮島橋を経由するしかなく、その先も一般の人が自由に通れるところは限られ、わずかしかありません。

浮島橋を渡って行けるところまで行き、Uターンして同じ道を引き返してくるだけでしたが、今回も途中で記録してきたものを並べてみたいと思います。

 

最初は浮島に入る手前、殿町キングスカイフロント。
殿町第2公園内から

 

すぐ横は
多摩川べりの歩道・サイクリングコース

左の建物はWAREHOUSE(倉庫)とありますが最近できた東急REIホテル。〈ひょっとするとホテルと称した倉庫?〉

この周辺はかつていすゞ自動車川崎工場などがあったところ。工場閉鎖後都市再生機構によって再開発が行われて企業大学等の研究開発、産業化創出事業拠点として整備され、その愛称がキングスカイフロントだそうです。
医薬品、創薬関連の研究施設が多いです。

メインストリート、大抵人通りは少ないです

 

通りを前方に進むと

正面はヨドバシカメラアセンブリセンター建物、配送拠点です。その手前道路を左へ折れるとすぐに多摩川スカイブリッジです。

今回はスカイブリッジを渡らずヨドバシの右へ、国道409号(浮島通り)に出ます。

 

国道に出て道路反対側は日本冶金工業川崎製造所

広い敷地の大きな工場はステンレスのメーカーです。

国道409号の上には首都高川崎線が被さり陰になります。浮島の先端までこの状態が続きます。

 

道路のこちら側、ヨドバシアセンブリセンターの隣りはANAケータリングサービス川崎工場があります。
その先は多摩運河にかかり、浮島橋が架かってます。

橋の上からANAケータリングサービス建物など

2階の搬出口から機内食などが運び出されるのか、と勝手に想像してみました。

運河の向こうは多摩川、その先羽田空港管制塔なども見えます。

ANAの建物の先、多摩川との交差地点が川崎市側多摩川堤防を下る歩道の終点です。あそこまで歩いて下れます。
終点には多摩川の水位観測設備がありますが物置みたいな建物、それがひとつあるだけです。

 

浮島橋で多摩運河を渡ると浮島。〈当然〉
運河沿いは花王の工場です。

花王川崎工場

『花王川崎工場』で検索かけたら最初に工場見学が出てきました。でも現在休止中のようです。

 

先にも書きましたが自転車または徒歩で浮島に渡るには国道409号浮島橋が唯一の連絡手段です。〈車は首都高川崎線、湾岸線、アクアラインからも可能〉
浮島に入ったら国道沿いに進むしかありません。一本道、迷う心配はなし。

周囲はでかい工場敷地が続きます。

浮島橋アプローチから向こう側は東芝浜川崎工場

エネルギー関連部門の事業所で現在は東芝エネルギーシステムズ㈱。〈散歩するにあたってあまり意味のない情報でした〉

 

元東燃ゼネラル石油川崎工場(現ENEOS)

このあたりの石油会社最近みんなENEOSになってしまったようでよくわからないです。

一方国道の信号名は「ゼネラル石油前」や「東亜燃料前」、結構古い名称が今も使用されてました。

 

こちらは信号名が「セントラル化学前」、にある
セントラル硝子川崎工場

入口付近のプラント設備が良いです。

 

などときょろきょろ工場の門前見学していたら、国道409号で歩いて行ける浮島の端まで来てしまいました。浮島橋からの距離は2.5㎞くらいです。
車道この先は高速、自動車専用道になります。

首都高、東京湾アクアライン浮島入口

ここを右折するとまだ先へ歩けますが、左側に浮島町公園があるので覗いてからそちらへ。

 

浮島町公園入口には「海風の森 川崎区市民健康の森(浮島町公園)」とありました。

公園から正面は羽田空港、滑走路の延長線上になりこの時はこちら方向へ離陸の運用でした。飛び立つ飛行機が間近に見られるはずです。

大きく見えてたつもりの機体でしたが写真に撮ったら小さいですね。

 

これも小さく、海の上にあるD滑走路

 

もういっちょ

人も住んでない埋立地の先端近く、駐車場もなく来るのに不便な場所に公園なんて、と思いました。
実はここ、以前はフェリー乗り場があってそれに隣接した公園だったようです。
フェリーは千葉方面木更津、五井、その後九州の宮崎、日向を結ぶ便がありましたが、2000年前後に相次いで休止となり、乗り場も取り壊されてしまいました。

 

方向を変えて

正面右は首都高湾岸線トンネルの換気設備、その右に浮島ジャンクションの一部。

 

浮島町公園から出たところ国道の交差点、公園から直進する方向にのびる道へ入ります。浮島の中で一般に開放されている数少ない道路のひとつで、この道に沿って先へ進みます。

交差点から100mほどのところに『浮島バスターミナル』

アクアラインや羽田空港、川崎駅などからのバスが経由するハブになってます。でもここで乗り降りする人は少なく、建物の中もあまり人がいません。

左の首都高orアクアライン道路より右側、草っぱらに見えますが巨大な太陽光発電所になってます。
また、1990年頃までは手前に見える道路が浮島のいちばん端で海岸線でした。その後沖に向かって埋立てられ首都高浮島ジャンクションが造られました。

 

バスターミナルの先へ進んで見えてくるのは
大屋根の下は大量のLPガスボンベ

ニチガスのLPガス充填施設、その規模は世界最大とか。つい最近稼働がはじまったようです。

 

その先海側に川崎市浮島処理センター

いわゆるごみ焼却場、煙も出てます。なぜか煙突が低くて建物高さとあまり差がありません。〈ちょとけむたい〉

 

陸側は私の好物、石油プラントです〈食べませんが〉

少し前の地図をみると日本石油とありますがここも現在はENEOS。

 

で、こちら右は原油をタンカーから製油所に送るパイプ

前方海上に船が停泊できる設備があります。

左は浮島処理センターの〈低い〉煙突です。

 

もう少し行くと東京湾、海岸へ

右側が古い浮島の先端部、足元から背後と左へさらに埋立を進めた部分となります。

前方でクレーンのかかる大きな建設中建物が見えるあたりは浮島のとなり、東扇島になります。

miwa3k.hatenablog.jp

 

右側岸壁沿いに道路はもう少し先まで行けます。

 

道路終点付近から海側

突堤は船着き場でたぶんこちらもタンカーから製油所へ原油を送る設備になっていると思います。

突堤の前方はアクアラインの風の塔、肉眼ではアクアラインブリッジも見えました。遠方の房総半島は確認できると思います。

 

国道409号交差点から約1.5㎞で行き止まり

閉じた門、柱に「川崎港廃油処理場」とありますが閉鎖されてから長い年月が経ってそうです。中は更地になってます。
奥の塔は航路標識、京浜運河の出入口になっているので通航信号ですね。その向こうに見える建物群は東扇島にあります。

浮島に入って行ける最奥まで来ました。

 

ほかに辿れる道もないのでここからまた来た道を引き返します。

まわれ右

 

国道との交差点まで戻ってきました

横断歩道の先が浮島町公園入口、右方は首都高、アクアラインの入口。

帰りはここで左折します。

 

また首都高川崎線の下を歩きます。

往きとは反対側の歩道です。

 

こちら側、すでに使われていない貨物線線路が残ってました。
その末端、車止めの後ろから

 

しばらく先で、右から寄ってくるもう1本の線路

右側は現役で使用されている神奈川臨海鉄道(貨物専用線)の線路です。
途中で見切れてますがここが浮島町駅になっています。駅といっても貨物線なのでホームなどはありません。

 

また石油あるいはガスのプラントなんか見てるのでした

 

国道409号線は浮島通り

 

神奈川臨海鉄道末広町駅付近

 

往きに見た、末広町駅近くを走るタンク車

 

また浮島橋まで戻ってきました。

多摩運河、手前が浮島側。向こう本土側は小島町、太陽日酸と日本冶金などの工場が見えています。

 

橋の上から南西方向多摩運河から千鳥運河

 

再び殿町、多摩川スカイブリッジ前交差点

前方へスカイブリッジへのアプローチ道路、右側はヨドバシアセンブリ。

 

最後に再び多摩川、対岸正面は羽田イノベーションシティなど

スタート地点まで帰ってきました。ここまでにします。